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バウハウスを主題にした国際ゲーム開発の様子がCGWorldに掲載

2019年12月 5日 (木) 投稿者: メディアコンテンツコース

伊藤彰教です。

三上先生・安原先生と共に継続的に取り組んでいる、学生による国際的なゲーム開発教育プロジェクト「International Game Studio」ですが、今年はバウハウス100周年ということで、バウハウスを主題にしたゲーム開発に取り組んできました。

『3回目のハルツ大学(ドイツ)との国際共同遠隔ゲーム開発』(三上先生)

『ゲーテ インスティトゥート東京での「"Playing Bauhaus" プレイングバウハウス展」を振り返って』(安原先生)

特に今回はアート&デザインがテーマのゲームということで、エンタテインメント系のゲームに興味がある学生だけでなく、プロジェクト演習「クリエイティブ・アプリケーション」を担当する近藤先生および演習講師の渡邊賢悟先生にもご協力をいただき、幅広い分野からの学生が集まった多様性豊かなチームになりました。

そしてこの度、IGDA Japan(国際ゲーム開発者協会日本支部)で重責を担っておられる小野憲史さまに取材をいただき、CGWorldに掲載いただきました。

『バウハウスをテーマにどんなゲームをつくる? 日本とドイツの学生が共同制作で挑んだ「プレイング・バウハウス」発表会レポート』(CG World.jp 2019/12/5公開)

「Playing Bauhaus」は、世界的なバウハウス100周年の記念を世界中で祝う1年がかりの大イベント「100 Jahre Bauhaus」の一環として、ドイツ国際文化交流機関であるゲーテ・インスティテュートが公式のイベントとして企画したものです。いわばドイツ公式のバウハウス記念イベント。これにゲーム開発として参加できたことを非常に光栄に思います。

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「バウハウスって建築とかビジュアルデザインなんじゃないの?」

今回の展覧会は「バウハウスの理念・手法などを未来に活かすには」という意図でまとめられた「バウハウス・オープンエンド」という一連の企画展の一部であり、今日的な、そして未来に向けたあらゆる意味での「デザイン」の可能性を示すという意味が込められています。「グロピウス、イッテン、カンディンスキーらが2019年のいま生きていたら…ディジタルメディアのデザインやゲームにもきっと興味をもったはず」。ドイツ・日本でこのプロジェクトに関わった教員や学生は、デザインという意味の源流・本質を再確認しつつ、現在に写像する試みにチャレンジしました。

会期中では、これまでオンラインでしかコラボレーションできなかった日独の学生が、ライブでゲームの新しいステージをゲームジャム形式で作ってしまうなど、学生さんたちの目覚ましい伸びは素晴らしかったです。

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最初はお互い慣れない英語でおどおどと話し合っていましたが、会期が終わる頃には笑顔で仲良くなっていました。ことばの壁を超えてゲームが「メディア」となっていることを実感します。これからを生きる学生さんたちが才能をのびのびと羽ばたかせられる環境を、メディア学部はこれからも整備し続けます。

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NICOGRAPH発表報告: カメラでシンセサイザーの音を作る

メディア学部の大淵です。

しばらく間があいてしまいましたが、NICOGRAPHでの発表紹介の紹介を続けたいと思います。2件目は、大学院生の渡邉さんによる「画像入力を用いたグラニュラーシンセサイザー」です。

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渡邉さんは、様々なシンセサイザーの中でも「グラニュラーシンセサイザー」というものに興味を持って研究を進めています。グラニュラーシンセサイザーとは、既存の音楽などを長さ数ミリ秒ぐらいの粒(グラニュラー)に刻み、その粒を繰り返し再生することで音を作るというものです。そしてその原理ゆえに、どのようなグラニュラーを用意するかによって、できあがる音が大きく変わってくるわけです。

渡邉さんの研究は、このグラニュラー作りのステップで、カメラで取得した画像情報を活用しようというものです。発表ではデモ機による実演もあり、さまざまな写真が音に化けていく様子を見ていただくこともできました。今はまだ、写真を撮ってみるまでどんな音になるのかわからない状態ですが、この先研究が進めば、綺麗な音を作るための様々なコツがわかってくるのではないかと期待しています。

 

セブ島日誌4

2019年12月 4日 (水) 投稿者: メディア技術コース

2019.10.25 午後

 

午後は,口頭発表が2会場に分かれて続きます.タイトルの後の()内の英語は参考のため私が勝手につけています.

 

Sefad Theater Hall (1つめの会場)

 

・voisTUTOR Corpus: A Speech Corpus of Indian L2 English Learners for Pronunciation Assessment (インドの英語学習者の言語コーパス)

(Chiranjeevi Yarra, Aparna Srinivasan, Chandana Srinivasa, Ritu Aggarwal and Prasanta Kumar Ghosh)

 

・Automatic Pronunciation Generator for Indonesian Speech Recognition System Based on Sequence-to-Sequence Mode(インドネシア語の音声認識)

(Devin Hoesen, Fanda Yuliana Putri and Dessi Puji Lestari)

 

・Indian Languages Corpus for Speech Recognition (音声認識のためのインド語コーパス)

(Joyanta Basu, Soma Khan, Rajib Roy, Dipankar Ganguly, Babita Saxena, Sunita Arora, Karunesh Arora, Shweta Bansal and Shyam Sunder Agrawal)

 

 

Virtual Training Room (2つ目の会場)

 

・LOTUS-BI: a Thai-English Code- mixing Speech Corpus (タイ語と英語の混ざったコーパス)

(Sumonmas Thatphithakkul, Vataya Chunwijitra, Phuttapong Sertsi, Patcharika Chootrakul and Sawit Kasuriya)

 

・An Acoustic Study of Affricates Produced by L2 English Learners in Harbin (中国ハルビン市(伊藤博文が暗殺された所)の英語学習者の摩擦音の音響的研究)

(Chenyang Zhao, Aijun Li, Zhiqiang Li and Ying Tang)

 

などの発表がありました.

 

最後はポスター発表です.以下のような感じ.

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・Mandarin Mispronunciation Detection and Diagnosis Feedback Using Articulatory Attributes Based Multi-task Learning (中国語誤発音の検出)

(Xuan-Bo Chen, Yueh-Ting Lee, Hung-Shin Lee, Jyh-Shing Roger Jang and Hsin-Min Wang)

・Phoneme segmentation using fractal analysis (フラクタル分析による音素セグメンテーション)

(Parabattina Bhagath and Pradip K Das)

・Assamese Database and Speech Recognition (アッサム語データベースと音声認識)

(Barsha Deka, Priyankoo Sarmah and Samudra Vijaya)

・Filipino-English Continuous Speech ASR: Towards Application of a Closed Captioning System for Philippine TV News Broadcast(フィリピン英語の連続音声)

(Emmanuel Malaay, Armil Monsura, Rafael Ventura and Alexa Ray Fernando)

・Contextual tonal variation in disyllabic sequences of Yangzhou Mandarin (揚州地区中国語の2音節の文脈的音調)

(Xin Li)

・Design and Development of Stuttered and Autism Spectrum Disorder Speech Database for Marathi Language(マラティー語( インド西部)の吃音と自閉症発音のデータベース)

(Swapnil D Waghmare, Vijaykumar M Nayak, Ratnadeep Deshmukh, Sangramsing Kayte, Vandana Jadhavpatil and Vishal Waghmare)

・Gender, Age, and Dialect Identification for Speaker Profiling(話者識別のための性別・年齢・方言)

(Jooyoung Lee, Kyungwha Kim, Kyuwhan Lee and Minhwa Chung)

 

Oriental-COCOSDA(アジアの音声データの標準化と評価)というだけあって,実に様々な言語音声に関する発表が繰り広げられている感じが伝わりますでしょうか?

 

さあ,ようやく1日目が終わりました.この後は,`Welcome Reception’です.学会側が用意してくれる歓迎パーティです.

 

フィリピン料理の数々と,開催校合唱団によるフィリピン歌謡の披露がありました.

 

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素敵なホテルのレストラン.ビュッフェ形式でお料理を各自取ってきていただきます.お料理(フィリピン料理)は取り忘れました.

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アルコールだけ自腹です.こちらフィリピンのラム酒,確か60ペソぐらいでした.お洒落,斜め傾きグラス.

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1日目が暮れていきます.

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セブ島日誌3

2019年12月 3日 (火) 投稿者: メディア技術コース

2019.10.25 午前

文責:榎本

 

学会初日です.場所はサンカルロス大学(University of San Carlos)Michael Richartz Center Hallという建物です.

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8:00から受付が始まり,8:40に開会のご挨拶,9:10から最初の講演という感じです.

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最初の講演者はShirley Dita先生です.フィリピンのルソン島にあるDe La Salle University の方です.アブストラクトを引用しておきます.

The Phonology of Philippine English

Shirley Dita

Associate professor, Department of English and Applied Linguistics, De La Salle University

The first recognition, arguably, of Philippine English as a distinct, nativized variety, was in the late 1960s with Llamzon’s (1969) controversial publication, Standard Filipino English. Since then, there have been a copious body of research on the different aspects of this emerging variety – lexical, grammatical, discoursal, and phonological studies. But the latter appears to be the least explored of all the areas. This presentation will focus on the phonology of Philippine English by tracing the literature from Llamzon’s (1997) pioneering work to Tayao’s (2004) groundbreaking work which used sociolectal approach. Likewise, more recent studies that looked into the other dimensions of English(es) as spoken in the Philippines (e.g., Berowa, 2019) and those that use a different approach (cf. Lesho, 2017; Lee & Low, 2019) are included. Additionally, a more pressing issue relevant to phonology is the intelligibility and comprehensibility of these new Englishes. Works on the intelligibility of Philippine English (cf. Dita & De Leon, 2017; De Leon & Dita, 2019) are likewise discussed in the presentation, focusing on the relevance of research on these areas in this time and age.

フィリピン英語の音韻論ということで,フィリピン英語がなぜ今のような音韻になったかというお話です.

 

続いて,Ariane Borlongan 先生です.東京外国語大学の先生なんですね.同様にアブストラクトの引用です.

Filipinos speak the way they write(?): Corpus-based findings on stylistic variation in Philippine English

Ariane Borlongan

Lecturer in Sociolinguistics, School of Language and Culture Studies, Tokyo University of Foreign Studies

Among the most persistent characterizations of Philippine English is that it is stylistically homogenous. In this paper, I shall (1) narrate how and why Philippine English has been described as stylisitically homogenous, (2) review recent corpus-based studies which make comparisons of Philippine English registers, (3) comment on the evolution of Philippine English as a new English using stylistic variation as a measure of developmental progression. Methodology-wise, I also intend to discuss how these findings (as well as contemporary corpus-based methodology) may more accurately describe stylistic variation in Philippine English (in particular) and the evolution of Philippine English (in general).

こちらもフィリピン英語の話し言葉についてで,どんな風にどうしてスタイル的に均質になっているのかというお名無しです.

 

続きまして,お待ちかね.ランチタイムです!

少し街から離れたレストランです.フィリピン料理の数々,すごく美味しいんです.

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辛い料理をとお勧めをたずねて出てきた料理.辛味噌肉炒め的な.味噌というかスパイシーな調味料です.

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出てくるまで何か分かりませんでしたが,カレーでした.赤いのに注意して食べます.

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この子も赤いの入ってるでしょ.注意しましょう.

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こいつは安心の焼きぞば.

この他,豚(鶏?)の炭火焼やご飯もたのみました.

満腹満足です〜(*^^*)

ヒトの寿命の異常性を哺乳類の心拍数からひも解く

2019年12月 2日 (月) 投稿者: メディア技術コース

こんにちは。メディア学部健康メディアデザイン研究室の千種です。

今回はヒトの寿命が哺乳類の中で異常であり、それを哺乳類の心拍数という視点で説明してみたいと思います。高校生や大学生の皆さんは大型動物の方が小型動物よりも心拍数が遅いことを知っている人も多いと思います。これに関連して、ローチェスター大学名誉教授の秋山俊雄氏が、哺乳動物の心拍数と寿命の間に興味深い関係があることを分析した米国ハワード・ヒューズ医学研究所のBeth Levine博士の研究を紹介しています。この論文( http://new.jhrs.or.jp/pdf/education/akiyamalecture07.pdf )では、大型動物は小型動物に比べて心拍数が少なく、寿命が長い傾向があるという分析結果を提示しています。

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上図は、横軸に平均寿命、縦軸に心拍数を対数プロットしたグラフです。両者の間には、ヒトを除いて、直線関係の法則があり、心拍数が早い小型動物よりも心拍数が遅い大型動物ほど寿命が長いことがわかります。例えば、体重30gの小型動物のマウスの心拍数は500[bpm](beats per second、一分間あたりの心拍数)以上で、寿命は約 2年になっていますが、30150[t]のクジラの心拍数は1520[bpm]で、寿命は 3032年、56[t] のゾウの心拍数は40[bpm]で、寿命は約70年になっています。

このグラフではヒトだけが例外となっていて、その寿命は大きく右方に位置しています。つまりヒトだけが圧倒的に(異常に)寿命が長いということが分かります。ヒトは文明社会を進化させ、健康管理や医療の恩恵を受けて生活しているので、厳しい自然のなかで暮らす野生動物よりも長生きであると考えられています。つまり、ヒトの進化が寿命の延命化を実現したということになります。また、家猫は、ヒトの家庭環境の中で生きているので、野良猫よりも寿命が長くなる、と同じような意味合いになります。

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下図は哺乳動物の生涯心拍数(Heart beats/Life time)と寿命の関係をプロットしたグラフです。大型動物と小型動物では心拍数は大きく異なっていますが、哺乳動物の一生の間に心臓の脈動の総数を観測すると、それらは (7±5)×10^8 の付近に分布しています。つまり哺乳動物は心臓が約2~12億回程度の脈動ができる寿命の動物であるということが解ります。

これは人生百年時代に近づくとともに健康寿命と平均寿命との差が社会問題化していることに対する新たな気づきになるのではないでしょうか。

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