グローバルメディア誕生の歴史 2.
2024年10月 9日 (水) 投稿者: メディア社会コース
日々我々がマスメディアを通じて目にする、グローバルニュース映像や、新聞に掲載される写真の数々は多くの場合世界最大の通信社を通じて
配信されています。
通信社は、在籍する記者が様々な情報を取材し、それを記事の形にして各媒体や企業、組織などに配信する役割を担います。各媒体に含まれるのは、新聞社、放送局(テレビ・ラジオ)です。通信社は、記事を提供する対価として得るお金が主な収入源となっています。
通信社も新聞社も、様々な分野を取材する記者を擁しているという点は共通しています。通信社と新聞社の決定的な違いは、自社の媒体の有無です。
歴史と権威があるとされる世界最大の通信社、ロイター社、AP通信やAFP通信などが配信するニュースを元に、提携先の世界各国の新聞社などが記事を独自媒体を通じて掲載することにより、情報は消費されています。国内で目にする世界のニュースの多くは、世界大手の通信社を通じて提供されており、提携している各国の新聞社や放送局が、提供された情報を独自の媒体、新聞によって流していることが、グローバルニュースの単一化の原因の一つです。国内の大手新聞の多くに掲載されている、写真の提供元をみると、世界大手通信社の名前が記載されていることを
見たことがあると思います。このように、我々が国内で読む世界ニュースの記事や、そこに掲載されている写真の数々は前回、ブログでお話をした
19世紀後半に設立したヨーロッパの端を発する通信社のものを起用することが慣例となっている例は少なくないのです。
文責:飯沼瑞穂