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映画「プライベート・ライアン」の続編を作る

2010年12月20日 (月) 投稿者: media_staff

みなさんはどんな趣味をお持ちですか? スポーツ、ゲーム、バンド活動etc・・・。



メディア学部は個性豊かな先生方と学生達の集合体ですので、それぞれにいろいろな趣味をお持ちのようです。そんな中にあって、私もここ数年、あることを趣味としていますので、今日はその話をしましょう。





私の趣味は・・・模型です。そう言いますと必ず学生さんが、ミニ四駆ですか。それともガンプラ(ガンダムのプラモデル)ですかと聞いてくるのですが、私が作るのはもっと大きなもので、スケールは1/6になります。大きさのイメージがわかない人はバービー人形やGIジョーといったアクションフィギュアを思い浮かべてください。1/6とは、こういったサイズの人形が乗れるほどの巨大な模型なのです。さらには単に買ってきたプラモデルのキットを組み立てるのではなく、スクラッチビルドと言って、自分で図面を起こすところから始めて、パーツ一つ一つに至るまで自作して組み立てていくという手間隙のかかるものなのです。



さて、2008年秋に私にとって記念すべき第一作目となるM8グレイハウンド(第二次大戦時の米軍装甲車)が完成しました。完成してみると、本人としてはまあまあの出来でしたが、ほめる人もあれば、けなす人もありといった状態で、評価が定まりません。そこで自動車模型のコンテストに出してみることにしました。

写真1



ところがこれがまったく見向きもされない状態で、何の評価もいただけませんでした。あとで知ったのですが、自動車模型は車体やエンジンをピカピカに磨き上げなければ意味がない世界で、軍用車などはお呼びではないのだそうです。そんなわけで落胆して家路に就こうとしたそのときに、一人の審査員が近づいてきて「AFVの会に出してみなさいよ。面白いことになるから。」と言ってくれました。当時はAFV(armored fighting vehicle)の意味さえ知らなかった私でしたが、取り合えずその年の暮れに開催される「東京AFVの会」という日本では最も歴史のある模型のコンテストに出展してみることにしました。するとあろうことか、2、30年以上のキャリアを持つベテランモデラーさん達を差し置いて、私の作品が大賞を受賞してしまったのです。それも前回とは打って変わって絶賛の嵐でした。



これに気をよくして本格化した私の模型制作は、翌年も続き、2009年の「東京AFVの会」でも二年連続大賞受賞、さらに2010年5月には世界最大規模のモデラーの祭典・静岡ホビーショーに出展する事も出来ました。また大賞を受賞するたびに模型関連の雑誌等で大きく取り上げられたため、全国のモデラーの方々と交流する機会も増え、最近ではこの友達の輪は海を越えて中国や台湾にまで広がり、各国のモデラーとも交流を深めるようになりました。



ところで今回のブログの表題は映画『プライベート・ライアン』の続編を作るとなっているわけですが、これはさる11月27日に開催された2010年「東京AFVの会」に出展した私の作品名です。無論、スピルバーグ監督の映画『プライベート・ライアン』に続編は存在しませんが、しかし模型の世界であれば、それを作り上げることも可能なのです。

写真2



この作品の戦車に便乗している兵士達をよく見 てみてください。その顔はいずれも「プライベート・ライアン」で生き残った三人の兵士のそれにしてあります。さらには体形や服装、装備まで似せてあります。その彼らが戦場から帰還したシーンを作り上げたわけです。この作品で私は今年の「東京AFVの会」においても大賞を受賞し、前人未到の三連覇を達成しました。



ゼロからものを作る楽しみ。それは今後メディア学部でみなさんが取り組むことでもあります。そうした楽しみと完成させたときの充実感をあなたもこの学部で味わってみませんか?そしてもし模型作りに興味があったら、どうぞ遠慮なく私に声をかけてください。一緒に何かすごいものを作って、みんなをあっと言わせましょうよ。

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