おもしろメディア学 第7話 ゲームデザイン演習
2014年6月24日 (火) 投稿者: インタラクティブメディアコース
メディア学部教員の岸本好弘です。
今日は私が担当する授業『ゲームデザイン演習』について紹介します。
メディア学部の「プロジェクト演習」という一連のカリキュラムは専門技能を学ぶものですが、希望すれば1年生から履修することができます。その中で私の『ゲームデザイン演習』は、ゲーム制作に携わる職種のうち〈ゲームプランナー〉が担う〈ゲームデザイン〉の知識とスキルに特化した〈演習〉です。
〈演習〉とは、ただ講義を聴くだけの授業とは違い、テーマに沿った調査・研究・試作をして発表するアクティブな学び方を言います。現在、私の『ゲームデザイン演習』には、4年生から1年生まで毎回20名程の学生が出席し、学年の枠を超えてグループディスカッションやゲームの企画に取り組んでいます。
例えば、ここに紹介する日の授業は「ペラ企画コンテスト」、企画のテーマは「大学生活の楽しさを高校生に伝えるゲーム」というものです。学生たちは前回の授業でテーマを聞いてから一週間でA4の紙1枚にアイデアをまとめ、この日の授業に臨みます。このアイデアをまとめた紙を「ペラ企画」と呼んで、その出来栄えを競うのです。ちなみに宿題をやってこないと演習への参加は認めません。
まず、数名ずつのグループで「予選ラウンド」を行います。各々1分程度で「ペラ企画」を見せながら説明し、意見交換した上で「決勝ラウンド」に進める2企画を選びます。「決勝ラウンド」に進んだ2名はグループの代表として、こんどはクラス全員を前に教壇からプレゼンテーションします。
最後にクラス全員の投票で、1位から4位を選びます。キャリアのある4年生がいつも1位になるとは限りません。1,2年生が上位を占めることもあるんですよ。
以上のような「ペラ企画コンテスト」をテーマを替えて続けることで身につくスキルは、
① 自分のアイデアを端的に、且つ魅力的に伝えるスキル。企画書はA4の紙1枚、プレゼンテーションは予選も決勝も1分間で行います。
② 年齢やキャリアの違うメンバーと協働するスキル。クラスに4年生から1年生までが混在しているだけでなく、グループワークも学年混成で行います。
③ 「叩かれても潰れない」というゲームプランナーに必須の柔軟性。この資質はどんな職業に就くにも大切です。
7月21日オープンキャンパスでは、この授業を高校生の皆さんにも経験してもらうために、「高校生参加型『ゲームデザイン』模擬授業」を行いますので、ぜひとも見に来てください。
執筆:岸本好弘
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