おもしろメディア学 第11話 動いてみえるのはなぜ?
2014年7月17日 (木) 投稿者: コンテンツ創作コース
コンピュータグラフィクスで制作された映画やアニメーションをたくさん見ることができます。このCG映像はなぜ動いて見えるのでしょうか?
図1の写真は葛飾柴又の山田洋次ミュージアムに展示されている映画フィルムです。これをみると、一コマずつに分かれています。これを映写機で順番に映写すると写っているものが動いて見えます。
図1 映画のフィルム
さて、図2に示すような3枚の炎の画像を利用した場合、どうなると思いますか?また図3の水たまりの画像はどうでしょうか? はたして動きを想像できるでしょうか?
動いて見えると思いますか?
図2 炎の画像
図3 水紋の画像
炎と水紋の3枚の画像を順番に連続して表示すると、図4、図5のようになります。これはそれぞれ同じ画像を6枚ずつ連続して表示しています。これによって少しゆっくりと変化します。図6は3枚ずつ利用した場合です。動きが倍近く早くなっています。
図4 炎のGIFアニメ (6画像ずつ表示)
図5 水紋のGIFアニメ (6画像ずつ表示)
図6 炎のGIFアニメ (3画像ずつ表示)
このようにわずか3枚の画像でも連続的に表示することによって、動きを表すことができます。では、2枚の画像ではどうでしょうか。図7の手の画像例と動画をみてください。
左右の手の画像が交互に表示されているだけですが人は手を振っているように見えるのです。このように静止画像を連続してみせることにより、実際に動いているように見える現象のことを仮現運動といいます。
図7 手を振るアニメーションのための2枚の画像
図8 さようならのアニメーション
それでは、バイバイ!
キーワード: 仮現運動、フィルム、静止画、アニメーション
執筆:近藤邦雄
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