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オープンキャンパスで高校生や保護者の皆さんから受ける質問!

2014年8月22日 (金) 投稿者: インタラクティブメディアコース

 メディア学部・次世代ゲーミフィケーション研究室の岸本です。

 本年度のオープンキャンパスで私たちの研究室は、学生らの制作した「学習シリアスゲーム」の展示を行っています。例えば、パソコンの画面上でパズルを解きながら数学的な考え方を学んだり、謎解きを楽しみながら英文法を覚えたりするもので、学生の解説を聞きながら実際にプレイしていただくことができます。

 高校生の皆さんに自分たちの作ったゲームをプレイしていただき、直に感想を聞けることは、ゲーム制作者を目指す学生たちにとって貴重な機会となっています。また、ゲームに関してだけでなく、入学後の生活や受験生時代の体験などについて質問を受けることも増えてきました。今回は、これまで5回のオープンキャンパスに来場された高校生・保護者の皆さんから受けた質問と学生たち(A君、Bさん、Cさん、D君)の回答の一部をご紹介します。

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【ゲームを作りたいからこの大学を見に来たけれど?】


 「ゲームが好きだからゲームに関わることがしたい。できればゲーム会社に就職したい。とりあえずゲームを学べる大学に入りたい。……だけど、何をしたらいいのかイマイチわからない。」
 こんな高校生の方がいちばん多いようです。こうした話を聞くと学生たちは「自分もそうだったな」と思うようです。
 3年生のA君は、大学生になった今、高校時代を振り返り、「やっておけば良かったなと思ったこと」を答えたそうです。受験生当時A君は、「ゲームを作るにはプログラムさえ出来ればいい」と考え、情報工学系の大学を志望していました。しかし「ゲーム業界にはどのような人材が必要なんだろう?」と考えた時、プログラムだけでは厳しい業界だということに気づきました。もし情報工学系の大学を選んでいたら、ゲーム制作とは違った道に進んでいたことでしょう。この経験から3年生のA君は「なりたい職業を明確にすること」が大学選びで重要だと考えました。「自分のなりたい職業を詳しく調べて、その職業に必要なスキルを学ぶには何をすればいいかを明確にすることが大事。それによって大学を選ぶ基準も変わってくる」と答えたそうです。



【コンピューター・サイエンス学部とメディア学部、どっちがいいの?】


 本学の受験を具体的に考えている高校生からは、コンピューター・サイエンス学部のゲームを作るコースとメディア学部の違いについての質問を多く受けます。
 コンピューター・サイエンス学部はプログラムに特化しているので、「プログラマーを目指す」と決めている人にふさわしい学部です。それに対してメディア学部は、より広い分野の研究室がそろっています。ゲームを作りたいが職種はまだ絞りきれないという場合や、今勉強している分野にあまり自信がない場合は、入学後幅広く学んで、他の分野にシフトチェンジも可能なメディア学部がおすすめと答えているようです。
 4年生女子のBさんは、チーム制作等の演習の経験を踏まえ、グラフィッカーなど専門性の高い職種でも、ゲーム制作の全工程を学ぶことで他の職種のメンバーが動きやすい仕事の仕方ができるようになる、ということも併せてお伝えしたそうです。

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【この大学に入って良かったですか?】


 保護者の方からの質問で多いのは、率直に言って「この大学で良かった?」です。受験生本人の気持ちは決まっていても、世の中に何百もある大学のうち、本当にここを選んでいいのかどうか、親御さんの心配は当然です。
 3年生女子のCさんは、これまでの学生生活で「自身が成長したと思う事」を話すことにしました。入学当時のCさんは「人前に出るだけで緊張し、まともにしゃべれなかった」のですが、先輩や先生と積極的に会話することを心掛けてきた結果、「今日のオープンキャンパスでは、こんなふうに説明できるようになりました。この大学を選んで良かったと思います」と伝えたそうです。質問された親子のお客さまから「教えてくれてありがとう」とお礼を言われ、このやり取りが更にCさんの自信を大きくしたようです。



【他の大学とどう違うの?】


 学生たちにとって難しかった質問は「他の大学とどう違うのか?」というものでした。
 この質問は夏休みに入って高校1、2年生の来場者が増える時期に聞かれたものでした。「複数の大学のオープンキャンパスを見学して比較しなさい」という宿題が出ているのかもしれません。
 「自分の大学や学部のいいところは話せるが、他大学がどういうことをやっているのかまでは把握しきれない」と学生たちも戸惑いました。今後は、よく似た学部・学科を持つ大学について情報収集するとともに、高校生との会話からどのような点を決め手にしようと考えているのかなどを把握して、本学の特徴をより具体的に伝えられるように努めたいそうです。
(また、こういう学生には難しい質問は、私ども教員に質問してくださるとご回答いたします)

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【こんなゲームが作れるんだ!】


 オープンキャンパスで自分が説明をした高校生が実際に入学して仲間になってくれることほど嬉しいことはありません。
 3年生のD君は、今回展示した英語の脱出ゲームを「こんなゲームが作れるんだ!」と目をキラキラさせてプレイしてくれる高校生を見て、3年前の自分を思い出しました。「自分もこの大学に決めたとき、オープンキャンパスで先輩と一緒にゲームをして、クリアしたことがきっかけでした。そんな先輩方と同じように、今回オープンキャンパスに来てくれた高校生に「東京工科大学ってスゴイ!」「工科大に入りたい!」と思ってもらうことができて凄くうれしかったです。」

 オープンキャンパスの主役は高校生の皆さんですが、迎える大学生にとっても素晴らしい体験の場となっています。来場されたら是非、学生たちにどんどん声を掛けてやってください。



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岸本好弘 メディア学部教員紹介

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