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おもしろメディア学 第35話 CGライク映像コンテスト(仮)

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あまり役に立ちそうにない話をします。

コンピュータグラフィックス(CG)であたかも現実であるかのような映像を作れることは、ほとんどの人が知っています。映画作品ではCGを一切使っていないということが逆に話題になったりします。

数年前、ある若手映画監督の講演会を聴きにいきました。大学の講義の一環だったので、私以外の聴講者はほとんど学生でした。講師の方が二つのそっくりな画像をスライドに出し、どちらが実写でどちらがCGか当ててみてください、という質問をしました。
私もよく見て考えて手を挙げましたが、見事に外しました。多数派の学生が手を挙げたほうが正解でした。

自分はCGに関してプロだと思っていたのでたいへんショックでした。今でも同じような問題が出されたら、たぶんジャンケンと同じぐらいの勝率になるでしょう。

これほどCGのリアリティが上がってくると、どんな画像を作っても一般の人々を驚かせることはほとんど不可能です。もしできたとしても、巨額のコストをかけてプログラマーやCGデザイナーを雇った結果で、驚く理由も、さぞかし費用と時間がかかったのだろうなあと思うから、かもしれません。

CG研究を始めた理由の一つが「人を驚かせること」だった私としては、これでは面白くないです。そこでちょっと前から妄想しているのが「CGライク映像コンテスト(仮)」です。リアリティのあるCGよりも、リアリティのあるCGだと人々が思うけど実は手描きや実写の作品、という方が人を驚かすことができるのではないか、ということです。

腕に自信のある人が、時間をかけて、あるいはアイディア一発で大賞を射止め、優勝賞金を獲得して仕事のオファーもくる、なんてことになったら愉快です。スポンサーになる企業が出てきてくれないでしょうかねえ。審査員なら喜んで引き受けます。

妄想の続きはまた次の機会に。

(執筆: 柿本正憲)

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