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おもしろメディア学 第48話 メディアの未来を創造したパイオニア達の物語 〜はじめに〜

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  21世紀の現代に生きる大学生や高校生の皆さんは、デジタルネィティブ世代と呼ばれ、それまでの世代と異なる新しい可能性を秘めていると期待されています。デジタルネィティブ世代とは、生まれた時からデジタルメディア環境に囲まれて育った世代のことです。インターネットも、携帯電話も、ゲームコンピュータも、ノートPCも、携帯音楽プレイヤーも、生活、勉学、娯楽の中心にあり必需品でした。

   こうしたデジタルメディアは、いつ頃、どんな人が、どんな考えで、発想し、現代社会に不可欠なコミュニケーションやビジネスの生命線(ライフライン)に進化してきたのでしょうか。メディア学部は、日本で初めて「メディア」を旗印に設立されたこの分野の先駆的な学部(元祖)ですが、現代の豊潤なメディア環境を生み出すことになったパイオニア達を知ることは、メディアの未来の創造を担うデジタルネィティブ世代の皆さんは、今後30年,50年の将来のメディア環境を創造する当事者の一人ですので、少しでもインスピレーションになればと思いこのシリーズを考えました。

   パイオニアとして選んだ3人は、偶然にも、筆者との間に面識があり、そのチームとの研究やコミュニケーションを通じて素顔を垣間見る機会がありました。私自身、この先達3人と同時代を過ごし、その薫陶を近くで受けられたことは、かけがえのない貴重な経験として感謝で一杯です。それは、ゼロから一が生まれる、デジタルメディアの黎明期に、立ち会えたこと、その萌芽的アイディアが生まれた育った過程に触れることが出来たこと、あらためて奇跡のような経験でした。その経験を語り継ぎ、若い世代に引き継ぎたいと思いもあります。

 現代の豊穣なデジタルメディア環境を創造したパイオニアは、ダグラス・エンゲルバート博士(故人)、アラン・ケイ博士、マーク・ワイザー博士(故人)です。皆さん、聞いたことはありますか

 ここでは写真を掲載して置きます。

 ダグラス・エンゲルバート博士は、1968年に、コンピュータの人類における可能性として、人間の知的能力を拡張するという概念とその概念を具体化したプロトタイプを作り伝説のデモストレーションを行いました。

 アラン・ケイ博士は、1972年に、コンピュータはメタメディアであるという概念と、それを押し進めたパーソナルダイナミックメディアの提唱と最初のプロトタイプを世に出しました。現代のPCやスマートフォンにつながる源流の一つです。

 二人は、コンピュータ分野のノーベル賞と呼ばれるチューリング賞を受賞して、その偉業は多く尊敬を受けています。

 マーク・ワイザー博士(故人)は、現在も進行中の、コンピュータやネットワークの能力の恩恵が社会の隅々でまるで水道の蛇口をひねるように利用できるユビキタス環境のコンセプトを1989年に提唱しています。ユビキタスコンピューティング、ユビキタスメディアなど、現代のメディア環境の基底概念を半世紀前に提唱し、その当時の技術を駆使してプロトタイプを構築し,あるべき未来のメディアを具体的に示しました。

 偉大なパイオニアの偉業について素顔に触れ薫陶を受けたことを踏まえて、エピソードを交えてこのシリーズで順序紹介して行きたいと思います。


(MS 上林憲行)


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