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「STAND BY ME ドラえもん」のヒットの裏にあるフル3DCG映画の15年

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メディア学部の三上です.

3DCGにより制作された映画「STAND BY ME ドラえもん」が大ヒットしています.
2015年10月現在,80億の国内興行収入も視野に入るほどです.

「ドラえもん」という圧倒的に知名度のある作品が大ヒットすることは予想されていましたが,3DCGで作られたということで,果たしてその成績はどうなるのか注目の的でもありました.

しかし,ふたを開ければ国産の3DCGアニメ作品としては最大のヒットとなりました.すでに昨年から今年にかけて 「キャプテンハーロック」「聖闘士星矢」など,過去にヒットしたアニメ作品が3DCGによりリメイクされる事例が増えました.

「STAND BY ME ドラえもん」の大ヒットにより,3DCGによるアニメ制作がより一般化していくことが予測されます.

さて,その制作手法である3DCGですが,国産の3DCG劇場公開作品は「A・LI・CE」という作品で,1999年に映画祭で公開,翌年の2000年に劇場公開となりました.
当時は技術としての目新しさは注目されましたが,3DCGの表現技術には制約も多くあり,作品として一般的に知られるほどのヒットには至りませんでした.
その後いくつかCGプロダクションが3DCG映画を制作しますが,なかなか一般の人の目に留まるような作品が出てきません.
その後もCGプロダクションによる3DCGアニメ制作は続き,2004年には本学も制作の協力をした士郎正宗原作,荒牧伸志監督による「APPLE SEED」が公開され注目を集め,その後続編も制作されます.

アニメ制作会社でも3DCGを利用した劇場公開作品の制作が始まります.「ホッタラケの島 ~遥と魔法の鏡~」(2008年プロダクション・アイジー),「よなよなペンギン」(2009年マッドハウス)などが制作され,これまでCGプロダクションやゲーム会社が制作していた3DCGアニメに従来のアニメプロダクションが参画し始めました.
そして「STAND BY ME ドラえもん」の監督である山崎貴監督,八木竜一監督の「friends もののけ島のナキ」が2011年に公開されます.この作品は品質も高く,日本映画テレビ技術協会の映像技術賞を受賞しました.この作品の出来が,次の「STAND BY ME ドラえもん」の制作にもつながったと言えます.

3DCG技術は,最初の劇場作品から実に15年を経て,技術は革新とその活用方法の模索を続け,「STAND BY ME ドラえもん」の大ヒットにつながっていきました.
ニュースなどにも取り上げられ,一般にも話題になった作品が生まれたことで,今後も3DCGによる作品制作は続くと思います.

この15年という月日は実に長いのですが考えてみると,コンテンツ業界には技術的に実現してから長久時を経て,その技術がメジャーなコンテンツに利用されたり,大ヒットにより一般化していく例が多くある気がします.

たとえば,アニメのディジタル化は1982年の「子鹿物語」(NHK)から,広く普及が始まった1997年の「ゲゲゲの鬼太郎」(東映アニメーション)まで15年です.
任天度3DSが2004年に発売される約10年前の1995年にに,任天堂は「バーチャルボーイ」を開発,発売しています.
スマートフォンも1994年にタッチパネルを搭載した「Simon(IBM製)」から,iPhoneの誕生(2007年)まで13年経ていますね.

そして,気が付いてみればメディア学部も設立から15年ですね.当時,他大学に先んじて設立した「メディア学部」は,この15年で一つの学問ジャンルとして確立し他大学でも設置するような分野となってきました.

メディア学部 三上浩司

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