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国際会議でBest Poster賞受賞(韓国の企業、大学院卒業生との共同研究成果)

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2014年11月15,16日に行われたADADA2014(Asia Digital Art and Design Association)でポスター発表において、メディアサイエンス専攻を卒業したTaegun KIM君らがBest Poster賞を受賞しました。

Adada2014bestposteraward



韓国に帰国後、ゲーム会社で働きながら、現場の課題を解決するために研究をしていました。それをわれわれ教員と一緒に論文をまとめて投稿しました。
http://www.adada2014.info/
■研究論文
Taegun KIM (Maiet Entertainment), Sain JUNG (Studio EIM Ltd), Koji MIKAMI, Kunio KONDO:
Intuitive game character voice recording direction method with character image scale
ADADAは、アートとデザインを中心に研究発表が多数あり、口頭発表も20分と10分の2種類、ポスター発表、デモ発表など多様なものがあります。ゲームの研究もいくつかあり、今後の広がりが期待されます。

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Taegun KIM君は韓国語、日本語、英語で会話ができることから、参加者といろいろな言語を利用して説明していました。このような人材が今後一段と日本のゲーム業界でも必要になっていると思います。
■Taegun KIM君からの研究紹介とコメント

○研究紹介
ADADA2014で発表した研究は、『キャラクターイメージスケールを用いた直感的なゲームキャラクターボイスレコーディングの演出手法( Initiative game character voice recording direction method with Character Image Scale)』です。

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ゲームの声優録音という作業は、開発チームの中に属さない声優を取り入れての作業になるため、どうしても後回しになりがちであり、そうなってしまうと短時間で行わないとならないという問題がよく発生してしまいます。したがって、本研究で着目した部分は、そういった短時間でキャラクターの特性を把握して声の演技方向性を決められる資料を作ることでした。方法としては、ポジショニングマップの形をしているキャラクターイメージスケールに収録予定の声優の出演作品から抽出したキャラクターを配置し収録予定のキャラクターとの比較を行うことです。位置関係的に近いところに配置されているキャラクターは性格的にも類似しているため、事前にこの資料を声優に伝達することである程度自分でキャラクターの演技方向性を想定した状態で当日の収録に挑める状態と作るという目的の演出手法です。
この手法を用いて、2体のキャラクターの収録を行いました。1件目の声優は経歴10年以上で、数々のゲームの収録経験を持つ方です。この件では収録後アンケートを行った結果、本手法についてはまあまあであったという回答が得られました。2件目の声優は経歴6年以上でゲームの収録は1回しか経験していませんでした。このケースでは非常に役に立ったという評価が得られ、事前にキャラクターの演技方向性を考えられるところがいいという回答でした。今後はさらにこの手法を用いて多くの収録を行い、研究としての完成度を上げていきたいと思っております。

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○会議に参加して
 今回、卒業後初めての学会発表を行ったわけですがやっぱり学生時代の発表の時とは何だか違う気分になっていたと思います。会場にいらっしゃる皆さんに自分の研究をわかってもらいたいという気持ちは変わっていませんが、前よりはより肩の力を抜いて、多少は気軽に挑めた気がしました。それで学会というのも楽しいんだなということがよりわかってきた気がします。
特にADADA2014では、ADADA初のインドネシア人の学生たちがわざわざ遠方から参加してきてくれたということで、さらに盛り上がっていた気がします。これから学部で勉強して卒業していく方々にも、是非自分の分野で研究し続け社会人になってからも学会でどんどん発表して頂ければと思います。それは、自分のためにも、業界のためにもなるし、もっとも重要なことは自分自身が楽しいということではないかと思います。

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 また、初めて学会で受賞したことで、まさに感無量という気持ちです。大学院生活をしていて、その中で一度も研究で賞を取ったことがなかったからこそ、今回の受賞に関してはものすごく嬉しく思っています。学会ということもあるので、だいたい大学に籍を置いていらっしゃる方が多い中でゲーム業界の人間が発表をしたということが注目されたり、会場では入口付近にポスターを貼っていたので場所的なメリットがあったりという外部的な要因も影響したかもしれません。今後さらに研究の完成度を上げて、他の学会でも発表していきたいところです。大学院時代にできなかったことを今後業界で仕事をしつつ、実現していきたいですね。
(メディア学部 近藤邦雄、三上浩司)

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