おもしろメディア学 第54話 世界へ羽ばたく日本のアニメビジネス
2014年11月20日 (木) 投稿者: メディア社会コース
みなさんこんにちは、メディア社会コースの進藤美希です。
今日はアニメビジネスのお話をしたいと思います。2013年のアニメ産業市場の売上は1兆4913億円で、過去最高だった2008年の1兆4086円を超え史上最高となりました(一般社団法人日本動画協会「アニメ産業レポート 2014」より)。この増加には、ネット配信などによる製作本数の増加、キャラクタービジネスの進展などが影響していると言われています。
日本のアニメは、その質の高さで知られています。「千と千尋の神隠し」が2003年にアカデミー賞長編アニメ部門賞を受賞したことなどが思い出されます。しかし、なぜ、日本のアニメは質が高いのでしょうか?いろいろな原因が考えられますが、そのひとつに、日本ではクリエイターとユーザの差が小さいこと、また、ハイアートとローアート、ファインアートとサブカルチャーの境目が小さいことなどが挙げられます。日本では、自由な発想で、境を超えて、創作活動ができる風土があるのです。
このように素晴らしい日本のアニメは、数多く海外に輸出されてきました。1963年に 米国で「鉄腕アトム」が放映されたことを皮切りに、さまざまな作品が輸出されてきました。しかし、アニメを海外にもっていくのはそれほどかんたんなことではありません。日本のように、大人もアニメを見る国は多くはありません。また、各国は、流入してくる海外のコンテンツを制限するための法律を持っていることがふつうで、いくらでも輸出できるというわけではないのです。
日本政府はアニメなどの輸出を推進するため、クールジャパンという政策を推進しています。これは、アニメなどのコンテンツに限らず、日本の食など、様々なライフスタイルの魅力を伝える試みです。クールジャパンにはまだまだ課題も多くありますが、世界中で日本の文化を楽しんでいただけるようになるといいですね。
東京工科大学 メディア学部 進藤美希
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