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2014年12月

高校生のためのメディア学部専門科目紹介

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皆さんこんにちは。

これまでの記事で、メディア学部の専門カリキュラム全体の話コース配属の話、3コース(コンテンツ技術社会)の紹介をしました。今日は、専門の講義科目がどんな分野をカバーしているかを表にして紹介します。皆さんが興味を持つ分野でどんな講義が聴けるか、参考にしてください。

メディア学は新しい分野ですから、従来の多くの学問領域にまたがっています。そのため、1年生のうちから多くの専門科目をメニューとして用意しています。2年前期までは広い分野から自由に選択し、配属コースを2つに絞った2年後期からは、コース推奨科目数の必要単位数(選択必修)の要件が少し出てきます。

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メディア学部の卒業研究プロジェクト紹介

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 みなさん、こんにちは。

 メディア学部では今、4年生が1月中旬の卒業論文の提出に向けて一生懸命、論文を執筆しています。外は厳しい寒さですが、4年生は大学生活の中で最も「熱い」時期を迎えています。

 以前のブログでご紹介したように、メディア学部は、メディアに関連するさまざまな分野・領域を「メディア学」の観点からとらえ、モノや情報の「創り方」「つなげ方」「伝え方」の3つの柱を基礎とした教育を行っています。卒業研究は、それらの学びの集大成であるとともに、自身が興味をもった対象について深く研究する場として位置づけられるものです。3年の夏休み前に、選抜を通して卒業研究プロジェクトに配属された学生は、それから約1年半の間、自ら設定した研究テーマに沿って研究に取り組み、最終的に卒業論文の提出と研究発表によって、研究の成果を示すことになります。

 今日は、メディア学部で展開されている34種類の卒業研究プロジェクトのうち、いくつかをご紹介しましょう。

 

・プロジェクト名[担当教員名]

・概要

・プロジェクト関連情報

 

■音と音声によるインタラクション[相川清明]

 音声対話でLINEスタンプや効果音を検索したり、感性表現でシンセサイザを動かす研究をしています。感性表現でシンセサイザを動かす研究をしています。

 http://blog.media.teu.ac.jp/2014/09/4-e6cb.html

 

■インターネットビジネス[進藤美希]

 インターネット時代の新しいマーケティング、ソーシャルメディアを活用した広告などについて研究しています。

 http://www2.teu.ac.jp/media/~shindo/

 

■SXD:サービス体験デザイン[上林憲行]

 UX(ユーザー体験価値)を、デザイン思考を駆使して、ユニークなサービスとして実現する事に挑戦するプロジェクトです。社会デビューを応援するプロジェクトでもあります。

 

■相互行為とメディア[山崎晶子]

 子供と保育士、女性と男性などの人間同士の相互行為と、ロボットやコンピュータなどのメディアを介した相互行為をエスノメソドロジーと会話分析から明らかにします。

 http://www.teu.ac.jp/info/lab/project/media/dep.html?id=86

 

■プロダクトデザイン[萩原祐志]

 プロダクトデザインは人・物・空間を適切に結ぶメディアのひとつです。この背景のもと、本研究室では主に製品外観やそのGUIの提案、そして時代に応じた製品のありように関する研究を行っています。

 http://blog.media.teu.ac.jp/2014/10/post-91ca.html

 

■コミュニケーション・アナリシス[榎本美香・寺岡丈博]

 本プロジェクトでは、人間同士のコミュニケーションを成り立たせている様々な暗黙的ルールを解明することを目的にしています。人は会話をするとき、言葉だけでなく、視線・姿勢・身振り・表情など様々な非言語情報を駆使してコミュニケーションを行なっています。それらの情報は、どんなタイミングで誰に向かって発信されているのかを調べていきます。

 http://www.cloud.teu.ac.jp/public/MDF/teraokatkhr/CAP/index.html

 

■コンテンツプロダクションテクノロジー[近藤邦雄・三上浩司]

 「コンテンツ」を制作するためのCGアルゴリズム、キャラクターメイキング、演出などの制作支援ツールの研究。

・プロジェクト紹介

 http://kondolab.org/research/cpcpt.html 

・近藤邦雄Web

 http://kondolab.org/

・三上浩司Web

 http://www2.teu.ac.jp/media/~mikami/index.html

・学部ブログの関連記事

 http://blog.media.teu.ac.jp/2014/07/post-fb05.html

 http://kondolab.org/blog/kondo-media-blog.html

 

■次世代ゲーミフィケーション(NGF)[岸本好弘・三上浩司]

 「ゲームの力を教育・社会に役立てる」をテーマに、ゲーミフィケーションを用いたアプリ制作やイベントを実施し、研究成果の学会発表を目指します。

 https://www.facebook.com/NextGamificaton

 

■地域におけるICT活用[千種康民]

 急激に普及しているスマートフォンで利用できる地域に特化したサービスの企画開発に取り組む。

 http://www.teu.ac.jp/info/lab/project/media/dep.html?id=70

 

■拡張現実感の応用[千種康民]

 拡張現実感を生活の中で活用する新しいサービスの企画開発に取り組む。

 http://www.teu.ac.jp/info/lab/project/media/dep.html?id=71

 

■ネットワークメディア[寺澤卓也]

 ネットワークメディアプロジェクトでは、ネットワークを利用するWebサービスや、スマートフォンのアプリなどの研究開発を行っています。

 http://www2.teu.ac.jp/media/~terasawa/2014/proj/

 

■コム・メディア・デザイン(Computational Media Design)[太田高志]

 コンピューターを利用して、人の動きや働きかけに反応する、新しい体験を与えられるような仕組みや作品をデザインします

 http://www2.teu.ac.jp/media/%7Etakashi/cmd/MediaCmdExt/Top.html

 

■ビジネス・プランニング[小林克正]

 このプロジェクトでは、興味のあるビジネスをみつけて、そこで行う企画をつくるという活動を行っています。

 

■国際教育開発プロジェクト[飯沼瑞穂]

 本研究室では世界の教育と開発に関する研究を行う。グローバル社会に於ける教育の課題、教育現場におけるコンピュータの活用、国際社会における教育の未来について取り扱っている。

・プロジェクト紹介

 http://www.teu.ac.jp/info/lab/project/media/dep.html?id=50

・国際教育開発プロジェクト 専用サイト

 http://tut-ied.wix.com/iedproject

・卒業研究紹介の記事

 http://www.teu.ac.jp/topics/2013.html?id=234

 

■コンテンツ・ビジネス・イノベーション[吉岡英樹]

 メディア技術とコンテンツで世の中を変える研究室。デジタルサイネージやスマートデバイスなどで、ミライの社会について研究しています。

 http://www.cbi-lab.com

 

■顔画像と音声の感性情報解析[永田明徳]

 主に顔画像、音声、その他感性情報処理にまつわる情報解析ないしはシミュレーション。

 http://www.youtube.com/watch?v=XJ6lJcTsDho

 

■画像の認識と高精細化[永田明徳]

 画像内に何が写っているのかを調べる画像認識、画像補間にまつわる情報解析ないしはシミュレーション。

 

■A.E.D (Augmented Experience Design)[羽田久一]

 「体験の拡張とデザイン」ではUX(ユーザ体験)の先にある、ユーザだけではなくその周りの人を含んだ体験の変革をテーマにしています。

 http://www.aed-lab.net/

 

■ゲームサイエンス[渡辺大地・三上浩司]

 ゲームに関連する制作手法や評価方法について研究を行います。ゲームサイエンスでは主に技術や理論についての追求を行います。

 http://gamescience.jp/~earth/Game_2015/

 

■ゲームイノベーション[三上浩司・渡辺大地]

 ゲームに関連する制作手法や評価方法について研究を行います。ゲームイノベーションでは、既存にはない新たなコンテンツの可能性を提示することを目的とします。

 http://gamescience.jp/~earth/Game_2015/

 

■インストラクショナル・メディア・プロジェクト[松永信介・稲葉竹俊(教養学環)]

 さまざまなメディアを活用した教育コンテンツの制作や学習支援プログラムの提案を行っています。

 http://blog.media.teu.ac.jp/2014/08/e-at-6609.html

 

■経済経営調査研究[榊 俊吾]

 当研究室では、伝統的な自動車産業等から、アニメ、芸能プロダクション、ファッション誌業界まで、幅広く調査・研究を行っています。

 http://blog.media.teu.ac.jp/2014/07/post-5d00.html

 

■ミュージック・アナリシス&クリエイション[伊藤謙一郎]

 音楽作品の分析やアーティスト研究、映像コンテンツにおける音楽の役割・効果の研究をしています。それらの研究成果を踏まえた作品制作も行います。

 http://blog.media.teu.ac.jp/2014/12/post-e2cc.html

 

 

 皆さんの興味をひくプロジェクトはありましたか? こちらにも各プロジェクトの詳細が掲載されていますので、ぜひご覧ください。

 

(執筆・伊藤謙一郎)

高校生のための「メディアコンテンツコースの紹介」(その2)

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昨日のメディアコンテンツコースの紹介の続きです。

■メディアコンテンツコースの紹介ページ
本コースは、(1)映像コンテンツ創作、(2)インタラクティブコンテンツ創作、(3)メディアコンテンツデザイン, (4)音楽・サウンドデザインの4つの分野を扱います。

1.映像コンテンツ創作分野: ビデオ映像、CGアニメーションなどの創作 
2.インタラクティブコンテンツ創作分野: ゲームやスマホアプリなどの創作、
3.メディアコンテンツデザイン分野: Webコンテンツデザインプロダクトデザインビジュアリゼーション技術
4.音楽・サウンドデザイン:各種コンテンツのための音楽サウンドデザイン


ここでは、これらの講義や演習、学修成果や研究成果などを書いたブログ記事の一部を紹介します。
■映像コンテンツ創作分野

CGアニメーションの演習(メディア基礎演習)

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メディア専門演習「CGアニメーション」:モーションキャプチャの利用

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屋外イベントのネット中継や本格的なコンサートの制作に挑戦することで、現場の最新技術を実践的に学ぶ(2014

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WROロボコン決勝大会の撮影と配信(2014/09)

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NICOGRAPH 2014 にて「雪煙のビジュアルシミュレーション」に関する研究成果を発表 (2014/11)

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雨氷のビジュアルシミュレーション研究がIEVC2014でベストペーパー賞を受賞(2014/11)

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デフォルメキャラクター制作手法を国際会議で大学院1年生が発表(2014/10)

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メディア学大系 第3巻「コンテンツクリエーション」の出版(2014/09)

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■インタラクティブコンテンツ創作分野
大学進学イベントにて2年生が制作した学習ゲームを展示!(2014/10)

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NHK BS1で「次世代ゲーミフィケーション研究室」が紹介されました!(2014/10)

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東京ゲームショウ2014「現場実況」 No.1, No.2, No.3 (2014/09)

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ゲーム開発者向け技術交流会CEDECに学生たちと参加!(2014/09)
http://blog.media.teu.ac.jp/2014/09/cedec-7f27.html

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インタラクション2014 第18回情報処理学会シンポジウムで研究発表(2014/07)

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『Global Math2013コンテスト』(2014/10)

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プロジェクト演習 クリエイティブアプリケーション(CreApp)の作品発表会(2014/01)

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■メディアコンテンツデザイン分野
プロダクトデザインにおけるアイデアの原点を探る手段(2014/09)

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■音楽・サウンドデザイン分野
おもしろメディア学 第23話 音名のはなし【その1】:「ドレミ」は何語?(2014/08)
おもしろメディア学 第24話 音名のはなし【その2】:Aが「アー」でEが「エー」?(2014/08)
おもしろメディア学 第25話 音名のはなし【その3】:人の名前から音楽をつくるって?(2014/08)
おもしろメディア学 第26話 音名のはなし【その4】:人の名前から音楽をつくってみました(2014/08)

2014年11月に行われたADADA2014にて、デモ発表をしました。Dsc_8547


■国際交流の紹介

ウプサラ大学とメディア学部 Game Workshop 2014 (2014/09)

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チュラロンコン大学のインターン学生の活動報告(2014/082014/10)

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スラバヤ工科大学博士課程学生が大学院メディアサイエンス専攻に短期留学(2014/09)

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研究生が英字新聞で紹介される。「クリエイティブマルチメディアを学ぶための最高の大学の1つである東京工科大学に留学」(2014/11)

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高校生のための「メディアコンテンツコース」の紹介(その1)

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 メディアコンテンツコースでは、デジタル映像、CGアニメーション、ゲーム、Webコンテンツ、音楽などのコンテンツ制作を学び、新たなメディアコンテンツを創造・制作・発信できる能力を持った人材を育成することを目的としています。

 コンテンツ制作技術がデジタル化によって大きく変化してきたことから、従来の映像コンテンツ制作の理論と技術を理解するとともに、人とコンピュータとの「つながり」をより密に、より自然に、より楽しくするコンテンツ制作能力、ネットワーク環境における新たなデジタル技術を活用、開発する能力を有する人材が求められています。このために高度な理論や技術を駆使する能力と、柔軟な創造性を常に発揮できる能力が必要となります。

続きを読む "高校生のための「メディアコンテンツコース」の紹介(その1)"

高校生のための「メディア技術コース」の紹介

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メディア技術コースは、メディアの新しい仕組みや要素技術を創造したり、それらを活用するための環境を提供したりする技術者・研究者の育成を目標とします。人とコンピュータやネットワークとの接点で人の望み通り情報を出し入れする方法と技術を学ぶコースです。

メディアに関わるデジタル技術は今後も発展し変化し続けます。産業界は、新たな技術やアイディアを人々に役立つ価値にまで高める人材を求めています。メディア技術者には、デジタル技術やネットワーク技術の基礎知識、高度な理論や技術を駆使し創造する能力、コンピュータを含む機械と人間とのインタラクションについての深い理解を有することが求められています。幅広い技術について根本原理を理解し、技術発展に伴う環境やツールの激変があっても能力を発揮し続けることが必要です。

このような素養を身につけるために、メディア技術コースでは、ヒューマンインタフェースネットワーク映像画像CG処理音声音響言語処理の4つの領域でカリキュラムを構成しています。インタラクション・画像・CG・音声・インターネットなどの原理や処理方式、プログラミングを学修します。以下のような就職先を考えている人に最適なコースです。

  • メディア技術に関連する研究機関
  • 企業の研究開発部門
  • ソフトウェア開発関連企業
  • IT関連企業
  • ゲーム・映像関連企業の技術部門
  • 一般企業の情報技術部門

1年次前期から2年次前期までの専門基礎教育科目では、各領域の基礎的な技術や原理を学びます。人間を理解するための「言語コミュニケーション分析入門」「視聴覚情報処理の基礎」、CGの基本技術としての「CG数学入門」「CG数理の基礎」、ネットワーク技術の基本である「インターネットシステム入門」、音声処理や画像の基本を学ぶ「メディア情報処理の基礎」などが用意されています。分野を問わずメディア技術者に必要な素養として「プログラミングの基礎」も用意しています。

専門教育科目では、各領域のより高度や技術や応用を学びます。「ヒューマンコンピュータインタラクション論」「Webプログラミング論」「イメージメディア処理論」「3次元コンピュータグラフィックス論」「音声音響メディア処理論」などの専門科目のほか、より専門性の高い「インタラクティブデバイス論」「ゲームプログラミング論」などが用意されています。

(メディア学部 柿本正憲)

メディア社会コースの紹介

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メディア社会コースの紹介

 

メディア社会コースは、人から人へメディア情報を広く伝える方法と技術を学ぶコースです 。すなわち、メディアによるコンテンツ、技術を広く社会に利活用できる人材の育成が教育目標です。そのために、メディアによる社会情報技術、ビジネス、コミュニケーションを学び、実務に役立ち、新しいビジネストレンド、人にやさしいサービスを創造し提案できる人材を育成し、輩出していくことを目標にしています。現代では、情報技術抜きに社会組織としての『仕事』(サービス)を企画し、日々運営することはできません。また、ソーシャルメディアの発達と普及により、個人からの発信による社会性を持ったメディアが注目されています。従来とは異なる在り方でメディアを活用し、社会をよりよくするための変革が求められています。そのため、積極的にコミュニケーションを図り、状況を判断し、自ら新しい『仕事』(サービス)を企画、提案、設計、構築できる実践力を持つ人材が求められています。

このような素養を身につけるために、メディア社会コースでは、社会情報技術の修得、社会サービス基盤の構築、社会サービスの展望、社会マネジメントの4つの領域でカリキュラムを構成しています。これらの領域を履修することによって社会科学系の教養と工学系のスキルをバランス良く学ぶことが可能です。ビジネス社会は言うまでもなく、教育、行政、国際非営利団体、報道機関 、文化公共施設などにおいて、より豊かで、人が幸せになるようなメディア環境を創りあげていくことを学びたい人に最適なコースです。

専門基礎教育科目では、社会を理解し分析するために必要な内容を学びます。社会を展望する科目として、「メディア社会と文化」、「ソーシャルコミュニケーション」に関する科目や、具体的なビジネス・社会領域を学習する科目として、「音楽ビジネス」、「教育メディア」などが挙げられます。社会情報技術を修得する科目としては、「統計データ分析」、「社会調査(ソーシャルリサーチ) 」、「経営数理」などが用意されています。専門教育科目では、様々な社会状況に応じた理論を学ぶ科目「ニュースメディア論」、「グローバルメディア論」、「インターネットビジネス」、「サービスイノベーション」、などが用意されています。そしてコース別専門科目では、「サービスデザイン」、「社会企業論」、「経済経営シミュレーション」など、高度な手法を中心に、実社会との結びつきを重視したサービスの設計、提案、構築ができる実践力を身につけることができます。

以下に、メディア社会コース所属教員のブログを、ごく一部紹介します。非常に多様な領域で実社会と接点を持った勉強ができるコースであることが実感できると思います。

http://blog.media.teu.ac.jp/2014/12/post-1d7e.html

http://blog.media.teu.ac.jp/2014/05/post-aca6.html

http://blog.media.teu.ac.jp/2014/07/post-5d00.html

http://blog.media.teu.ac.jp/2014/12/post-f6d9.html

http://blog.media.teu.ac.jp/2014/10/post-28f1.html

http://blog.media.teu.ac.jp/2014/08/e-at-6609.html

(メディア学部 榊俊吾)

 

おもしろメディア学 第63話 スマートフォンアプリやWebサイトの評価法(その1)

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若い世代の皆さんはスマートフォンアプリを数多く使っていると思います。普段なにげなく使っているアプリの使い勝手(操作性、ユーザビリティ)が良いとか悪いとか漠然と感じることがあります。これを具体的に評価することは、使う側にとっても作る側にとっても重要になります。特にメディア学部の卒業生は制作や開発の現場に就職することも多いので、専門家としての知識としてもスキルとしても重要です。そして、ユーザビリティ分析手法で代表的なのが、ヤコブ・ニールセン博士の10ヒューリスティック評価法です。

ヤコブ・ニールセン博士は、5人のユーザでテストすれば、ユーザビリティの問題の大半(約85%)が発見できるという、公式を導き出しています。ユーザ・テストは5~6人の小規模なテストを行うことが標準になっています。これは何万人もの人が使うアプリのユーザビリティをたった5人である程度評価できるということで、ある意味画期的です。ただし、ニールセンの公式には盲点があります。それは、発見できる問題は15%ですから残り15%は発見されないこともあります。そしてその中に重要な問題が潜んでいる可能性があるのです。ここに限界もしくは欠点がありますが、簡便な評価法なので、現場ではよく使用されています。

 

Shop

図 スマートフォンでキャプチャした画像 ( http://www.teu.ac.jp/sp/ )


1.システム状態の視認性を高める

2.実環境に合ったシステムを構築する

3.ユーザにコントロールの自由度を与える

4.一貫性と標準化を保つ

5.エラーの発生を防止する

6.直感的な操作法で覚えなくても観ればわかるようなデザインをする

7.上級者向けに柔軟性をもった操作や効率の良いカスタマイズ可能な操作を実現する

8.適切な情報量かつ最小限で美しいデザインにする

9.適切なエラーメッセージとユーザに与え、対策法の提示する

10.わかりやすいヘルプマニュアルを用意する

 では、「1.システム状態の視認性を高める」とはどういうことでしょうか?特定のウェブサイトにアクセスしたとき、反応が悪くて困ったことはありませんか?また多数のページがあって迷子になったことはありませんか?今、システム側であるウェブサイトがどういう状態にあるかを常にユーザに知らせているかは重要です。例えばWindowsの砂時計アイコンはあなたにちょっと待ってねというシステムの意思表示です。ウェブサイトのパンくずリストは「今あなたはここにいます」というお知らせです。ダウンロードの進捗表示バーは今何パーセント終わって後どれくらいかかるかを知らせてくれます。大学のスマホサイト(図)を見ると、トップページでは新着用の画像が大きく、全体を読むにはスクロールが必要で改善の余地がありそうです。

 次に「2.実環境に合ったシステムを構築する」とはどういうことでしょうか?ユーザになじみのある言葉や習慣で情報を提示しているか、ということです。例えば、Windowsやマックのゴミ箱やAmazonや楽天などの「買い物かご」や左矢印は戻る、右矢印は進む、など特に説明がなくても使用されている意味や機能を理解できます。タイル型のインタフェースでアイコンと文字で説明されてて直感的に操作できそうです。

 さらに「3.ユーザにコントロールの自由度を与える」とは、常にユーザがシステムの動作をコントロールできる状態にあるか、ということです。例えば、ブラウザの戻るボタンや中断ボタン、画像のサムネイルをクリックすると画像が拡大表示される、とかユーザの意思に従ってウェブブラウザを操作できます。少しリンクをタップしてみると、必要に応じていつでもトップページに戻れたり、いつでもメニューが呼び出せたり、サイト内の移動の自由度は高いと思われます。

つづく

メディア学部 千種康民

未来社会をデザインするビジョナリーの輩出を目指して:大学院入試の案内:

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東京工科大学大学院メディアサイエンス専攻の大学院入試の案内です。

「未来社会をデザインするビジョナリーの輩出を目指して」

というテーマで、研究教育をしています。現在、他大学や社会人、海外からの留学生など大変多彩な学生が活発な研究を勧めています。新たな挑戦を大学院メディアサイエンス専攻で一緒にしましょう。
メディアサイエンス専攻が目指すことがこのWebページで細かく紹介されていますので、ぜひ読んでください。
■日程
出願期間 :1月13日(火)〜 1月26日(月)
入学試験 :2月 8日(日)
合格発表 :2月13日(金)
入学手続き期限 :2月27日(金)
◆一般入試について
書類審査(成績・研究計画)と 20 分程度の⾯接試験によって選抜します。

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『赤』と『緑』で『メリークリスマス!』

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皆さん,こんにちは.
メディア学部の菊池です.
今日は,私が担当している「1年次・視覚情報デザイン入門」の紹介をしたいと思います.

さて,この記事を執筆している現在は12月23日なのですが,世の中はクリスマスムード一色ですね.
皆さんもさぞや,ワクワクソワソワしながら,楽しいクリスマスを過ごされることでしょう.

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ところで,クリスマスの『色』というと,皆さんは何色を思いつきますか?

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授業にテレビ番組の撮影がやってきた!

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 メディア学部 教員の岸本です。
 もうすぐ今年も終わりですね。ありがたいことに今年は2度テレビ番組に出演させていただきました。研究室や授業の様子もちょっぴりですが画面に映り、学生たちや親御さんには喜んでもらえたかな、と思います。学生らにとっては初めてだった授業の撮影の様子と興奮を紹介します。


▼テレビに映った学生たち(NHK BS1『キャッチ!世界の視点』)

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▼テレビに映った学生たち(NHK Eテレ『エデュカチオ』)

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「グローバルメディア論」特別ゲスト講義 ルーム・トゥ・リードの松丸佳穂氏

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12月12日に 2年生の講義科目「グローバルメディア論」 (担当:飯沼 瑞穂)に、国際教育支援団体ルーム・トゥ・リード ジャパンの日本代表 松丸 佳穂さんをお招きして講義を行って頂きました。 ルーム・トゥ・リードは、世界各国の識字教育と女子教育を支援する団体で、「教育は世界を変える」をミッションに図書館建設や、現地語絵本出版などを行っています。 

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今年は、飯沼ゼミ、国際教育開発プロジェクトに在籍している4年生の内野望さんが、8月からインターンに参加しています。内野さんは、ソーシャルメディアを使った資金調達の支援を行っています。今回の松丸さんの講義では、内野さんも登壇しました。以下、インターンの内野さんからのメッセージです。  

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Room to Readインターンの内野です!12月12日(金)、私の在学する東京工科大学にて、代表の松丸さんの講義が行われました!メディア学部の2年生約200名へ向けた講義で、今回の講義の目的は1.RtRをたくさんの学生に知ってもらうこと 2.学生の皆さんに何ができるかを考えてもらうこと この2点をポイントとして行いました!
講義の始めに、ノーベル平和賞を受賞したマララ・ユスフザイさんのスピーチ映像を学生の皆さんに観ていただきました。事前に質問をしたところ、マララさんのことを知っていた学生は半分。スピーチ映像を観た学生は2人。そのスピーチ内容に衝撃を受けたような表情で、マララさんを知らなかった学生たちも食い入るように映像を観ていました。自分より若い、わずか17歳の少女の生い立ちと力強い生き様を目の当たりにし、また自分の知らない世界で残酷な事が起きている現実を知り、学生たちは何か突き動かされるような心境だったと思います。
スピーチ映像の後は、代表の松丸さんからRtRの紹介や活動内容、学生からの事前質問への解答を踏まえた講義をしていただきました。そして、「学生の皆さんに何ができるか」というトピックについては内野が、これまでのインターンを通して学んだことや感じたこと、RtRサポーターの皆さんが行っている活動内容などを踏まえ、学生の皆さんにお話をさせていただきました。私が学生たちに最も伝えたかったのは、「自分の身近にあるほんの小さなことから、子どもたちに教育の機会を与える手助けができる!」ということです。私はインターンを通して、サポーターの方々の素晴らしいイベント活動やソーシャルアクションを肌で感じてきました。それらのほとんどは、学生であっても社会人であっても、男性でも女性でも、自分の身近にあることを少し工夫するだけで行えることです。
学生の前でお話させていただくのはとても緊張しましたが、講義を聞いて何か活動を行いたい!という学生も名乗り出てくれて、とても嬉しかったです!メディア学部の学生ということで、映像制作や動画編集を学んでいる学生から、「ぜひRtRの紹介動画を制作したい!」
という声もいただくことができました♪これをきっかけに、学生の皆さんからもいろいろな活動をしていただいて、その輪を広げていきたいです♪

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メディア学部のコース配属

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みなさん、こんにちは。

メディア学部には1つの学科(メディア学科)しかなく、代わりに3つのコース(メディアコンテンツコース・メディア技術コース・メディア社会コース)があります。以前、専門科目カリキュラム構成の話をしたときに、学科とコースの違いとして入学定員の有無のことを話しました。

今日はコース配属の手順について説明します。個別コースについては他の機会あるいは他の先生のブログ記事で紹介します。

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3つのコースと関連分野

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メディア学部で学ぶこと

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みなさん、こんにちは、

 
東京工科大学メディア学部は日本で初めてのメディアを専門に学ぶ学部として1999年に誕生しました。「メディア」という言葉は広く使われていますので、メディア学部とは何を学ぶところなのだろうと思っているみなさんも多いかと思います。今日は、メディア学部とは何を学ぶところなのかをお話ししましょう。
「メディア」というと、テレビ・ラジオの放送、新聞、インターネット、などのマスメディア、CD-R、メモリカードなどの記憶媒体、そのような媒体の中を流れる、アニメ、映像、音楽、ゲーム、それらを活用したネット通販、アプリ、教育、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)、電子メールなどのコミュニケーションの方法、それらに基礎になっている、コンピュータグラフィックスやコンピュータ音楽など、いろいろ考えられます。
メディア学部では、これら、メディア分野で幅広く活躍できるようにするため、メディアの基礎を重視した教育を行っています。そのメディアの基礎として、メディア学部では、メディアの「創り方」、「つなげ方」、「伝え方」をメディアの三要素と考えています。
まず、次の図を見てください。

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                    図1 「人」から「人」に情報を伝える
 
メディアの役割をつきつめていくと、図1のように「人から人へ情報を伝える」ことと言えるでしょう。「情報工学」とか「ICT(情報通信技術)」と呼ばれる学問とはちょっと違うことがおわかりでしょうか?「メディア学」は「人」と「コンピュータ」の深い関係についての学問なのです。
さらに、詳しく説明していきましょう。

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おもしろメディア学 第62話 その商品に不満はありませんか

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実際のビジネスはどんなところから始まるのでしょうか。

壮大な夢や高尚な目標を設定して、それを現実にしていこうということもあるでしょう。しかし、意外かもしれませんが、日常的な不便や不満を解消しようとするところからというのが多いものです。

例えば、大きな駅で乗り換えなどをするとき構内がわからなくて不便だといった経験はだれもがしていると思います。あるひともそういう経験をして、友だちと駅で迷った話をしていました。普通ならそこで終わらせてしまうのでしょうが、利用者の立場から案内表示を作ったらどうだろうということになり、仲間と一緒にその迷った駅の構内を調べて、案内表示を作りました。デザインにも工夫を凝らしました。それを駅に持ち込んで掲示させてほしいと言ったところ、歓迎され、作った案内表示が掲示されることになりました。駅では案内の質問を頻繁に受けて本来の業務のための時間を取られてしまっていたのです。その案内表示が便利だとわかった鉄道会社では、他の駅のものも作ってもらおうと考え、そのひとたちに依頼しました。こうして、利用者の視点からの案内表示をつくる仕事を始めることになったということです。実はこうした会社はひとつではありません。現在、多くの駅や街中でも見やすく便利な案内表示が使われるようになっていますが、それは、この方向に沿ったものです。案内のためのアプリもこの延長線上にあります。

最近では商品やサービスの利用者に不満な点を教えてもらうことがビジネスの改善だけでなく新たな展開になることがわかり、大手の企業では顧客から積極的に不満を収集しています。不満を教えてもらって収集すること自体をビジネスの目的とする会社も出てきました。

自分が不満をもつようなことには、きっと他の人も同じような不満をもっている可能性が高いはずです。それを解消するための方法のひとつとして、ビジネスにするということを考えてもいいと思います。もちろん、高校生であれば、すぐにできないかもしれません。記録を残しておくといいでしょう。後になってからでも、その気になれば、きっと不便を解消ことができるようになるはずです。それが大きなビジネスに育っていくかもしれません。

(メディア学部 小林克正)

デザインとファジィ

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1129日のブログで、デザイン解には唯一無二の正解というものはなく、デザイン解は局所的最適解(local optimal solution)とか境界が曖昧なファジィ集合(fuzzy set)のようなものということを書きました。そして、局所的最適解を探索する方法として、進化的計算(evolutionary computation)の考え方もデザイニングのために役立つことを紹介しました。

今回はファジィに関して少し書いてみます。デザイン解の探索・導出は創造行為ですが、これを推論(inference)としてとらえれば、各種の推論モデルもデザイニングに役立ちそうです。デザイン解はファジィ集合のようなものなので、特にファジィ推論あたりはデザイニングに活用できる可能性が高いです。

プロダクトデザインの形状に焦点を絞り、形状の創造行為に必要な知識をプロダクションルール(production rule)として集め、デザインに関する曖昧さを踏まえ、これらのルールをファジィプロダクションルール(fuzzy production rules)で記述すると、形状に関するファジィ推論システム(fuzzy inference system)を構築することができます。

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この画像は机周りのプロダクトを題材としたファジィ推論システムのシミュレーション結果の事例を示したものです。このシステムでは、要求イメージを主成分分析(principal component analysis)で2軸に絞り込み、直交するこの2軸の座標値を入力することで、その位置、つまり要求に応じたデザイン事例が画面上に表示されます。この考え方は、プロダクトデザインにかぎらず、デザイン分野はもちろん多方面への展開が期待できるものです。

執筆:萩原祐志

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ことばが重なる時

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面白い話を聞くとみんなで笑います。「来週はテストです」と先生が言うと、全員でブーイングをします。でも、笑い声やブーイングは言葉ではないことが多いですね。しかし、相手と自分の話が重なると、「あっ」と言って途中で言葉を飲み込んだり、逆に相手の話を遮っても自分の話をしたりします。基本的には、会話では一回の発話(文や単語の時があります)では一人が発話します。大概、発話の最初やもう発話が終わりそうな発話の終わりに重なりがあります。

しかし、現在山崎研では、男女の会話で違いがあるかどうかを研究しています。実は、ことばのかさなりなどことを地道に考えていくことが、男女のコミュニケーションのありかたを考える第一歩なのです。

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山崎 晶子

学生による5分間講義!

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 メディア学部 教員の岸本です。
 今回は、プロジェクト演習「ゲームデザイン」の時間に行っている「学生による5分間講義」について紹介します。

 メディア学部のプロジェクト演習は、専門的な知識・スキルを学ぶ演習でありながら履修学年に制限を設けず、意欲があれば1年生でも上級生と一緒に学ぶことが出来ます。授業内容も自由度が高く、私の担当する「ゲームデザイン」のプロジェクト演習においては、「今期の授業でやりたいこと」を募り、学生たちの要望を活かして授業内容を組み立てており、中でも人気が高いのがこの「学生による5分講義」なのです。

「ゲームデザイン」の授業は、ゲームの企画制作を通して「企画力」「表現力」「プレゼンテーション力」を身につけることを目的としていますから、この企画自体が学びの場でもあります。

▼最初に学生が書いた企画案

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鹿児島の高校生がコンテンツテクノロジーセンターにやってきた

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2014年12月12日に鹿児島県の高校生60名が、片柳研究所コンテンツテクノロジーセンター(CTC)の見学にやってきました。メディア学部のゲーム、アニメーションなどメディアコンテンツ制作や、コンピュータグラフィックス技術などのメディア技術などについて興味があったようです。
三上浩司准教授がメディア学部のゲーム教育について説明した後、ゲーム制作を4年間行ってきた学生が自分たちの制作したゲームなどを紹介しました。熱心に説明を聞いてたり、ゲームを短時間ですが、交代で体験して歓声をあげたりしていました。

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おもしろメディア学 第61話 1+1=?

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1          リンゴが1個、みかんが1個あります。合わせて何個ありますか?

小学校に入学してすぐの算数の授業でお目にかかった問題である。良い子のみんなは「2個!」と元気に答え、先生も「はい、よくできました。」と微笑むにちがいない。それでは、次の問いはどうであろうか。

2          テレビが1台、自動車が1台あります。合わせて何台ありますか?

前問同様、合計2台でよいであろうか?違和感を覚える読者もおられるであろう。なぜ、こちらの足し算には違和感を覚えるのか。そこにはちゃんとした理屈があり、それを明快に区別し、計算してくれるものがある。前回の筆者のブログ、『面白メディア学』の「データから社会経済の動きを探る技術」で紹介した、交換代数であり、それを実装したプログラミング言語である、AADL(代数的会計記述言語:Algebraic Accounting Description Language)である。

AADLのデータ構造は、数値だけでなく、実務上意味のある属性を伴ったものである。数量と<,>でくくられた属性で構成される。これを基底という。基底の中身は、順に「名前」と「単位」である。問2AADLで表すと次のように書く。

1<テレビ, > + 1<自動車, >

違和感を覚える原因は、「テレビ」と「自動車」で、種類の違う品目同士で足し算しようとしているからである。AADLでは、「名前」と「単位」という属性を持ったデータ構造になっているために、問2では足し算できないことが直感的に納得できるであろう。

一方、問1AADLで表すと、

1<リンゴ, > + 1<みかん, >

となって、この場合も品目が「リンゴ」と「みかん」で足し算できない。では、どうして、良い子の1年生は、2個と計算するのであろうか。それは、無意識のうちに、「リンゴ」と「みかん」を「果物」に置き換えているのである。

1<リンゴ, > + 1<みかん, >

1<果物, > + 1<果物, >2<果物, >

すなわち、「果物」が合計2個と計算しているのである。したがって、この例の場合も「リンゴ」と「みかん」の間では、足し算できない。

1の足し算には違和感が少なく、問2に違和感を覚える理由は、「リンゴ」と「みかん」は同じ農産物で、「果物」という近い関係にあるのに対して、「テレビ」と「自動車」は同じ工業製品ではあるが、方や家庭用電気機械で、方や輸送機械に属する製品で、共通の分類品目に至っていない、遠い関係にあるからである。

AADLは、属性の同じ物同士のデータ間で厳密に計算を行う一方、異なる属性同士の間でも共通の上位の分類に変換することで整合的に計算を実行する。問1と問2の間にある、日常の感覚の違いは、品目分類の階層上の近さ、遠さの関係に帰因し、AADLは、こうした感覚の迷いも解消してくれるのである。

(メディア学部 榊俊吾)

 

おもしろメディア学 第60話 高速音楽~あなたの耳はどこまで聞ける? 

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みなさん、こんにちは、

さて、この記号みたことありますか?

1000

音楽の好きな人にはおなじみですよね。ですが、何か変です。普通は120とかの数字がかいてあるのに、1000と書いてある。プレスティッシモという速い演奏でも、300は超えませんね?1分間に四分音符1000個という意味です。

それでは、1分に1000拍のメロディを聞いてみましょう。

1分に1000拍
 
60秒で1000個音符がありますから、1つの音符の長さは0.06秒となります。みなさんがよく知っているメロディです。いかがですか?何の曲だかわかりましたか?
 
正解はゆっくり演奏してみればわかります。

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おもしろメディア学 第59話 メディアのイノベーションと記憶装置

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みなさんは、PCやタブレットで作成した文書やホームページなどを、何を使って保存しているでしょうか?直接機械に保存している方もい

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らっしゃるでしょう。ちなみに上の写真は私の机です。

しかし、現在はdropboxなどのcloud型のストレージに保存する方が多いのではないでしょうか?

 私は長年ミュージアムの研究をしているのですが、PCの記憶装置といわれるUSBメモリのようなものでアートを作られている方がいらっしゃいました。その方がおっしゃっていたのは、記憶装置はどんどん変わるため、代表的な記憶装置を想定するのが難しいとおっしゃっていました。フロッピーディスクをご存じの方はもはやほとんどいらっしゃらないでしょう。

 では、なぜこのように記憶装置は移り変わるのでしょうか?そしてこれは何を意味しているのでしょうか?一つにはメディアが激しく世代交代をすることを表しているのでしょう。同時に、最適の作業支援を行うための努力が常になされていることを示しているのです。常に人のニーズを探り、新たな支援を行う、これがメディアの使命といえるのではないでしょうか。

 記憶装置を開発するような技術的な進歩と社会科学的な考察、さらにイマジネーションを育むデザイン、この三者が融合してこそ、新たなメディアのイノベーションができるのではないでしょうか?

 山崎 晶子

学会紹介:日本図学会と秋季大会における大学院生の研究発表

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日本図学会は、機械工学、情報工学、建築、美術、各種デザイン等、多様な分野の専門家が、図や形を扱う立場で集まっています。1967年に発足した伝統のある学会です。図学を「Graphic Science」と捉えて、広い分野を扱っています。コンピュータグラフィックスも含まれています。
11月に2014年度日本図学会秋季大会が,東京藝術大学美術学部で開催されました。このページのプログラムをぜひご覧ください。たくさんの研究領域の発表があることが分かります。

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おもしろメディア学 第58話 CGでは三角形も円も同じです。(授業紹介:CG制作の基礎)

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算数の授業などで三角形を描くには、定規を使います。円を描くにはコンパスを使います。描きたい図形によって、道具を変えています。一方、コンピュータを利用して、直線を描いたり、三角形を描いたり、円を描いたりすることは、イラストを描くようなソフトウエアには標準的な機能として用意されています。みなさんは、この機能を使えば、円も三角形も簡単に描くことができます。
ところが、実はコンピュータの中で計算する手順は、三角形、正方形などと円とは全く同じ考えで描くことができます。同じとはいったいどういうことでしょうか?計算する手順をアルゴリズムといいますが、この手順が同じということです。
図にprocessingを利用したプログラム例と円の作図結果を示します。

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授業紹介~「音・音声インタフェース」~ボコーダ

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みなさん、こんにちは、

 
今日は、「音・音声インタフェース」という演習授業の中の1コマをご紹介しましょう。「音・音声インタフェース」は20種類ほどもある「メディア専門演習」のうちの1つです。コンピュータで音を取り扱う技術を学ぶ演習で、Matlabというソフトを使って、楽器音を合成するシンセサイザを作ったり、簡単な音声対話システムを作ったりします。
その中の1コマにボコーダの作成があります。楽器音シンセサイザでは楽器音を作成しますが、ボコーダは人の声を合成するものです。声の高さは自由に作れますから、人の声でメロディを演奏することもできます。
「音・音声インタフェース」という演習では、 ボコーダを「線形予測分析」の原理を使って作成します。
 
さて、「線形予測分析」とはどんな原理なのでしょうか?
 

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おもしろメディア学 第57話 CG・ゲーム業界の年に1度のお祭りで自分の作品を展示しよう!

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皆様、こんにちは。メディアコンテンツコースの 菊池 です。

今日は、CG・ゲーム業界で働くクリエイターやデザイナー、プロデューサー、経営者の方々、そしてこの業界を目指して日々勉強している大学生や専門学校の学生が一堂に会する年に1度の祭典「CGWORLD クリエイティブカンファレンス」の紹介と、今年のこのカンファレンスでメディア学部の学生有志が自身のポートフォリオ(作品集)を展示した時の様子を紹介したいと思います。

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SIGGRAPHAsiaにおけるメディアサイエンス専攻の大学院生のポスター発表

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中国で行われているSIGGRAPHAsia2014で大学院メディアサイエンス専攻のMuhammad Arief君がポスター発表をしました。次のようなタイトルで、東京工科大学と東京大学の共同研究として進めています。
Muhammad Arief, Hideki Todo, Kunio Kondo, Koji Mikami,Yasushi Yamaguchi
"Practical Region control in Projective Texture for Stylized Shading"
SIGGRAPHAsia2014,Poster

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国際的なボランティア活動:SIGGRAPHAsiaにおける大学院卒業生の活躍

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中国で行われているSIGGRAPH Asia2014で学生ボランティアのリーダーとして活躍しているメディアサイエンス専攻を修了したRianti Hidayatはさん(インドネシアのバンドン工科大学:Bandung Institute of Technology、Indonesia出身)に会いました。すでに卒業しているので学生の身分ではありませんが、今までのの経験を活かすとともに、後輩たちへの教育をするために担当しているようです。
2010年のときの活躍ぶりはこの記事にあります。
http://blog.media.teu.ac.jp/2010/12/cgsiggraph-asia.html

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                  会場で見つけたリアンティさん

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おもしろメディア学 第56話 おもしろメディア学 やってはいけない話・第5話

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今日の「やってはいけない」は、寸法の話です。
寸法については慎重にやらないと、痛い目にあいますよdown

TVの美術デザインの仕事で、どんな寸法を使われてるかご存知ですか?なんとそれは「尺貫法」なのです。いまでは日常生活では、使われていない単位ですね。でもこの「尺寸」の寸法、実際に使ってみるととても便利なのです。もともと人間の体の大きさを寸法に置き換えたものなので、とてもイメージしやすいのです。例えば、1尺はだいたい大人の足くらい。6尺は畳一枚の長さです。

そしてまた、意外なことに、この「尺寸」による寸法は、イギリスで使われていた寸法にちかいのです。日本の「尺」と、イギリスで使われている「フィート」がどれだけ近いかというと、どちらも見事に「ほぼ30cm」なのです。大雑把に寸法を考えるときには、そのまま使えそうです。

はじめての国際共同制作ドラマで仕事をした時、わたしは実際にオーストラリアの大工さんたちとの打ち合わせで、この「尺」と「フィート」の置き換えをやってみました。こんな風に。

「この廊下の幅は、6フィートでね 

「オーケー、カズ、わかった」

「このテーブルの幅は4フィートね」

「了解了解、カズ、任せなさい」

通じるではありませんか。

早速私は、単位にフィートを使って図面を書き始めました。図面に描かれたスタジオセットが次々と出来上がっていく。大工さんたちもせっせと働いてくれていて、問題なさそうだ。

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メディア基礎演習Ⅱ ソーシャルデザイン

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 こんにちは、助教の松橋です。

 2年次のメディア基礎演習で扱ってきたソーシャルデザインについて、これまで紹介してきましたが、今回、学術的な研究発表の成果を踏まえて、ビデオを作成しましたのでご覧下さい。

 ソーシャルデザインとは、地球的課題や国内の課題についてICTをつかったアクティブラーニングをおこなっています。2年生の必須科目である基礎演習IIでは「ソーシャル・デザイン」というプログラムを体験します。国内外の社会課題を発見し、理解を深め、それを解決しようとする取り組みを調べ、デザイン思考を応用して考えるプログラムです。ソーシャル・デザインの演習は、毎回、講義、個人課題、グループ課題の3部から構成されており、グローバル規模の課題や国内の地域活性化に関する課題についてより良く知り、解決方法をグループでデザインすることを学びます。

 

学生,社会デビュー:ロータリークラブのインターシティ・ミーティングでボランティア活動の講演

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 11月22日、本学八王子キャンパスで、八王子ロタリークラブ主催のインターシティ・ミーティングにおいて、社会人の地域奉仕活動や社会貢献活動の実践者と並んで、本学が長年行なっている社会実習(ボランティア実習、サービスラーニング実習)に関して、依頼を受け講演の運びとなりました。当日、ロタリークラブ会員300名以上の参加者の前で、「東京工科大学 サービスラーニング、佐渡トキボランティア活動」というテーマで、見事、立派な発表を行ない。高い評価を得ました。 

 本人達の発表の様子は以下の通りです。 発表者の本田君は、『たくさんのサポートの末、あのような場で報告することができました。本当にありがとうございました。報告会に参加した学生たちも、貴重な経験ができましたし、得るものはありすぎるほどだったと思います。本当にお疲れ様でした』という感想を述べています。
  (MS 上林憲行)

おもしろメディア学 第55話 「一升瓶を飲み干す」こと

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友人から「一升瓶を飲み干した」と聞いたとしたら、皆さんはどのような場面を想像しますか?日本酒を飲んだことがある、或いはスーパーや酒店で一升瓶を見たことがある人ならば、「日本酒をたくさん飲んだ」と思うのではないでしょうか。しかし、コンピュータは違います。字面だけならば、「一升瓶を丸ごと飲み込んだ」と処理してしまいます。なぜでしょうか。

私たちは「一升瓶を飲み干す」と聞いたら、飲んだ物は一升瓶の中に入っている「日本酒」を一般的に想像します。実は、これは比喩の一つである換喩と呼ばれる表現です。換喩とは、隣接性・近接性に基づく比喩で、上記は「容器と中身」の関係性に基づいて「一升瓶(容器)」が「日本酒(中身)」を指しています。その他には、「鍋が煮える」(容器と中身の関係)や「白バイが違反者を捕まえる」(主体と手段の関係)なども挙げられます。また、「主体と付属物」の関係に基づけば、「詰襟」で「学生」を指したり、「黒帯」で「柔道などの有段者」を指したりすることもできます。このように、換喩を構成する関係性は色々あります。

自然言語処理(私たちが使用する日本語や英語などの自然言語をコンピュータが処理すること)の分野では、人間と同様にコンピュータが言葉の意味を正確に理解することは難しいタスクの一つだとされています。というのも、私たちが普段何気なく使用している言葉には、上記の換喩の他にも直喩や隠喩などを含めた比喩表現をはじめ、省略表現など様々なレトリックが含まれている場合があり、コンピュータがこれらに対して字面の情報だけで処理すれば、「一升瓶を丸ごと飲み込んだ」のように本来の意味とはかけ離れた内容になってしまうからです。

このような換喩表現の処理に関する研究だけでも、十年以上前から様々な手法が今日までに提案されてきていますが、現状ではまだ八割程度の精度しか実現できていません。コンピュータは、私たち人間が手に負えない程の膨大な情報を瞬時に計算できる一方で、私たちが扱う言葉の意味を正確に捉えることにはまだまだ課題があります。このように、コンピュータが正確に扱えていない言葉の意味を、私たちは普段何気なく理解して使用できていると考えると、人間の言語能力というのはとてもすごいものだと感じることができるのではないでしょうか。


参考文献: 
村田 真樹, 山本 , 黒橋 禎夫, 井佐原 , 長尾 : 名詞句「AB」「AB」の用例を利用した換喩解析, 人工知能学会誌, 15(3), pp. 503-510 (2000) 
-  Markert, K. and Nissim, M.: Corpus-Based Metonymy Analysis, Metaphor and Symbol, 18(3) pp. 175-188 (2003)
 
-  Nastase, V., Judea, A., Markert, K., and Strube, M: Local and Global Context for Supervised and Unsupervised Metonymy Resolution, in Proceeding of the 2012 Conference on Empirical Methods in Natural Language Processing, pp. 183-193 (2012)
 
寺岡 丈博, 東中 竜一郎, 岡本 , 石崎 : 単語間連想関係を用いた換喩表現の自動検出, 人工知能学会論文誌, 28(3) pp.335-346 (2013) 
内山 将夫, 村田 真樹, , 内元 清貴, 井佐原 : 統計的手法による換喩の解釈, 自然言語処理, 7(2) pp.91-116 (2000) 
山梨 正明: 比喩と理解, 東京大学出版会 (1988) 



文責: 寺岡

卒業研究紹介:「ミュージック・アナリシス&クリエイション」プロジェクト

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今日は、私が指導している卒業研究「ミュージック・アナリシス&クリエイション」プロジェクトの紹介をしましょう。

プロジェクト名にある「アナリシス」と「クリエイション」は、それぞれ「分析」「創造」という意味です。つまり、音楽そのもの、あるいはゲームやアニメ、映画などの映像コンテンツでの音楽や音に関する分析・調査のほか、それらの研究を踏まえた音楽作品の制作を主に行っています。このような活動を通して、メディアにおける音楽のはたらきを考察し、音楽における新たな表現の可能性を追求することで、「クリエイティブな発想・表現」を考えていきます。そのほか、音楽を取り巻くさまざまな事象の調査や、音楽理論の学習支援システムの開発など、音楽に関わる幅広い領域を研究テーマとしています。

もし自身が作り手や送り手の立場になろうとするならば、単に楽しむだけでなく、その音楽のつくりや背景に目を向ける(耳を傾ける)ことが大切です。「なぜ、この曲はこのような構成で作られたのだろう?」「どのような方法で作られているのだろう?」といった「問い」を常にもって、作者の創意に触れようとする姿勢が求められます。また、世の中のさまざまな動きにも関心をもちたいものです。それは、音楽はそれ自体で独立して存在するものではなく、人や社会との結びつきのもとで作られて広まっていくものです。ですから、ビジネスの視点をもつことも必要となってきます。

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