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メディア学部で学ぶこと

2014年12月20日 (土) 投稿者: メディア技術コース

みなさん、こんにちは、

 
東京工科大学メディア学部は日本で初めてのメディアを専門に学ぶ学部として1999年に誕生しました。「メディア」という言葉は広く使われていますので、メディア学部とは何を学ぶところなのだろうと思っているみなさんも多いかと思います。今日は、メディア学部とは何を学ぶところなのかをお話ししましょう。
「メディア」というと、テレビ・ラジオの放送、新聞、インターネット、などのマスメディア、CD-R、メモリカードなどの記憶媒体、そのような媒体の中を流れる、アニメ、映像、音楽、ゲーム、それらを活用したネット通販、アプリ、教育、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)、電子メールなどのコミュニケーションの方法、それらに基礎になっている、コンピュータグラフィックスやコンピュータ音楽など、いろいろ考えられます。
メディア学部では、これら、メディア分野で幅広く活躍できるようにするため、メディアの基礎を重視した教育を行っています。そのメディアの基礎として、メディア学部では、メディアの「創り方」、「つなげ方」、「伝え方」をメディアの三要素と考えています。
まず、次の図を見てください。

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                    図1 「人」から「人」に情報を伝える
 
メディアの役割をつきつめていくと、図1のように「人から人へ情報を伝える」ことと言えるでしょう。「情報工学」とか「ICT(情報通信技術)」と呼ばれる学問とはちょっと違うことがおわかりでしょうか?「メディア学」は「人」と「コンピュータ」の深い関係についての学問なのです。
さらに、詳しく説明していきましょう。

人から人へ情報を伝えるということは、コンピュータの中でファイルを移動させたり、コピーしたり、あるいは、インターネットを通して、ファイルをダウンロードしたりすることとは大きな違いがあります。

情報というものは、人が望むものを作らなければ、誰も見聞きしてくれません。人が見てくれるもの、聞いてくれるもの、読んでくれるもの、使ってくれるものを作る必要があります。また、情報を受け取リ手は人ですから、人が分かりやすいものを作る必要もあります。
ですから、まず、メディア情報の「創り方」が重要になるのです。
作った情報は、受け取り側で作者の意図どおりに表示されたり再現されたりしないといけません。「自分がその場にいるように」、「表示機の存在を感じさせない」など、コンピュータと人の接続部分で情報が失われないようにしないといけません。一方で、情報の送り側としては、作者の意図や思いを的確に情報に載せてコンピュータに送り込む方法が重要になります。
ですから、人とコンピュータの「つなげ方」が重要になるわけです。
さらに、作った情報は、コンピュータに置いておいただけでは誰も受け取ってくれません。たとえ、インターネットに情報発信したとしても、人が注目してくれなければ、情報を発信していないのと同じです。情報は、伝わるように、広がるようにする細工をしないと人に伝わっていきません。
それで、「伝え方」が必要になってくるわけです。
メディア学部では、この三要素「創り方」、「つなぎ方」、「伝え方」をメディアの基礎とした教育を行っています。
次の図を見てください。

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               図2 メディアの基礎「創り方」「つなぎ方」「伝え方」に基づく教育

 

メディア学部では、入学するとまず、「創り方」、「つなぎ方」、「伝え方」の三要素の基礎を全員が修得します。 そのあと徐々にどの要素をさらに掘り下げて学ぶかにより3つのコースに分かれます。

メディアコンテンツコースでは、アニメ、映像,音楽などの創作を通して、「創り方」を深く学びます。

メディア技術コースでは、ゲーム、音声対話、Web、スマホアプリ制作などを通して、「つなぎ方」を深く学びます。

メディア社会コースでは、eラーニング(コンピュータを使った教育)、インターネットビジネス、SNS、音楽・映像配信などを通して、「伝え方」を深く学びます。

メディアの分野は互いに密に関係がありますので、3つのコースは完全に分かれているものではなく、互いに関係しあっています。たとえば、ゲーム1つとっても、そのキャラクタや背景のコンピュータグラフィックスは「創り方」に関係しますし、アクションや効果音は「「つなぎ方」に関係し、ゲーム応用の教育アプリは「伝え方」に関係します。

相川清明

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