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卒業研究紹介:「ミュージック・アナリシス&クリエイション」プロジェクト

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今日は、私が指導している卒業研究「ミュージック・アナリシス&クリエイション」プロジェクトの紹介をしましょう。

プロジェクト名にある「アナリシス」と「クリエイション」は、それぞれ「分析」「創造」という意味です。つまり、音楽そのもの、あるいはゲームやアニメ、映画などの映像コンテンツでの音楽や音に関する分析・調査のほか、それらの研究を踏まえた音楽作品の制作を主に行っています。このような活動を通して、メディアにおける音楽のはたらきを考察し、音楽における新たな表現の可能性を追求することで、「クリエイティブな発想・表現」を考えていきます。そのほか、音楽を取り巻くさまざまな事象の調査や、音楽理論の学習支援システムの開発など、音楽に関わる幅広い領域を研究テーマとしています。

もし自身が作り手や送り手の立場になろうとするならば、単に楽しむだけでなく、その音楽のつくりや背景に目を向ける(耳を傾ける)ことが大切です。「なぜ、この曲はこのような構成で作られたのだろう?」「どのような方法で作られているのだろう?」といった「問い」を常にもって、作者の創意に触れようとする姿勢が求められます。また、世の中のさまざまな動きにも関心をもちたいものです。それは、音楽はそれ自体で独立して存在するものではなく、人や社会との結びつきのもとで作られて広まっていくものです。ですから、ビジネスの視点をもつことも必要となってきます。

このように多角的な観点から音楽を見て(聴いて)いくことで、私たちの日常に溢れている音楽が、それまでとはまた違った形に見えて(聴こえて)きます。そこでの発見や「気づき」は、音楽のみならず、新しい物事や仕組みを生み出そうとするときに大きな支えとなることでしょう。メディア学部に「コンテンツ」「技術」「社会」の3つのコースが教育の柱となっている理由もおわかりいだだけると思います。

このプロジェクトで研究に取り組んでいる学生の研究テーマをご紹介しましょう。


・ポストロックバンドdownyの楽曲「春と修羅」の研究 〜楽曲の展開における工夫に着目して〜

・sasakure.UKの楽曲に関する研究 〜2つのシリーズにおける“ハコニワ”を中心に〜

・ポルノグラフィティのサビの研究 〜サビに至るプロセスに着目して〜

・「10-FEET」の音楽的特徴に関する一考察 〜楽曲の分析を通して〜

・スティーヴィー・レイ・ヴォーンのギターフレーズから見るエレクトリックブルースの特徴分析

・モードジャズ研究 〜『Kind of Blue』の即興演奏について〜

・菅野祐悟の楽曲の分析 〜アルバム『Thanks』と『GIFT』を題材にして〜

・大瀧詠一の音楽活動に関する研究 〜日本のポピュラー音楽の歴史を視座として〜

・アイドルの多様性と今後についての一考察 〜「バクステ外神田一丁目」に着目して〜

・和声初学者に向けたソプラノ課題実施支援システムの制作

・Collinsの手法に基づいた三人称視点3Dアクションゲームにおけるインタラクティブサウンドの機能分析
 〜真・三國無双シリーズを中心に

・Virtual Improvisator 〜ユーザの操作に適応する楽曲生成アルゴリズムの研究〜

・エクスペリメンタル・ノイズ・ミュージックにみるsound massの概念と具体音

・サウンドのビジュアリゼーションとコミュニケーション


上記それぞれの研究テーマのもと、14名の学生が卒業論文の執筆に取りかかっています。来年1月には論文を完成させ、2月の最終発表によって研究を完結させることになります。私も今まで以上に指導に力が入ります。

 

(執筆:伊藤 謙一郎)

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