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文学の行間・数学の行間

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行間を読むということばがあります。文と文の間の書いていないことを考えて補うという意味で使われるわけですが、この、行間を読む、あるいは行間を埋めるということが人文社会科学、つまり国語や地理歴史などで重要なのは言うまでもありません。

国語では、文学作品や評論に関して、要するに何が言いたいのかを把握しなくてはならないことが多いでしょう。そのとき、そのことがそのまま書いてあればいいのですが、書いていなければ、行間を読んで、見つけなければなりません。難しければ、先生に聞く、友達と相談してみるなどすることになるでしょう。

地理歴史では、事実が書かれているので、基本的に、行間を読む必要はないようですが、丸暗記はなかなか大変です。そのとき、行間を埋めて、それぞれの事実の意味や理由が分かると、覚えやすくなります。自分で意味や理由を考えるのは大変なので、書籍で調べるといいわけです。

大学の社会科学やビジネス関係の分野でも、こうした行間を読む、埋めるということは同じように有効です。その分野の新しい情報が前提となっていることも多く、それを知らないときちんと読むことができません。したがって、そうしたことを調べておくことが必要となります。

さて、数学の場合、この行間はあるのでしょうか。説明が丁寧に書いてあるかどうかにもよりますが、高校の数学でも、それまでに学んだことがらを前提としていると省略されることがあり、これが行間にあたると思います。

ただ、数学では、この行間の感じ方が、ひとによってかなり違うようです。最新の論文であっても、その分野の専門家にとっては、行間はいわばごく狭く、少し確認をするだけで読むことができます。しかし、行間がない、すなわち読んだだけで分かる、あるいは納得するということは自分の関係する分野であっても普通ありません。必ず、書いていないことを補う計算をしたり、書いてあってもそれを確認したり、考えを書いてまとめたりしながら読んでいきます。

高校生の皆さんも、数学の勉強をするときは、このまねをして、自分で行間を埋めることを、ぜひ、おすすめします。具体的には計算用紙を手元において、省略されている計算が正しいかどうかを確認するのです。場合によっては書いてある計算もなぞってみます。少なくともどこがどうわからないのかを書いていきます。できれば、後から調べたりするといいですが、それができなくても理解は深まります。実は、苦手意識のあるひとに特に効果があると思います。

(メディア学部 小林克正)

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