コミュニケーションアナリシスプロジェクト卒研生が外部研究発表~その2
2015年3月27日 (金) 投稿者: メディア技術コース
「コミュニケーションアナリシスプロジェクト卒研生が外部研究発表~その1」の続きです。
3月9日(日)に東京大学で開催された<a href="http://www.ai-gakkai.or.jp">人工知能学会</a>の下部研究会である「<a href="http://www.lai.kyutech.ac.jp/sig-slud/home.html">言語・音声理解と対話処理研究会</a>」で<a href="http://www.cloud.teu.ac.jp/public/MDF/teraokatkhr/CAP/index.html">本プロジェクト</a>の学生が発表しました。
二人目の発表は、白土俊平くんで「物理的環境に埋め込まれた多人数インタラクションとしての指揮に伴う言語行為分析」というタイトルでの発表です。
野沢温泉の道祖神祭りのイベントである「里曳き」場面を分析し、長さ約18メートルの御神木を山から村へ引いてくる時に行われる「指揮」につて分析しています。
画像はその里引きの1シーン。手前の傘と蓑をつけている人物が、約30名程度の引き手たちを指揮して、大切な御神木を傷つけないようお祭りの会場まで運びます。「指揮」っていったいどういう発言から成り立っているの?というのが研究テーマです。
次の表が、指揮の典型的な流れです。
| 順番 | 発話者 | 言語行為タイプ | 発話例 | 省略 |
| 1 | 指揮者 | 前準備開始の合図 | いいか | 可 |
| 2 | 指揮者 | 移動目標の提示 | ~まで運びます | 可 |
| 3 | 被指揮者 | 移動目標の受諾 | はい | 可 |
| 4 | 指揮者 | 移動方式の提示 | このように運びます | 可 |
| 5 | 被指揮者 | 移動方式の受諾 | はい | 可 |
| 6 | 指揮者 | 移動部位の提示 | あそこを動かします | 可 |
| 7 | 被指揮者 | 移動部位の受諾 | はい | 可 |
| 8 | 指揮者 | 前準備完了の確認 | いいか | 可 |
| 9 | 被指揮者 | 前準備完了の了承 | はい | 可 |
| 10 | 指揮者 | 行動開始の号令 | いくぞ | 不可 |
| 11 | 被指揮者 | 行動開始の受諾 | はい | 不可 |
| 12 | 指揮者 | 行動開始の掛け声 | せーの | 不可 |
| 13 | 被指揮者 | 行動開始の合いの手 | よいしょ | 不可 |
| 14 | 指揮者 | 行動再開の号令 | いくぞ | 可 |
| 15 | 被指揮者 | 行動再開の受諾 | はい | 可 |
| 16 | 指揮者 | 行動継続の掛け声 | せーの | 可 |
| 17 | 被指揮者 | 行動継続の合いの手 | よいしょ | 可 |
| 18 | 指揮者 | 行動終了/中断の号令 | 止まれ | 可 |
「省略」の列は、木を動かす時に、その発言が省略できるか否かを表しています。
◯省略できないもの:
No.10~13。15回の木の移動のうち、15回とも行われていました。
◯省略できるもの:
No.1~9、No.14~17。15回の木の移動のうち、発されない時も結構あります。
◯本来省略できないもの
No.18。本来は、行動開始の号令+行動再開の号令=24回 行われるべきところ、実際には16回しか行われていませんでした。これは、引き手たちの動きが勝手に止まってしまって、指揮系統がうまく機能していない時だったそうです。
円滑な指揮のためには、
1. 一つ一つの指揮内容を単純にすること
2. 行動終了/中断の号令を行うこと
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