情報処理学会全国大会でメディア学部・院生学生奨励賞受賞の研究紹介(1)
2015年4月28日 (火) 投稿者: メディア社会コース
この春の情報処理学会全国大会でのメディア学部・メディア専攻の学生の活躍は以前お知らせしましたが、ここでは受賞した研究発表について一つ一つ紹介したいと思います。
まずは、ネットワーク-パーソナルサービスセッションで発表した 川島誠弘(東京工科大学大学院メディア専攻)君の研究発表内容を御紹介します。発表タイトルは、「〜ついみゅー:What are you listening now on Twitter?〜」で、ソーシャルネットワークサービス(Twitter)の拡散・伝搬機能とサブスクリプション型音楽配信サービスを発展的に融合した新しい音楽との出会いを演出するサービスです。ニックネームは、ついみゅー,キャラクターも作成してプロモーションも行なったようです。実は、Twitterの基本コンセプトは、「What are you doing now ?」でした。ついみゅーはそのコンセプトをlistening now?に発展させ、自分のフォロワー(相手)が、今まさに聞いている音楽をさりげなく伝搬してもらい耳(環境)から新しい音楽が飛び込んでくるような新しいユーザ体験価値を提供する極めてユニークなサービスです。実際のプロトタイプサービスは、youtubeをその音楽ソースとしてTwitterと連携させたサービスとして実現されています。
本研究は、「新しいユーザ体験価値をデザイン思考を用いてサービスとしてそれを実現するサービスエクスペリエンスデザイン(SXD)研究プロジェクトの基で育まれて来たLGMS(Lisnner Generated Music Servive)研究の成果の一つです。LGMSの問題意識は、音楽に関連したサービスは、音楽著作権の制約から今までは音楽提供者と音楽聴取者というWeb1.0的構図から脱却出来ませんでした。youtubeや他のCGM(ユーザ生成メディア)サービス、つまりWeb2.0サービスが、音楽分野でも、展開されるような新しいサービス方式を考案し、一般ユーザーが,新しい自由な発想で様々な魅力的なサービスを次から次へ生み出すことを支援することを狙いにした研究プロジェクトです。音楽サービスの民主化を究極の目的にしています。
以下、本人の受賞直後の感想です。
「今回、情報処理学会にて学生奨励賞をいただくことができ大変嬉しく思います。正直なところ、発表された殆どの研究が社会に役立つシステムを念頭においたものでしたが、私の提案サービスはエンターテイメントを指向したサービスであり、かなり特異な発表で評価については内心不安でした。しかし、発表後座長が「面白そう!」といってキラキラ顔をして立ち上がったのは今でも覚えております。 発表の決め手となったのは、このサービスが広まったら世の中は凄い楽しいものになるだろうといった期待と感動を与えられた事だと思います。日常的な事にちょっと付加価値を取り入れることで毎日が楽しくなる…そんなサービスを今後も作っていきたいです。」(MS 上林憲行)
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