音を色で表す
2015年5月28日 (木) 投稿者: メディア技術コース
みなさん、こんにちは、
メディア学部の授業の1つに「音と画像のディジタル処理入門」があります。音や画像を具体例として使い、ディジタル信号処理の基礎を学びます。今日は、その中から音の色表現の話題を紹介しましょう。
メディア学部はノートパソコン必携です。受講者は各自のノートパソコンでscilabという信号処理ソフトを使って音を作ったり分析したりすることにより、ディジタル信号処理の理解を深めます。ノートパソコンがあると、具体例を体験しながら受講でき、イメージが身につきやすく、また、プログラミングを行うことにより、どんな具体的数値を使えばよいかなど、実際的な知識も身につきます。
第6回目はフーリエ変換という信号中に含まれる周波数成分を分析する方法を使ってサウンドスペクトログラムを作成します。まず、フーリエ変換の高速演算アルゴリズムであるFFT(Fast Fourier Transform)の原理を学びます。その上で、FFTを使ってサウンドスペクトログラムを作成する方法を学びます。授業で作成したサウンドスペクトログラムは図1のようなものです。
図1 サウンドスペクトログラム
サウンドスペクトログラムは音に含まれる周波数成分の時間変化をわかりやすく表してくれます。図1は「こんにちは」と話した音声の周波数成分の時間的な移り変わりを表しています。上の方に文字が書かれていますが、「こ」などが書かれた時間あたりに、その音声があります。ここで赤い部分は音の周波数成分が強く、青い部分は音の周波数成分が弱いことを表しています。この強さを色で表すという考え方をカラーマップと言います。図1のサウンドスペクトログラムではjet(ジェット)と呼ばれるカラーマップを使っています。
さて、他にどんな表し方が考えられるでしょう?
図2は代表的なカラーマップを表しています。jetはジェット噴射の温度とイメージさせるカラーマップです。図2ではhsvというカラーの表現方式に基づくもの、温度のイメージのhotやcool、季節のイメージのspringやautumnがあります。
図2 いろいろなカラーマップ
さて、強さを色で表現するカラーマップとして、みなさんのイメージにぴったりのものはありましたか?もし、なかったら、みなさんのオリジナルカラーマップを考えてみてください。
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