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情報とは何か?(その2) 

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みなさん、こんにちは、

 
前回の「情報とは何か?(その1)」で、よくあることよりめったに起こらないことが起こったときの方が、たくさんの情報を受け取ったことになるという話をしました。例えば、八分の一の確率で起こる事柄が起きたとき、その逆数の対数をとって、3ビットの情報をうけとったことになります。
コインを転がして表が出るか裏が出るかというくじ引きの確率はそれぞれ二分の一、ジャンボ宝くじの1等が当たる確率は一千万分の一と言われています。みなさんは、どちらが、期待感、ドキドキ感を持ちますか?どうも、そのくじ引きで平均的にどれくらいの情報が得られるかに関係しているように思えます。
例えば、コインを転がして表が出るか裏が出るかのくじ引きを考えましょう。表か裏かは、それぞれ確率二分の一です。二分の一の逆数は(二分の一)分の一で2ですね。その2を底とする対数を取ると1です。それぞれが出る確率は二分の一ずつなので、(二分の一)×1+(二分の一)×1が期待される情報量となり、その値が1になることがわかります。この式で計算される値、つまり、そのくじ引きで平均的に得られる情報量の期待値は「エントロピー」と呼ばれています。「エントロピー」はもともとはランダムさを表す物理学の用語です。
トランプのマークは4種類なので、それぞれが出る確率は四分の一。この情報量は2になりますね。(四分の一)×2の4倍が期待される情報量になり、2であることがわかります。おや?場合が2のときにくらべ、場合が4のほうが平均的に期待される情報量である「エントロピー」が多いですね。何が出るかという場合の数が多くなれば多くなるほど、期待が膨らみますね。ドキドキしますね。どうも「エントロピー」は、期待感、ドキドキ感に関係ありそうです。
 
それでは、そのドキドキ感を体験してみてください。

図1は仮想的なコインで、表か裏か、二分の一の確率。図2はトランプの4種類のマークで、左から、ハート、スペード、ダイヤ、クラブすね。それぞれが出る確率は四分の一。図3は模式的なルーレットで37種類の数字が周りに並んでいますから、各数字の出る確率は三十七分の一。

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                    図1 仮想的コイン

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                    図2 トランプのマーク

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                    図3 模式的ルーレット

 

さて、みなさんは、コインで表が出るか裏が出るか?というのと、トランプで4つのマークのどれが出るか?というのとルーレットで37種の数字のどれがでるか?というのでは、どれが一番ドキドキしますか?

 

ですが、世の中のくじ引きはもっと複雑にできています。例えば、八分の一の確率で「あたり」が出る。残りは「はずれ」という場合は良くあります。一方、1等賞から8等賞までそれぞれが八分の一の確率で出るという場合もあります。1等賞から8等賞まで、いろいろな商品が当たるというような場合です。さて、みなさんは「あたり」「はずれ」の場合と猫のぬいぐるみやウサギの置物などの8種類の商品が出る場合とどちらがドキドキしますか?
「あたり」「はずれ」の場合には、だいたい「はずれ」だろうと思っていますから、あたったときは驚きますが、外れたときは、なんだやっぱり「はずれ」か、とあまり驚かないでしょう。それにくらべて、8種類の商品が出る場合には、それぞれに驚きがありますよね?
「エントロピー」を求めてみると、8種類の景品が当たるときはそれぞれ、八分の一の確率であたるわけで、エントロピーは3になります。それに対して、八分の一であたり、あとはすべてはずれの場合はエントロピーを計算してみると値は0.54にしかならないのです。いかがですか?みなさんのドキドキ感と合っていますか?
 

相川 清明

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