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2015年6月

情報処理学会全国大会学生奨励賞受賞研究の紹介(3): 女子学生の活躍

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 この春の情報処理学会全国大会でのメディア学部・メディアサイエンス専攻の学生の活躍は以前にもお知らせしましたが、ここでは受賞した研究発表内容など順次紹介したいと思います。


今回は、第3弾として、女子学生の活躍です。活躍の主役は中川原真由子さんです。彼女は以前のブログでも紹介しましたが、既に学会の奨励賞受賞の前に、全国的なアプリコンテストであるMashUpAwardsでもGeekGirls賞を獲得していますので、コンテスト、学会,両方でのダブル受賞ですね、素晴らしい活躍です。

 以下、発表セクションや発表タイトルです。

・発表セクション名:学生セッション インターフェースー情報共有支援 3Z-03

・発表タイトル:

Memorage: セルフィ(自分撮り写真)をその場で集約して記念写真をコラージュするサービス

○中川原真由子,水野汰一(東京工科大),岡崎博樹(手仕事工房),上林憲行(東京工科大)


発表の公式感想:

 『今回の学生奨励賞受賞の決めてとなったのは、サービスの新規性と新しい体験価値を提案したことです。同じセッションで発表された方々は企業と協力開発するなど、クオリティが高かったのに対し、その中で、人に新しい楽しさを提案するという視点で審査員の方に高く評価を得られたことは、本当に嬉しく感じます。今後は、社会人として、「人に楽しさを届ける体験価値」を心の柱とし、常にお客様にその体験価値を提供をし続けて行きたいと考えております。』


 以下は、受賞直後の興奮覚めやらない時のメッセージ:

 『私が参加したのは、インターフェースの情報共有支援でした。6人発表者がいましたが、提案&企画のみは2人ほどで、残りは全員が開発をしているというレベルが高いセッションに感じました。

 昨年参加したブースとは異なり、多くのかたが動画を利用しており、実験考察まで行っている者はほとんどいませんでした。

 開発は、会社とタッグを組んで行っている者や、タブレット(PCくらいのサイズの)端末アプリケーションとスマートフォン端末用アプリケーションで別々の言語を使い開発し、2つの媒体で双方向にリアルタイムに情報を反映できるサービスを作っている人もいて、技術面で勝てると思った人は一人もいませんでした。ですが、周りのサービスは、競合他社との比較がなく、そこに注力している姿が見えず、指摘されていました。実際に、誰がターゲットなのかという質疑にもきちんと答えられていませんでした。

 私も、質問では未完成の写真共有部分について掘り下げられ、ひやひやしましたが、座長さんがサービスの新規性と新しい体験価値に焦点を持ってくれたことが、今回の結果に繋がったのだと思います。

 最後に、私の個人的主観になりますが、私は発表が生き生きしている人の話は自然と聞きたくなり、応援したくなるものだなと今回の学会を通して感じました。

 サービスに自信を持ち、多くの人にこのサービスを伝えたい!っていう思いが学会では希薄に感じました。サービスを伝えたい人は、その思いが発表を生き生きさせており、伝えることへの惜しみ無い努力が感じられました。楽しませる、飽きさせない工夫が見られました。質疑や意見が来たら喜んで回答してました。でもそれが、大半の人には見られなかったんです。そうしたプレゼンは大変魅力的に感じました。そう感じさせてくれたのが学会での川島先輩と宇賀くんの発表でした。

 改めて、研究室ででエンターテイナーとして、全力尽くせてすごく楽しかったです。1年半本当にお世話になりました!この研究室に出会えて、すごく幸せでした。

 関わっていただいたすべての皆さん、本当に本当にありがとうございました!

 後日談追記: 選出理由は、UXでした周りの発表で大半を占めていた既存サービスを前提にしたようなサービスでなく、新しい体験価値を提案していたのが私だけだったみたいです。恐るべき体験価値。ちなみに、座長さんは写真がとるのが好きじゃなかったみたいです。(講演後座談により判明) いえい!』


 実は、学会発表は、2回目、3年生の春にプロジェクト演習の成果を発表して悔しい思いをしたとのことです。それをバネに、一年後に、正々堂々とリベンジ達成、恐るべし。

(MS 上林憲行)

演習でカラオケ練習機を作る 

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みなさん、こんにちは、

 
東京工科大学メディア学部の演習「音・音声インタフェース」でボコーダを作る話を書きました。
今日は、カラオケ練習機を作った話を書きましょう。
カラオケで良い点を取るには、音の高さが伴奏と合ってなくてはいけません。みなさんは、小学校や中学校で、ピアノの伴奏に合わせて「ドー」とか「レー」とか発声練習したことはありませんか?メディア学部の演習では、それと同じようなことができるものを作りました。
演習では、カラオケ練習機をコンピュータのプログラムで作ります。カラオケ練習機を作る演習の1回前の演習でコンピュータに接続されたマイクに向かって話しかけると、音声部分だけ取り出してくれるプログラムを作ってあります。音声部分だけ取り出すことをVAD( Voice Activity Detection)といいます。実は、これ結構難しいのです。単に音のある部分を取り出せばいいのではありません。ドアの閉まる音などの雑音は無視して、音声だけ取り出さなくてはならないからです。
 
さて、カラオケ練習機の作り方の手順です。
 
1、コンピュータの画面上にピアノの鍵盤を作る
2、鍵盤をマウスクリックするとどのキーを押したかがわかるようにする
3、押されたキーに応じて音が鳴るようにする。
4、音声取り込みの待ち受け状態にする。
5、前回作った音声取り込みプログラムで「ミー」などの音を取り込む
6、声の高さ(周波数)を求める
7、鍵盤上に声の周波数にあたるキーにマークをつける
 
これで、発声した音の高さが合っているかわかりますね?
 
さて、どんなしくみで声の高さ(周波数)を求めるのでしょう?
 

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「料理はデザインだっ!」なお話 ~カレー会を題材に~

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メディア学部 菊池 です.

今日は,「料理はデザインだっ!」なお話しをしてみたいと思います.

メディア学部1年生の「フレッシャーズゼミ I 」という授業では,1年生同士の交流を図ることを目的とした「新入生交流会」というイベントがあります.
このイベントは教員が独自にいろいろな企画を立てることができるのですが,私は近藤先生と一緒に「カレー会」なるものを実施しました.

カレー会とは簡単に言うと,「14名のグループを3チームに分け,それぞれに”鶏肉”,”牛肉”,”豚肉”のどれかを使い,”欧風”,”和風”,”インド風”カレーのどれかを作る,どの組み合わせになるかは,くじ引きで決定する」というものです.

各チームは決定されたテーマにしたがい,当日までにレシピを考え,材料をそろえ,(チームによってはリハーサル(試作)を繰り返し)当日のカレー会に臨みます.

01
当日朝の様子

カレー会は近藤先生・私のグループのほかにも,柿本先生・竹島先生のグループ三上先生・渡辺先生のグループが別の日に別の会場で実施しされています.
その様子もブログで紹介されていますので,是非ご一読ください.

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1÷1=?(その2)

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今回は、前回の「面白メディア学入門:1÷1=?」で紹介したAADLの割り算、要素商をもう少し拡張して考えてみよう。

掛け算である要素積と割り算である要素商は、(数値部0での割り算は定義されないことを除き)実装上は同等である。しかし、要素商の方が実務上遥かに幅の広い解釈が可能である。割り算は解釈上「比率」を計算することに相当するが、経済取引データに限っても、分析視点に応じて多様な経済指標を(すでに存在するものだけでなく新たに)考案することが可能である。例えば次の例を考えてみよう。

問 ある人の201551ヶ月間の消費実績は、以下の通りである。この人の、エンゲル係数を計算してみよう。

消費額データ

= 10<家賃, 万円, Y2015M05>

+ 7<食費, 万円, Y2015M05>

+ 2<水道・光熱費, 万円, Y2015M05>

+ 1<教養娯楽費, 万円, Y2015M05>

 

エンゲル係数は、周知のように消費支出額に占める食費の割合である。そこでまず、この人の消費支出額を求めてみよう。消費支出額は、各消費支出項目の合計で求められるから、上記の消費額データの名称(name)基底を、それぞれ「消費支出額」に振替変換すれば良い。

消費支出額データ

= 10<消費支出額, 万円, Y2015M05>

+ 7<消費支出額, 万円, Y2015M05>

+ 2<消費支出額, 万円, Y2015M05>

+ 1<消費支出額, 万円, Y2015M05>

= 20<消費支出額,万円, Y2015M05>

上記消費支出額データの4つの交換代数元の各名称基底はいずれも「消費支出額」で同一であるので合計額が計算されている点に注意しよう。足し算、要素積、要素商、いずれの演算であっても、同一基底間で定義される共通の演算規則である。

次に、消費額データの第2項と消費支出額データの交換代数元に対して、名称基底を

食費→エンゲル係数

消費支出額→エンゲル係数

単位基底を、

万円→%

にそれぞれ振替変換を行えば、

消費額データ

= 10<家賃, 万円, Y2015M05>

+ 7<エンゲル係数, , Y2015M05>

+ 2<水道・光熱費, 万円, Y2015M05>

+ 1<教養娯楽費, 万円, Y2015M05>

消費支出額データ

= 20<エンゲル係数, , Y2015M05>

となるので、両者の要素商によって、

消費額データ÷消費支出額データ×100

= 7<エンゲル係数, , Y2015M05>

/ 20<エンゲル係数, , Y2015M05>*100

= 35<エンゲル係数, , Y2015M05>

と計算できる。ここでも、同一の基底を持つ交換代数元同士でのみ演算が定義されている点に注意しよう。すなわち、消費額データの交換代数元のうち、家賃、水道・光熱費、教養娯楽費に関しては、要素商では(基底が異なるので)演算自体が定義されない。もしこれらの消費費目に対しても消費総額に対する比率を求めたければ、例えば、

教養娯楽費→教養娯楽費・消費支出額比率

消費支出額→教養娯楽費・消費支出額比率

のように指標を定義した上で、振替変換してやれば良い。

さて、企業内においては、実物・金融取引およびその結果蓄積された資産、負債、資本等に関するすべてのデータは、会計上の規則によって、勘定科目と呼ばれる項目に分類・集計し、管理されている。これらの多種多様な勘定科目間の比率を定義し、当該企業の経営状況を分析する方法が財務指標分析である。

例えば、売上高に体する各種の利益の割合は、当該企業の利幅を表す売上高利益率(売上高営業利益率、売上高当期純利益率等)である。また、純資産の残高に対する当期純利益の割合は、自己資本当期利益率:ROEと呼ばれ、株主の出資した資金から、どれだけの(配当原資となる)利益が期待できるか、投資のための収益率の指標として利用される。さらに、流動資産の残高を流動負債の残高で割った比率は流動比率と呼ばれる指標で、1年以内に返済期限のくる借入金等の負債(流動負債)に対して、すぐに換金可能な資産(流動資産)をどれだけ持ち合わせているか、当該企業の短期の支払い能力をみるための指標である。

このように、フロー、ストックそれぞれに属する勘定科目間の比率を計算することで、企業の経営状況を多方面から診断することが可能である。このような財務指標には、既に実務の世界で標準的に用いられているものから、特殊な分析の視点から独自に定義することも可能である。例えば、上に紹介した、自己資本当期利益率:ROEは、米国デュポン社の開発した、


に展開することができる。この展開式をデュポン方式というが、今や世界中で利用されている財務指標である。

以上に例をあげたものも含め、すべての財務指標は、振替変換を行いながら要素商を利用すれば、簡単に、かつ大量のデータからも一気に計算できる。エンゲル係数の例を参考に考えてみてほしい。

(メディア学部 榊俊吾)

メディア演習準備室の機器紹介~その1(MacBook Pro)

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 こんにちは,寺岡です.このブログでは,メディア学部の授業や研究などの紹介の他にも様々な話題が取り上げられていますが,今回はメディア学部所属の学生が利用できるサービスの一部について紹介します.

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 メディア学部の演習授業が行われる講義実験棟の4階には,各演習室の設備をはじめ演習に使用する機器・機材などを管理しているメディア演習準備室があります.このメディア演習準備室に入ると,右手側一面に大きなガラス戸棚が見えます.この戸棚には,ビデオカメラや三脚などの撮影機材から,i-podi-padなどのモバイルデバイスの他にも,リニアPCMレコーダーなど様々な機器が収まっています.メディア学部の学生や教員であれば,これらの機器を授業や課題制作などの用途で借りて使用することができます.

Dsc04410

 特に注目してほしいのは,上図のMacBook Proです.ご存知の通り,メディア学部ではゲーム,アニメーションや映像などのコンテンツ制作を扱う演習や授業等があります.iMacが設置されている演習室はありますが,Windows OSのノートPCしか持っていない学生にとっては,Mac OSに触れる機会が演習室のiMacを使用する演習や授業などしかありません.そのため,キャンパスの他の場所や自宅でも,Mac OSを使って課題や作品の制作に取り組めるよう,MacbookProの貸出サービスが先月から開始されました.台数は多くないのですが,一回につき最長一週間借りられるので興味のある人(※メディア学部所属に限る)は気軽に借りて使ってみてください.もちろん,棚に陳列されているその他の機器を見るだけでも楽しめると思います.メディア学部に所属している方は,メディア演習準備室に是非一度足を運んでみましょう!

(文責:寺岡)

スマホのミー・タイム

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社会コースの進藤です、こんにちわ。
今日はスマートフォン向けのビジネスについておしゃべりしてみたいと思います。

ダイヤモンドハーバードビジネスレビュー2013年7月号によると、
スマートフォンをお使いのお客様が最も長い時間を費やしているのは、
買い物や友人とのコミュニケーションではなく、リラックスや娯楽目的の行動
に対してでした。こうしたリラックスや娯楽に費やす自分の時間は
「ミー・タイム」と呼ばれています。調査によると、ミー・タイムは
スマートフォン利用時間の実に46%を占めていました。
それはそうかもしれません。夜、シャワーを浴びた後、
ベッドにねそべってスマートフォンを使うとき、人は、あまり、
目的を持った活動はしないものではないでしょうか。
このスマホのミー・タイムに入りこんでビジネスをすることは
なかなか難しそうではありますが、いったん成功すれば、
ひとりひとりのお客様とダイレクトにつながって、深堀りし、
かつ、多くのお客様へリーチすることが可能になるでしょう。
日本において、それに成功しているケースとしては、
ソーシャルゲームがあります。ソーシャルゲームはみなさんにも
親しいものではないでしょうか?その成功の背景には
こうした時間の使い方があるのです。

デザイン学会に参加して

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6月12日~14日に日本デザイン学会の第62回春季研究発表大会に参加してきました。

Logo300x1001

日本デザイン学会は1953年に設立された正会員数2,150名の学会で、日本学術会議登録・認定の学術団体です。春と秋に発表大会があり、春の大会は口頭発表が200件程度、ポスター発表が80件程度あり、秋の大会はテーマを絞った専門的議論がなされるなど歴史も古い活気ある学会です。

今年の春期大会でも活発な議論がなされていましたが内容については特に際立った変化や傾向は感じませんでした。そこで・・・、たまたま今回の会場は母校でしたので、発表の合間に学生時代にここを歩いていた自分を想像し、最近の学生さんの雰囲気を感じ取りながら散歩してみました。東京工科大の学生さんたちと毎日接していても感じることですが、やはり今の学生さんは服装や靴が違いますね。私の時代の大学生の服装といえばTシャツ・Gパン(今はジーンズ)・スニーカーが当たり前で、私もジーンズは穴があいても使っていました。タイムトラベルが可能ならばオシャレな服装としてダメージジーンズも着こなす今の学生たちの中に私も違和感なく入り込めるかも知れません。喋ったらおしまいですが。

今の大学生は高価ではない洋服も上手に着こなしてお洒落を楽しむセンスを持っているようです。このセンスは日用品のデザイン、つまりプロダクトデザインに生かせますね。

デザイン関係の学科を持つ大学に勤務する知人たちからもよく聞くことですが、「デザイン」と「学術」の関係性にピンとこない学生さんは多いようです。時々、学術的立場からデザインについての雑文も書いてみたいと思います。過去に書いたこれらの事例のような感じで。

http://blog.media.teu.ac.jp/2014/12/post-5ab8.html

http://blog.media.teu.ac.jp/2014/11/post-c792.html

 

文章 萩原祐志

閑話休題:実世界OSとAADLによる社会シミュレーション

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これまで連載してきた「面白メディア学入門:AADLによる基礎演算」シリーズでは、交換代数をプログラミング言語として実装したAADLによる足し算、掛け算、割り算の方法を紹介してきた。最後の引き算の話に入る前に、今回は、このシリーズを休み、AADLによる社会シミュレーションモデルの構築を展望してみよう。

AADLは一般的には、このような演算を通じてデータ編集と管理を行う強力なプログラミング言語であるが、実は、AADL特有の会計データ構造を利用すれば、現実の企業の会計システムをシミュレーションモデルとして忠実に再現できる。そして各企業の会計システムベースのシミュレーションモデルをベースに、各社相互の取引関係が記述できれば、社会全体の取引モデルとして構成することが可能である。すなわち、会計的な現実の企業の意思決定をベースにした、マクロ経済モデルの構築という、壮大なシミュレーションモデルの設計に道が開ける訳である。

実は、筆者は既に、このような会計データをベースとしたマクロ経済モデルをAADLで実装した。産業連関表の投入産出構造から各企業の取引関係を定義し、各部門につき10のエージェントを生成し、それぞれ企業としての会計的な意思決定を行うシミュレーションモデルである(産業連関表とは何かについては、機会を改めて紹介しよう)。このモデルは、各企業が財・サービスの生産を行う上で、同業他社の投入比率の情報をマクロ統計情報として入手し、これを模倣しながら技術進化の意思決定構造を実装している。一方で、会計データ構造は複式ではなく、したがって、金融取引が捨象されているため、設備投資計画が実装されず、長期の経済モデルとして限界がある。さらに、このような限定的なモデルでも、そのデータ量は、1期間のシミュレーションで数十万件を超え、単体のPC能力では、リアリティのあるシミュレーションには耐えられなくなる可能性が出てくる。

そこでこうした制約を突破する技術として注目しているのが、今回のタイトルにあるもう一つのテーマ、実世界OSである。この技術開発は、東京工業大学の出口弘教授が、文部科学省の科学研究費「エージェントベースモデリングの実世界応用-シミュレーションから実世界OSまで」において今年度より5カ年計画で取り組むテーマである。筆者もこのプロジェクトに参加させていただいている。

実世界OSの技術が、このマクロ経済モデルにどう応用できるかというと、「この研究開発は、現実社会の諸問題をエージェントベースシミュレーションとしてモデル化するだけでなく、インターネットの発展で可能となる、サイバー・ソーシャル&フィジカル空間の上での諸自律的エージェントの恊働するワークフローそのものをデザインし実装しマネージメントするシステムを開拓する。」(申請書より)という目標を射程にしている。すなわち、筆者個人の目標・期待に限定すれば、現実の企業(エージェント)の意思決定行動並びにその結果として記録されている会計データを可能な限り忠実にモデル化し、サイバー空間上で互いに取引するデータフローをデザイン・実装したシステムである。

短期的には、あるいは最小の到達目標としては、いくつかのエージェント(企業)グループの行動が実装されたシステムを並列処理させて、マクロ経済モデルに構成できれば、複雑な設計と処理能力の問題解決に道が開ける。長期的には、このシミュレーションモデルが、フィジカル空間上に働きかけ、経済政策効果を発揮しうる壮大な構想も射程にある。

 

(メディア学部 榊俊吾)

音の不思議な世界-研究分野のお話-

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みなさん,こんにちは。
そしてはじめまして。

ご挨拶が遅くなりましたが,4月からメディア学部に助手として着任した濱村です。
以前,寺岡先生鶴田先生 がご紹介してくださった通称「助教部屋」のC301で毎日和気あいあいと過ごしています。

私はこれまで,人がどのように音を聴き,感じるのかについて研究してきました。具体的な研究内容の紹介は次回のお楽しみ,として今日は研究分野の紹介をします。
私の研究分野は「音響心理学」としていますが,実はまだ自分の研究分野を表す言葉を見つけきれていません。「音の研究」と言っても分野はたくさんあるのです。

音関係では日本で最大の学会である音響学会では,研究分野は次のような分類がされています。
  • 音声
  • 聴覚
  • 騒音・振動
  • 建築音響
  • 電気音響
  • 音楽音響
  • 超音波
  • 水中音響
  • アコースティックイメージング
  • 音響教育
  • 音支援 (音バリアフリー)
  • 熱音響技術
  • 音のデザイン
これらの分類の中でもさらに細かい分類がされていて,例えば「聴覚」の中には聴覚心理,聴覚生理,聴覚モデル,聴覚情報処理…といった分類があります。

音響学会の分類に沿って考えると,私はこれまで
学部:電気音響と聴覚
大学院 (修士) :騒音・振動,在学中に参加したインターンシップで音声
大学院 (博士) :音楽音響,聴覚,騒音・振動,音のデザイン
研究員:建築音響
の分野で研究をしてきたことになります。

…どこを自分の研究分野と言ったらいいのか,難しいですね。

一言に「音」といっても,その要素や影響は様々な分野にまたがります。
メディア学部に興味のあるみなさんも,もしかしたら「音の研究がしたい!」「ゲームについて学びたい!」と思っているかもしれませんが,では自分が興味のあるのは音のどの部分か?ゲームのどんな要素か?を考えてみると,メディア学部で目指すものがより明確に見えてくると思います。

次回は先日のオープンキャンパスでも展示した私の研究内容について紹介します。


濱村

創作カレーを題材にした新入生交流とPBL体験

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メディア学部の三上です.

 いつもはゲームやアニメ,映画などの話題ばかりですが今回は一味違った取り組みを紹介します.
 メディア学部では,2013年から新入学生の交流を目的に「新入生交流会」というイベントがあります.イベントの目的は新入生同士の交流を深めることと,事前調査などを通じてPBL(プロジェクトベーストラーニング)を理解するということにあります.実施は教員単位ですので,今年度は12から13名を一つのグループとして実施します.普通にやればどこかの展示会に参加するとかイベントに参加するということになるのですが,プロジェクト演習を通じて幾多のPBLを設計した身ですからちょっとひねりたくなったわけです.そこで2年前の「新入生交流会」導入時から,周りの先生も巻き込んで始めたのです.
 事前にインターネットやフィールドワークで調査して計画書を作成し,当日制限時間内に調理して,そして様々な賞を与えて「評価」する創作イベントとは?

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会場の様子

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6月21日オープンキャンパス 出展詳細

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こんにちは。

次の日曜に今年度最初のオープンキャンパスがあります。
メディア学部から出展するテーマについて、ブログで紹介します。
【テーマ名】
プロシージャルアニメーションの研究紹介
【概要】
自然物・自然現象やキャラクタなどの複雑な運動を「クリエーターが手間をかけて作るのは大変っ!」という場合,インプリメントされたアルゴリズムによってコンピュータにそのモーションを自動で生成させることにより,リアルなモーションをクリエーターの手を煩わせることなく再現しようとする技術があります.それを「プロシージャルアニメーション(手続き型アニメーション)」と呼びます.このコーナーでは,プロシージャルアニメーションについて研究例を紹介しながら説明します.

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【テーマ名】
コンピュータを使った折り紙で作れる形の設計
【概要】
コンピュータ上で設計した形を現実の物体として作り出すこと、そのためのデバイスや環境を含めたデジタルファブリケーションという言葉が普及してきました。メディア学部にも3Dプリンタや工作機械を使用できる設備があります。
この研究紹介では、紙を用いたファブリケーション、特に「折り紙」についての研究を紹介します。紙は安価で身近な素材であり、誰でもすぐに使えるという利点があります。
折り紙の形をコンピュータ上で設計するためには、折りに関する数学を駆使して、形を正確にモデリングする必要があります。実際に折り紙を折って、紙を折る操作と数学の関係に触れてみましょう!

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【テーマ名】
4Kデジタルサイネージ
【概要】
メディア学部は6月10日から3日間幕張メッセで開催された「デジタルサイネージジャパン」に出展しました。オープンキャンパスでも全く同じコンテンツをご紹介します。一つは昨年12月から実証実験を行っている「まちづくりサイネージ」です。商店街の店舗に設置し、イベント情報や店舗情報を配信すると共に、カメラに写った視聴者の顔を認識し、性別・年齢層・表情・視聴時間などを測定しマーケティング分析をすることで地域の活性化に役立てようとしています。もう一つは4面マルチ4Kデジタルサイネージシステムです。高精細なパノラマ画像をインタラクティブに操作する「バーチャル体験サイネージ」を展示します。本システムにより、遠く離れた場所を疑似体験することが可能になります。広大なキャンパスの様々な施設や景色をご覧ください。

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【テーマ名】
聴覚研究の紹介
【概要】
人は一体どのように音を聴き,知覚しているのでしょうか?「鼓膜」という言葉はよく聞きますが,どのように働いているのでしょうか?人間が心地よいと感じる音ってどんな音?普段私達は当たり前のように音を聴いていますが,実は聴覚の仕組にはまだ解明されていないことも多くあるのです。このような人間の聴覚の仕組みを明らかにするために,音と人間の聴覚について様々な観点から研究が行われてきました。人間はどのように音の大きさを知 覚するのか,聴こえる音に男女差はあるのか,楽器の音色によって印象は違うのか,音楽が私達の生活にもたらす影響など,私がこれまで取り組んできた「聴覚研究」についてポスターで紹介します。

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【テーマ名】
ゲーム×教育 楽しく学べる学習シリアスゲーム!
【概要】
2014年9月、米国で『White House Education Game Jam』という政府主催の教育ゲーム制作イベントが開催されました。デジタルゲームの魅力が人々を動かす力に着目し、教育や社会政策に役立てようという動きは、米国のみならず世界各国で大きくなってきています。残念ながら日本では、こうした社会に役立つゲーム「シリアスゲーム」の知名度はまだ低いのが現状です。今回は、学生たちが制作した子供向けのシリアスゲームの中から「安全なインターネット利用法が学べるゲーム」や「論理的な考え方が身につく数学ゲーム」などを展示します。実際に体験プレイしていただきながら、デジタルゲームの社会的活用に取り組む学生たちの熱意に触れていただければと思います。

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【テーマ名】
ゲーム×教育 楽しく学べる学習シリアスゲーム!
【概要】
映画やアニメ、ゲームなどの映像コンテンツにはさまざまな音が使われています。例えば、人やキャラクターの動きは、効果音の違いによって「スピード感」や「強さ」の印象が変わります。また、感動的なクライマックスのシーンに音楽がある場合とない場合では映像から受ける印象は異なりますし、曲想の違いによってシーンや全体のストーリーの意味合いも違ってくるでしょう。ときには、そのシーンに敢えて音を入れない選択も…。正解はなく、無限の可能性が広がっています。このような音と映像のコラボレーションから生み出される多彩な表現を体感しましょう。シンセサイザーのブースでは、パッチケーブルを使った音作りが体験できます。面白い効果音を作ってみませんか?

Itoh

ご来場お待ちしています。
文責:石川

折り紙とCGモデリングの話 その2

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コンピュータ上で3Dの形を扱う場合、ポリゴンメッシュと呼ばれる頂点と面の集合で表現することが一般的になっています。ゲームやアニメーションなど映像用途のモデリングでは、このポリゴンメッシュをマウスで直接編集して形をデザインします。

しかし、折り紙の形をモデリングする場合は同じ方法は使えません。紙の形には物理的な制約があるため、マウスで形を変えたりすればすぐに不可能な(現実にはありえない)形ができてしまいます。そのため、メッシュの頂点座標を数学的に計算して求めることが必要になります。

今日は下図の3ステップの折りたたみを例題として、折り紙の形と数学の関わりを簡単に紹介します。さて、3番目の図中の点Aの座標はどのように求めればよいでしょうか(原点はどこに置いてもOKです)。

Blog01




2番目の図を使って解説します。原点を左下にとると、1つ目の折り線は y=-x+1、2つ目の折り線は y=2x です。これを連立させると交点の座標が求まります。後は面の分割をしたり頂点の座標を更新したりすると折りたたんだ後の形が得られます。このように、折り紙の折る操作や折ってできる形は数学と深い関わりを持っているのです。

Blog02



今回紹介した折り方は、紙のフチを3等分するための折り方の一つとして知られています。なぜ解に1/3が現れるのかを考えてみましょう(ヒントは「相似」)。

メディア学部 鶴田直也

PCはもう古い?

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皆さん、こんにちは。
メディア学部の寺澤です。

先日、twitter上で、入社してきた新人がPC(パソコン)を全く使えないという投稿がありました。同じようなツイートが他にもありました。PCはもう古くて、今や、タブレットやスマートフォンの時代だからという認識のようだとも書かれていました。また、OECDによる国際比較でも日本の若者世代は他の国に比べてPCのスキルが低いというオンライン記事もありました。OECDのレポートを見ると、確かにそのようです。私自身も、年々、学生のPCスキルが低下(正確には二極化)しているのを感じています。

Pc

PCよりもスマートフォンやタブレットを使うことは悪いことなのでしょうか?目的に合った、よりスマートな道具が登場すれば、皆がそれを使いだすのは自然なことです。スマートフォンやタブレットはこれまでPCが担っていた役割の一部をよりスマートにこなしてくれます。しかし、私はだからといってPCがもう古いとか不要だとは現時点では思いません。いくらフリック入力が早くできたとしても、まだまだ、PCで作業した方が効率が良かったり、より多くのことがスムーズにできたりする場面がたくさんあります。やってやれないことはない、ではダメなのです。スマートフォンやPCを使うことが目的なのではありません。勉学などの本来の目的の道具としてこれらを使うのです。やりたいこと、やらなければならないことがたくさんあるのに、わざわざ、効率の悪い道具を使う必要はありません。

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言葉って難しい

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こんにちは。メディアコンテンツコースの竹島です。

みなさんは「可視化」と聞いてどういうものを想像しますか?
以前、ブログを読んでくれた方は、コンピュータ内で数値データを画像に変換することでしょ。と思っているかもしれません。(思ってくれたらそれはそれでうれしいですが(笑))
が!実は、「可視化」という単語、いろんな分野で使われているのです。
「可視化」は、読んで字のごとく「視えるようにする」ということです。
なので、煙を流して風向きを視るということも「可視化」といいます。
警察の取調べの過程を録画しておくことも「取調べの可視化」といったりします。
全然アプローチが違いますね。
また「見える化」なんていう場合もあります。
これは「可視化」という意味で使われる場合も、「目で見える管理にする」というような場合もあります。
日本語では同じ単語を別の意味で使うことがあります。
そして、往々にして、違う分野では同じ単語が違う意味で使われていたりします。
以前、研究の話をしていたとき、どうしても話が通じないときがありました。
「位相」という単語を、私は「topology(幾何学的なもののつながり)」、相手の先生は「phase(波形などを特徴付ける量)」として使っていたのです!
それ以来、話をする相手がどういう専門分野の人なのかによって、説明の仕方を変えるように気をつけています。
使っている言語は同じでも、それぞれの単語の解釈は人によって変わる場合があります。
みなさんも自分の勉強していることや研究内容を話すとき、相手がどういう人か考えて説明の仕方を変えると、相手に伝わりやすくなりますよ。

新入生学部交流会は酸辣湯麺以来の衝撃

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皆さんこんにちは。

今日は1年生の必修授業「フレッシャーズゼミ」の一環として行った新入生学部交流会イベントのうちの一つを紹介します。

フレッシャーズゼミは、教員別に12~13名のクラスに分かれ、履修指導や日本語スキルアップなど多くのメニューがあります。大学に慣れてもらうためのホームルームのようなものです。各クラスの教員は担任のような役割を担い、2年次以降もアドバイザー教員として学生の相談に応じたりします。

メディア学部では、交流会イベントを各教員が自由に決めます。高尾山に行ったりボウリングをしたり河原で芋煮会をしたり、クラスによりさまざまですが、私は他のクラスと合同で「カレー会」を行いました。

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情報処理学会全国大会学生奨励賞受賞研究の紹介(2-2):同一セッションダブル受賞

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 この春の情報処理学会全国大会でのメディア学部・メディアサイエンス専攻の学生の活躍は以前にもお知らせしましたが、ここでは受賞した研究発表内容など順次紹介したいと思います。

 第2弾は、学生セッション学習支援システム(1)で学生奨励賞を受賞した二人の学部生の研究紹介です。同一セクションで同じ大学・学部・研究室の発表が選ばれるのは異例中の異例だと思いますが、受賞した本人達が、一番驚いていました(写真は、ダブル受賞直後の二人の笑顔、最高ですね)。


 

受賞論文は「動画要約によるスキル獲得のための学習効果の検証〜料理動画とそれをもとに要約を行ったレシピでの比較〜」齋藤 彰人(発表)、中村 太戯留、上林 憲行


受賞した研究概要は、以下の通り、論文要旨から抜粋。

「近年、反転授業やオンライン教育の普及にともない、動画コンテンツを活用した学習方法が注目されています。一方、授業ノートをとる際に要約をしながら記すことは学習へ好影響があることも先行研究が示しています。本研究では、自学習において動画を活用する学習方法と要約をするという学習方法の組み合わせでどのような相乗的な学習効果があるかについて仮説検証型実験を通じて明らかにしました。具体的には、64名の学生を対象に、身体性を伴う新たなスキル学習(題材は料理動画)に挑戦してもらい、その実験評価を(動画vsテキスト)×(要約ありvs要約なし)の4通りの組み合わせで分散分析を行った。実験結果としては、動画の主効果及び動画と要約の交互作用が認められた。」という内容です。

 要するに、「レシピ動画はテキストのレシピに比べ、料理の味や出来栄え、料理技法の習得の両面でプラスの影響が認められ、要約も同様にプラスの効果があることが明らかになった」ということです。動画を単に視聴するだけでなく要約という知的な編集を加味して活用することで学習効果が相乗的にプラスになることを明らかにしたことが評価されたようです。


 齋藤彰人君の受賞の喜びと感想は、以下の通りです。

「私が発表を行ったセクションの座長さんは、新規性・独自性・発展性の3点がどれだけあるかという点について、研究発表と資料を確認し、それらから 総合的 に考えて誰が奨励賞に相応しいか決定していました。私の研究は、動画学習と要約を用いて学習を行った場合の学習効果の比較検証 です。この研究での動画学習+要約という視点の新規性、研究 題材と し た「料理」というコンテンツの実験の独自性、他のコンテンツにも同じ検証 を行えるという今後の発展性の3点が評価され、受賞することができまし た。 最初の受賞者が同じ研究室メンバーだったため、私の名前が2番目に呼ばれたと きには、驚きのあまり座長さんに確認をしてしまいました。1セク ションで最大受賞者数が2人の中、同じ研究室のメンバーが2人同時に受賞したこと、今までの努力が 報われたので、言葉にできないほど嬉しかったです。また、ほかの発表者の皆様と比べて、統計的なデータを用いた結果と考察を行っていたため、聞いて下さった座長さんを含めたその他の方々も研究結果に信頼性があり納得をしたとのことでした。今回のことで、講師の先生のよく言っている「エビデンスはデータが全てです!」という言葉の意味の重さを改めて理解しました。
 また、発表態度に関しては、内容を理解して発表しているし、考察・今後の課題などの自分の考えと問題点を具体的にかつ分かりやすく説明出来ていると同じ研究メンバーであった横山君と中平さんから、発表後にコメントを頂きました。発表スライドについては、先生に大変お世話になったため、良い発表が出来たと思います。

  今後は、研究ミーティングにおいて重要であった、独りよがりで考えるので はなく、周りのメンバー、講師、先生と話し合うことで、相手の言いた いことを理解し、それらの考えも発展的に提示することを社会人になっても心がけていきたいと考えています。」


 彼は、大舞台で結果をだし、大きな成長をとげ,意気揚々と卒業してゆきました。

君の前途に幸有れ!


(MS 上林 憲行)

ジェンダーと広告(ジェンダーとは何か)

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ジェンダーと広告というタイトルでここまでブログを書かせていただいてきました。

 しかし、ジェンダーとは何?と考える方もいらっしゃると思います。現在、ジェンダーは様々な社会的議論の対象となっています。

 生まれた時の性別、性の指向(女性を性的対象とする、男性を性的対象とする)ということとともに、社会的性別があると考えられています。この社会的性別のことを、ジェンダーと言います。

 社会的性別とは、こちらも現在さまざまな議論があります。たとえば、女性の昇進がなぜかなされないことや、女性を採用することはあまり好まれないのかなどという社会の中で、「性別」を「根拠」とするさまざまな行為、あるいは主婦などの仕事、あるいは小首をかしげるなどの仕草も、ジェンダーという概念の中に含まれていると考えることが出来ます(ただし、この考え方に関して様々な議論があります)。

 広告では、「本物よりも本物らしく」ジェンダーを表現しています。この長く書いて来たブログは、この考え方に基づいているのです。

 次回からは、また、ジェンダー広告について考えてみます。

 

     山崎 晶子20133

おもしろメディア学 第85話 技術としてのテレビ<番外編・NHK技研公開2015>

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 だいぶ間が空いてしまいました。放送用VTRの進化にまつわるストーリーの途中ですが、先週5月28日〜31日に開催された「NHK放送技術研究所」の公開展示の見学記を報告しましょう。(NHK技研公開は、放送技術を中心にNHKが取り組んでいる先端技術に関する展示会です。毎年、世田谷区砧の放送技術研究所で開催され、入場無料です)
■進化する8K放送実験■
 量販店店頭では「4Kテレビ」が最も良い場所を占めていますが(売れ筋なのでしょうが)、NHKが重点事項としてこのイベントでも強調しているのは、「8Kスーパーハイビジョン」です。
 「8K」というのは、おおよそ横8000画素X縦4000画素の超高精細画面によるテレビ放送です。放送のための機材も、急速に進歩しています。なんと最新機材としては、片手でも持てそうなキューブ状の「8Kカメラ」がありました。ハイビジョン初期の巨大なカメラと比べると、その進化スピードは比較になりません。
 そもそも、「8K」といっても電波で放送しなければ意味がありません。ハイビジョン放送が始まった時と同じように、大容量の情報を送ることができる「衛星放送」からスタートするための受信実験がある一方、地上波放送(スカイツリーなどの電波塔から放送を送る)も必要になります。地上の電波で伝送する実験が始まっており、元テレビ屋としてはその進捗の早さに驚きます。
■8Kを使ったサービスの開発■
 少々テレビ業界的話題に偏って、すみません。今度は具体例をご紹介しましょう。
 「8K」は、きめ細かく美しい映像の規格ということだけにとどまらず、その画面上で様々なサービスを検討しています。ひとつは、現在の地上波テレビ(NHK)ですでに採用されている「ハイブリッドキャスト」という情報サービスの発展形です。「ハイブリッドキャスト」は、デジタル放送により実現したテレビ電波による情報サービス=「データ放送」の最新版です。データ放送は、リモコンの「dボタン」を押すと天気・ニュース・番組情報などが見られるサービスで、(東京工科大学生アンケートによると)天気はよく利用されています。
 さて、会場では「紅白歌合戦」を具体例にした展示がありました。特徴は、タブレットをリモコン代わりに使っている点です。それだけでなく、タブレット上には「マルチカメラ」という機能があります。例えば、同時にAKB48を撮影しているカメラ4台の映像がタブレット上に表示されます。テレビの画面はそのうちのひとつを選択してNHKから送られるわけですが、「私」はAKB48のうちひとりだけずっと見ていたいと思って、タブレットの画面のうちひとつを選択すれば、今見ているテレビの大画面にそのカメラだけが映る、という仕組みです。
 ちょっと入り組んだ話ですが、画面を選択するというTV局だけができる機能を視聴者側で実現できるわけです(視聴者が選択した映像はインターネット経由で送られる)。かくして、「放送と通信の融合」というなかなか実態を伴わなかったキャッチフレーズが、TV局の領域に視聴者が参加する形で実現する可能性が生まれたのです。
 テレビ業界に特化した話題になりましたが、展示の紹介はあくまで個人的な感想の範囲で記述していますので、ご容赦ください。それにしても、明日の放送はこんなに急速に進歩する技術に支えられているということを発見するには、良い機会です。
(メディア学部 宇佐美亘)

卒業研究「プロダクトデザイン」の発表用ポスター その5

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523日のブログでは、昨年度の卒業研究「プロダクトデザイン」の発表用ポスター紹介その4として、3名の卒業生のポスター紹介をしました。今日は紹介その5で、昨年度の卒研ポスター紹介の最終版です。

大橋さん、生田目さん、松永さん、宮島さんのポスターを紹介します。

 

大橋さんは、電動工具を利用する初心者によるネジ止め作業上の問題を指摘し、軸ブレなどを軽減させるため工夫を施したインパクトドライバーのデザイン提案をしました。

生田目さんは、子供が鉛筆を円滑に使用するために必要な鉛筆を削るという行為に着目し、削る作業自体にも遊び感覚を味わえる鉛筆削りのデザイン提案をしました。

松永さんは、生花を長持ちさせるために必要な水の交換作業における問題を指摘し、迅速・容易な水の交換を可能とする花瓶のデザイン提案をしました。

宮島さんは、家庭において男性も調理することが多くなったことを背景に、包丁での調理作業における疲労を軽減させるハンドル形状のデザイン提案をしました。

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早いもので今年度の卒研生の中間発表日も近づいてきました。7月末に行います。中間発表では全員が、背景・目的・調査・コンセプト立案・アイデアスケッチ開始までの経過をポスターにまとめ、公開形式での発表とディスカッションを行います。4年生は就活との併行実施でたいへんですが、毎週のゼミでは、活発な意見交換が行われています。


文章:萩原祐志

うるさいところで声を聞き取る

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こんにちは。4月から新任の大淵です。
さっそくですが、みなさんは音声認識を使ったことがありますか?
スマートフォンに向かって「日本のマチュピチュ」などと言うと、その言葉を聞き取って自動的に検索してくれたりするものです。スマートフォンだけではなく、カーナビゲーションとか、電話自動応答サービスなどでも実用化されています。
私はずっとこの音声認識の研究をしてきました。音声認識というのは、ものすごく沢山の個別技術の集積です。声の基本単位である音素をモデル化する人、単語や文章をモデル化する人、入ってきた音を瞬時に数万単語と照合する高速アルゴリズムを作る人、などなど、決して一人の天才だけで作りうるものではなく、大勢の研究者の地道な研究の積み重ねによって、現在の実用に足るだけの性能が得られるようになりました。
その中で、私が特に深く関わってきたのは、うるさいところでどうやって声を認識するか、というテーマです。みなさんも、駅や繁華街などのうるさいところにいる人と電話で話していると、相手の言うことがとても聞き取りにくいことがありませんか?うるさいところが苦手なのは機械も同じで、例えばカーナビ用の音声認識システムで、停車中の正解率は95%なのに、高速道路走行中は50%なんていうことがよくあります。こういう性能劣化を避けるためには、うるさいところで取り込んだ音を、目的音声と雑音とに分離し、目的音声だけを音声認識にかけてやればいいですよね。下の図は、私が開発したアルゴリズムを用いて、雑音混じりの音声のデータから、音声だけを取り出した様子です。(左が雑音まじり、右が音声だけ取り出したもの)
 

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さて、実際にはどんな音なのか、聞いてみて下さい。
ところで、先ほどは電話の例を挙げましたが、人間同士が直接対面して話をするときには、けっこううるさくても相手の言うことが聞き取れてしまいます。それは、人間が二つの耳を効果的に使っていたり、相手の顔の動きを補助情報として用いていたりするためです。そういうテクニックを機械にも真似させようというのも、とても面白い研究テーマなのですが、それについてはまた別の機会に説明することにしましょう。

意外と知られていないサイネージの裏話

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来週開催されるデジタルサイネージジャパン2015に出展するため、4面マルチディスプレイの4Kサイネージを解体しました。

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学生は細心の注意をはらって解体しなければなりません。なぜなら、ベゼル(縁)がとても薄い業務用モデルだからです。

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通常テレビの枠はそれなりの厚みがあります。しかし、マルチディスプレイで一つの画面として使用するための業務用ディスプレイは、ベゼルがとても薄いのです。しかも、その薄いベゼルには電子回路が通っているのです。そこをにぎってしまったり、万が一落として衝撃を与えたら(汗、、、、、、、あまり考えたくないですね。

無事に梱包を終えトラックに積み込まれ、そしていよいよ水曜日から展示会です。

今回は「まちづくりサイネージ」の取り組みをご紹介します。商店会と連携しながら進めているサイネージと4面マルチディスプレイで高精細パノラマ画像をインタラクティブに操作できるサイネージです。

プレスリリースもご覧ください。
では、幕張メッセでお待ちしております!

メディア学部 吉岡英樹

 

1年次「音楽入門」の授業内容紹介(リズム編)

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 みなさん、こんにちは! 本日は、私が担当している1年次の「音楽入門」の授業内容の一端をご紹介しましょう。

 この授業では、楽譜の読み方・書き方のほか、基礎的な音楽理論を理解する上で必要となる知識をまとめた「楽典」と呼ばれるものを学びます。具体的には、「音楽の三要素」と呼ばれる「メロディ」「ハーモニー」「リズム」を中心として、それらがどのような仕組みで成り立ち、互いに関連し合って楽曲を構成しているのかを、さまざまな音楽を通して理解できるようになることを目指します。楽典が網羅する内容は幅広いのですが、「五線と音符」「拍子とリズム」「音程」「音階」「和音」といった項目を軸に、クラシック、ジャズ、ロック、J-POP、民族音楽、現代音楽…などなど、古今東西いろいろなジャンルやスタイルの音楽を取り上げます。

 先日はリズムについて講義したのですが、その中でも「シンコペーション」という技法を紹介しました。シンコペーションとは「リズムのアクセントの位置が弱拍や拍の弱部に移動すること」、あるいはそのようになっている状態のことを指します。これを理解するには、まず「拍子」がどのようなものであるかを知る必要があります。

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スウェーデンのゲーム販売会社を訪問!

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 メディア学部教員の岸本好弘です。スウェーデンレポート第3回です。

 ゴットランド・ゲーム・カンファレンス(Gotland Game Conference)終了後、首都ストックホルムに戻り、ゲーム開発会社「Paradox Interactive」を訪問しました。同社は、ヨーロッパで一番有名なストラテージゲームの会社です。現役のゲームクリエイターから話を聞くことができました。

Paradox Interactive公式ページ

https://www.paradoxplaza.com/

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▲対応してくれた左Marcusさん、右Timorさんと記念撮影

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スウェーデンの大学で、ゲーム発表会の審査員!

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 メディア学部教員の岸本好弘です。前回に引き続き、2回目のスウェーデンレポートをお届けします。
 前回は、ウプサラ大学ゲームデザイン学科主催「ゴットランド・ゲーム・カンファレンス(Gotland Game Confarence)」での招待講演について書きましたが、同カンファレンスにおいて私は、出展ゲームの審査員を務め、本学部長賞の選抜にも携わりました。
 

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▲かなり重い「ハンマーコントローラ」をつかったもぐら叩きゲーム

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スウェーデンで「ビデオゲームと日本の文化」を講演!

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 メディア学部教員の岸本好弘です。
 5月26日、スウェーデン、ウプサラ大学芸術学部ゲームデザイン学科の主催により開催された「ゴットランド・ゲーム・カンファレンス(Gotland Game Confarence)」において、招待講演をおこないました。テーマは『ビデオゲームと日本の文化(Video games and Japanese Culture)』です。日本のビデオゲームはスウェーデンの若者たちにも大人気ですが、実は2000年にわたる日本の歴史・文化が現代のゲームに大きく影響している、という話をしました。

GGC2015ウェブページ

http://gotlandgameconference.com/2015/

 

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▲100名を超える聴講者

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第1回大学院特別講義報告:ミラノ万博速報:万博に見る最新の映像展示技法

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第1回大学院特別講義報告:ミラノ万博速報:万博に見る最新の映像展示技法
大学院メディアサイエンス専攻の特別講義を2015年5月29日にスウェーデンのウプサラ大学の中嶋正之先生に行なっていただきました。中嶋先生は芸術科学会の初代会長であり、長年芸術と科学の融合の研究を中心になって推進してきました。
このような中嶋先生に、「ミラノ万博速報:万博に見る最新の映像展示技法」というタイトルで、イタリアのミラノで行われている万博のさまざまな国のパビリオンの映像展示について紹介していただきました。

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大学の演習で「歌うボコーダ」を作る 

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みなさん、こんにちは、

 
メディア学部には「メディア専門演習」という演習があります。メディアの分野を広くカバーする20種もの演習の中から、好みの演習を2つ選んで学修します。「音・音声インタフェース」はそのうちの1つ。楽器音シンセサイザを作ったり、効果音を作ったりします。
第8回目はボコーダの作成でした。ボコーダとはボイス(声)とコーダー(符号化)を組み合わせた言葉です。声を符号にして送り、受け側で人の声に合成するもので、携帯電話などのディジタル通信機器の通信方式です。声は符号化されていますから、声を合成するときには、任意の声の高さで再生することができます。
「音・音声インタフェース」では、ボコーダを線形予測分析という音声の中身を調べる方法を使って作成します。そのしくみを図解したものが、図1です。

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               図1 線形予測分析のしくみと、それを使ったボコーダ

 

線形予測フィルタというのは、人の声の中から予測できるものをすべて取り除くしくみです。もし、特定の周波数(振動数)の音声の成分が多く含まれていれば一定周期で変化しますから予測できてしまいます。ですから、予測誤差と呼ばれる予測できずに残ってくる成分は、含まれる音の周波数に偏りがありません。具体的には、声帯が開いた瞬間に流れ出す急激な気流に相当するパルス状の信号です。実はパルスはすべての周波数を均等に含むのです。

さて、こんなことで、どうして人の声が合成できるのでしょう?

 

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いざ!プレゼン大会!-2年次「CG制作の基礎」課題作品発表会の紹介-

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メディア学部准教授 菊池 です.

本日のブログでは,先日(5月21日)の2年次前期「CG制作の基礎」において行った「総合課題1・作品発表会」の様子を紹介したいと思います.

この「CG制作の基礎」は,近藤邦雄教授私(菊池 司) が担当している授業です.
Processing という視覚的な表現を得意とするオープンソース・プログラミング言語を用いながら,「CGの理論に関する学習とProcessingによる実装」を行います.

本授業の詳細なシラバスは,こちらをご覧ください.

さて,先日の「総合課題1・作品発表会」では,本授業の前半 6 回で学習してきた「2次元CG」に関する
・図形描画
・アニメーション
・インタラクションを用いたゲーム作品
をテーマとし,受講生各個人が計 2 週間ほどの時間をかけて制作した作品を発表してもらいました.

発表に関しては,誰からも一切強制することはなく,「我こそは!」と思う人が立候補をして発表するというものにしました.

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図.作品発表会の様子


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第3回 メディアサイエンス専攻 大学院特別講義 「CGのパイオニアにみる研究力とメディア社会への貢献 」

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2015年度 第3回 メディアサイエンス専攻 大学院特別講義

日時:2015年6月15日(月)第5時間目16:45~
場所:片柳研究所2階 KE203

講演者:西田友是先生  東京工科大学客員教授
   UEIリサーチ所長、広島修道大学教授、東京大学名誉教授

講演題目 
CGのパイオニアにみる研究力とメディア社会への貢献

最近CGの歴史に興味ない若者が多い。単にCG技術の知識があれば いいというのでいいのであろうか。物理や数学での理論はギリシャ時代からの長い歴史があり、○○の理論といってもその発明者は現存しておられない。

一方CGは50年余の歴史で、種々の技法を発明・発案した人はまだ生きておられる。多くの技法は、博士論文や修士論文などで学生時代に考えられたものが多 く、今の学生にも発明者になるチャンスはあるのである。そういう意味で歴史をしれば技術に興味を持つのみでなく、考案者側になれる希望につながるであろう。

戦後70年、日本でTV放送が開始され60年経過しているが、CGはまだ50年余の歴史である。最近ほど技術の進歩は加速されているが、この短い期間での技術進歩は目覚ましい。歴史を学ぶことで、自分の座標を知ることになり、未来の技術進歩につながる。

参考URL: http://nishitalab.org/user/nis/ourworks/history/CGhistory.html

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役に立つことしか勉強したくない

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昔のエラい人が「数学は役に立たないから、勉強しなかった」という意味のことを言った話を、以前、書きました。この話を思い出したときに、こうした人は、役に立つからという理由だけで勉強したのだろうかと考えました。この人も、実は役に立たなくても勉強したことはあったのではないだろうかと疑問を持ったのです。もちろん、数学ではなかったでしょうが。

なぜ、ある分野(科目)を勉強するのかと聞かれたときに、教えている立場では、結局、何かの役に立つからと言うことがあります。しかし、役に立つということだけが勉強するかどうかの基準ではないはずです。

確かに、ほとんどの科目は、直接、何かの役に立ちます。外国語は、その言葉しか話せない人とのコミュニケーションの役に立ちます。社会科は、世の中のことをよく知るために役に立ち、知らなければ、損をする可能性もあります。

しかし、国語の文学は、直接、役に立つでしょうか。文学は心情の理解に役立つといいますが、フィクションなら現実のことではないですから、直接、役に立つといえるかはわかりません。

もっと極端な、数学について考えてみると、たとえば、因数分解を日常生活で直接、使うことがあるでしょうか。因数分解を例に出したのは、学生の話を聞いていると、「大学生が選ぶ、日常、使わない計算ランキング」をとると、一位になるだろうと思うからです。

20世紀初頭、ヒルベルトという数学者が「先生の研究は何の役に立ちますか」と聞かれて、「純粋数学であって、何の役にも立たないのが意義だ」と少し誇らしげに答えたようです。しかし、例えば、現代のコンピュータはヒルベルトの研究結果なしでは、存在しなかった可能性さえあります。

研究者、特に基礎分野の研究者は、ヒルベルトと同じように、現在は役に立たなくても、とにかく研究しているということが見受けられます。役に立つのは、ずっと先ということもありえます。

すぐには役に立たないとすれば、なぜ、研究をするのでしょうか。単純化して言えば、面白いからということになるのではないかと思います。

数学に限らず、どの分野でも、勉強を進めていくと、面白いと思えるようになると思います。

ある科目がつまらないと思うなら、そして、まだ面白くなるほど勉強していないという理由ならば、それはもったいないことです。

もちろん面白くなるまでには、多少の我慢と地道な努力は必要かもしれません。しかし、少しでも面白いと思えるところは比較的早くみつかるのではないでしょうか。そこから他の部分も勉強したくなれば、しめたものです。

ためしに面白くなるまで勉強してはどうでしょうか。大学に入ってからの勉強も同じです。

(メディア学部 小林克正)

メディア学体系 第6巻「教育メディア」のご案内

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こんにちは、メディア学部の松永と飯沼です。もう少し早くにお知らせすべきでしたが、メディア学体系の第6巻「教育メディア」(コロナ社)がこの春先に発刊されました。教養学環の稲葉先生(元メディア学部教員)とともに執筆したものです。

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メディア学部は、その名の通り“メディア”という共通キーワードのもと、様々な学問分野が関わり合う新たな学際領域「メディア学」の確立をねらいとして1999年に誕生しました。当時は“文理芸融合”というようなキャッチフレーズもありました。本書の内容は、学部創設時より開講している「教育メディア論」という授業に基づいています。教育へのメディア活用の歴史的変遷を辿るとともに、昨今の情報化社会・グローバル社会における新たな教育支援の取り組みやメディア技術などをトピックとして取り上げています。是非、ご覧になってください。

さて、ついでですので、私ども(松永、飯沼)が所属する“ソーシャルメディアサービスコース”(※ 新カリキュラムの“メディア社会コース”)における教育関係の卒研プロジェクトを簡単に紹介します。現3年生の方は、まもなく卒研室を決める時期ですね。このコースに該当する人は、一つの選択肢として考えていただければと思います。

<インストラクショナル・メディア・プロジェクト(IMP)>(松永)

教育や学習の支援に資する様々なメディア活用(ICT活用)の提案やコンテンツ開発の研究を行っています。今年度もすでに、「算数困難を抱える聴覚障がい児に対する学習支援サービス」「4コマ漫画の活用による論理的思考力の醸成プログラム」「VRによる自転車事故予測のシミュレーション」などの研究が走り始めています。

<国際教育開発プロジェクト>(飯沼)

メディアを活用しながら世界の教育と開発に関する研究を進めています。グローバル社会における教育の課題、教育現場でのコンピュータ活用などを考えるとともに、国際理解教育についても研究しています。数年前には、フィリピンの子どもたちと一緒に、音楽・映像・体験授業・デザインをテーマとした実地的な研究活動を行いました。

以上

(文責: メディア学部   松永、飯沼)

 

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