スウェーデンで「ビデオゲームと日本の文化」を講演!
2015年6月 6日 (土) 投稿者: メディアコンテンツコース
メディア学部教員の岸本好弘です。
5月26日、スウェーデン、ウプサラ大学芸術学部ゲームデザイン学科の主催により開催された「ゴットランド・ゲーム・カンファレンス(Gotland Game Confarence)」において、招待講演をおこないました。テーマは『ビデオゲームと日本の文化(Video games and Japanese Culture)』です。日本のビデオゲームはスウェーデンの若者たちにも大人気ですが、実は2000年にわたる日本の歴史・文化が現代のゲームに大きく影響している、という話をしました。
GGC2015ウェブページ
http://gotlandgameconference.com/2015/
▲スウェーデンの場所
まず、スウェーデンの場所を地図で確認しましょう。北欧すなわちヨーロッパの北の方で、ノルウェーとフィンランドの間にあります。首都はストックホルム、ノーベル賞の授賞式が行われることで有名な都市です。
今回訪ねたゴットランド島(Gotland)は、ストックホルムからフェリーで南へ3時間、上の地図では赤い文字の「スト」の下辺りにある黄色の島です。フェリーの到着するヴィスビュー(Vesby)は世界遺産に認定された美しい街で、映画『魔女の宅急便』を作る際にスタジオジブリのスタッフが訪れたことでも知られています。
次に、「これらの日本のゲームが生み出された背景には、2000年にわたる日本の歴史が育んできた独自の文化がある」という話をしました。例えば、日本人の信じる「八百万の神さま」がゲームやアニメの独特な世界観やキャラクターを生み出す原動力になっていること。物の形を簡素化して文字にする「漢字のデザイン方法」がスーパーマリオのドット絵を生み出したこと。日本の将棋に見られる「取った敵の駒を味方にできる」という独特のルールがポケモンの「捕獲システム」を生み出したことなどです。
最後に、私が30年前に作ったドット絵のゲーム動画を見せたり、いま学生たちと取り組んでいる数学ゲーム『Global Math』の紹介も行いました。
40分の講演後の質疑応答コーナーでは「ゲーム制作の昔と今の違いは?」「今の日本のゲーセン事情は?」「日本の学生の将来目指すところは?」「日本のゲームの特徴は?」などの質問が30分の持ち時間いっぱいまで続きました。
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