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第4回大学院メディアサイエンス専攻 特別講義「計算機による新しい折り紙の形の発見支援」

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2015年年7月3日(金)に、Art&Scienceの融合をめざして、筑波大学大学院の三谷純教授に「計算機による新しい折り紙の形の発見支援」という題目で特別講義が行われました。

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講演概要はつぎのとおりです。
「折り紙の数理に関する研究が進んだ現代においては、意図した形を1枚の紙から作り出すための折り方を、計算機によって導き出すことができる。さらには、折りのプロセスをシミュレートすることも可能である。
しかしながら、見る人を惹きつけるような、新しく興味深い形の創出には、他のアートと同じように、試行錯誤と偶発的な発見のプロセスが必要不可欠である。そこで、折り紙の設計を対話的に、またはランダムかつ自動的に行うことができるソフトウェアの研究開発を行ってきた。
このようなソフトウェアを用いることで、試行錯誤のプロセスさえも、実際の紙を用いずに高速に行うことができ、様々な形を生み出すことが可能となった。
本講義では、これらの事例紹介とともに、ソフトウェアによって生み出された、時には曲線での折りを持つ折紙作品の数々を紹介する。そして、計算機による折り紙の創作活動の支援について考察する。」
講義では、なぜOrigamiに興味を持ったかということから、CGとOrigamiの位置づけなどを最初に説明されました。そして、1797年に発行された秘伝千羽鶴折形などの文献に基づき、折り紙の発展を説明しながら、折り紙は日本だけのものではなく、世界で広く楽しまれてきたものであることを文献や折り紙の実例をもとに明らかにされました。
さらに折り紙の幾何学的な特徴として、山折りと谷折りの関係、展開したときの山折りと谷折りを表す線による角度の関係を分かりやすく紹介いただきました。
つぎに、Computational Origamiの分野に話題が移り、三谷先生が開発された折り紙に関係するシステムやそのほか、有用なシステムの紹介がありました。それらの一部を次に示します。
ORIPA http://mitani.cs.tsukuba.ac.jp/oripa/
Rigid Origami Simulation http://www.curvedfolding.com/page/rigid-origami-simulator
Origamizer  http://www.tsg.ne.jp/TT/software/
Tree Maker http://www.langorigami.com/science/computational/treemaker/treemaker.php

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これらのシステムは直線と平面を扱ったシステムであり、曲線や曲面を持つ折り紙の生成システムにも研究が発展し、次のようなシステムを開発されました。
ORI-REVO http://mitani.cs.tsukuba.ac.jp/ori_revo/
Voronoi Origami http://d.hatena.ne.jp/JunMitani/20130516

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あめ玉の包み紙の形状も折り紙の例として紹介があり、これらの形状をORI-REVOで作成するデモもありました。そして三谷先生が作成された折り紙モデルの例も見せていただくとともに、折り紙体験のためにこの展開図を印刷して学生に渡しました。

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これをもとに学生らは、山折りと谷折りをよく見ながら、折り紙を楽しんでいました。

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 学生が苦労している間に三谷先生は、慣れた手つきで、上のような形をすぐに制作していました。次の写真は、三谷先生が作成された折り紙の実物です。これらを学生たちは興味深くみていました。

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三谷先生の折り紙関係の解説や書籍はたくさんあります。今までの研究成果の集大成として、立体折り紙アート(日本評論社)が7月に出版されます。

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三谷先生が制作されたたくさんのモデルの一つです。これは実物を講演の記念に頂きました。
さらに折り紙について深く知りたい方は次の資料をご覧ください。
http://mitani.cs.tsukuba.ac.jp/origami/
■図学と折り紙 日本図学会 図学研究
http://www.graphicscience.jp/feature/files/1_file.pdf
http://www.graphicscience.jp/feature/files/14_file.pdf
http://www.graphicscience.jp/feature/files/15_file.pdf
http://www.graphicscience.jp/feature/files/16_file.pdf
http://www.graphicscience.jp/feature/files/17_file.pdf
http://www.graphicscience.jp/feature/files/18_file.pdf
■折り紙とCGモデリングの話(三谷研究室出身のメディア学部鶴田直也助手による)
http://blog.media.teu.ac.jp/2015/05/cg-be6d.html
http://blog.media.teu.ac.jp/2015/06/cg-59ef.html
■メディアサイエンス専攻の特別講義:
第3回「CGのパイオニアにみる研究力とメディア社会への貢献 」
http://blog.media.teu.ac.jp/2015/06/3cg-446c.html
第2回  "Now and then"A short introduction to Polish poster, illustration and animation.
http://blog.media.teu.ac.jp/2015/05/2-now-and-thena.html
第1回 ミラノ万博速報:万博に見る最新の映像展示技法
http://blog.media.teu.ac.jp/2015/05/1-090e.html
メディア学部 近藤邦雄

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