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バイノーラル録音

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こんにちは。大淵です。今日も音の話をします。
音楽に興味のあるみなさんは、ステレオ録音の仕組みというのはご存じだと思います。
右と左の2ヶ所にマイクを用意しておき、それぞれで録音した音を、右と左のスピーカーから再生します。そうすると、左右への音の広がりを感じることができるわけですね。
でも、右のスピーカーの音は左耳にも入ってくるし、その逆もあるので、臨場感という点では生演奏にはかないません。
それならヘッドホンで聞けば?確かにヘッドホンなら、右の音は右耳、左の音は左耳にしか聞こえません。実際、ヘッドホンで聞くと、音の立体感はずいぶんと良くなります。しかしそれでも完璧ではありません。再生については良いのですが、そもそも録音が不完全なのです。2ヶ所のマイクに入ってくる音は、人間の両耳(鼓膜)に入ってくる音とは微妙に違っています。具体的に何が違うのかというと、最も大きいのは、耳たぶや肩での音の反射があるかどうかです。人間の耳に入ってくる音は、耳たぶや肩の微妙な形状によって、音の強弱や音色が変化しています。そしてその変化のしかたが、入ってくる音の方向によって異なるために、人間は音の立体感を感じることができるのです。
そこで考えられたのが、人間の耳とまったく同じ環境を再現して録音するという方法でした。具体的には、人間の形をしたマネキンを用意して、両耳の中にマイク素子を埋め込みます。もちろん、耳たぶや肩は人間そっくりの形にしておきます。こうして埋め込んだマイクで録音したデータは、人間の鼓膜が感じるものとそっくりになっています。そしてその音をヘッドホンで聞くと、びっくりするような臨場感の音が聞こえてきます。
このやり方を、「バイノーラル録音」と呼びます。ためしにYouTubeで「バイノーラル録音」「binaural recording」などと検索して、その音を聴いてみて下さい。もちろんヘッドホンで。
7月19日と8月22日のオープンキャンパスでは、このバイノーラル録音についての展示も行う予定です。どうぞお楽しみに。

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