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おもしろメディア学 第87話 プロシージャル・アニメーションって、何だ?

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メディア学部准教授 菊池 です.

今日は CG 分野のひとつのカテゴリーとして注目されている、「プロシージャル・アニメーション」について紹介したいと思います。

「プロシージャル」とは、日本語にすると「手続き上の」などといった意味になります。つまり、「手続き型でアニメーションを作る」技術のことを総称して「プロシージャル・アニメーション」と言います。

CGの基本はパラパラ漫画と同じで、1秒間に30枚の静止画を連続再生します。そうすることで人間の目に残像が残るという効果を利用し、運動しているように見せています。ですから1秒の表現に30枚の絵をつくる必要があるわけですが、それを手でつくると大変ですよね。そこでアニメーションの付け方として、キーフレームアニメーションという基本の方法があります。これはあるキーとなるフレーム、つまりある時点でのポーズを決めておいて、それに至るまでの間、例えば3秒あれば絵を90枚つくるわけですが、それらを1枚1枚つくるのは大変なのでコンピュータが勝手につくって補完してくれるという方法です。CG制作現場では、そういうことができるソフトウェアが使われています。

では、例えばビルが崩れて、窓ガラスが割れて飛び散る映画のシーンをつくろうと思ったら、どうでしょうか? ビルがどう崩れて、ガラスの破片ひとつひとつが次のフレームでどちら方向に飛んで行くのかを、いちいちキーフレームで入力していくことは、量が多すぎて無理ですよね。そこで、そういう細かい計算をすべてコンピュータに任せてシミュレーションをつくるというのが、プロシージャル・アニメーションです。

メディア学部の「プロジェクト演習」という授業では、今年度から私が責任教員として「プロシージャル・アニメーション」というプロジェクトを始動しました。

演習を担当していただく演習講師の先生には、株式会社トランジスタ・スタジオの代表取締役でもある宮下善成先生をお招きしています。

この授業では、近年世界中のプロダクションから注目を集めている「Houdini」を使用したノードベース、かつ Python によるプログラマブルカスタマイズによって映像を制作するプロシージャルな映像制作手法を習得することを目標としています。
授業終了時の目標は、「VFXに特化した得意分野を身につける(エキスパート)と同時に、CG映像制作に関する“ジェネラリスト”になれる基礎を身につける」ことです。

以下に,授業風景を紹介します.

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授業風景

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少人数での丁寧な個別指導の様子

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細かい疑問点にも親身になって答えます

本プロジェクト演習を通じて「プロシージャル・アニメーション」の分野に興味を持ち、将来的にこの分野の研究者やエンジニア、CGクリエイターとして世界に羽ばたいていくような学生を育てることが、私の目標でもあります。

最後に,今年度の受講生である「宋京舟君」が制作した作品を紹介しましょう。




なお、宮下先生の CGWORLD によるインタビュー記事は、こちらからご覧いただけます。

また、私の「プロシージャル・アニメーションと研究紹介」は、こちらからご覧いただけます。
あわせてご一読いただけますと、大変光栄です。

(文責:菊池 司)

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