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2015年8月

4年生がゲームサウンドに関する研究を学会で発表!

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卒業研究「ミュージック・アナリシス&クリエイション」プロジェクトでは音楽・音響に関するさまざまな研究を行っていますが、ここ数年、特に力を入れているのはゲームサウンドの研究です。

コンピュータゲーム(以下「ゲーム」と略します)には、テレビゲーム機や携帯型ゲーム機でプレイするもののほか、スマートフォンやタブレット上で動作するモバイルゲームなどがあり、さらにコンテンツという視点で見ると、ロールプレイングゲーム(RPG)やシューティングゲーム(STG)、アクションゲーム(ACT)、音楽ゲーム(音ゲー)など多岐にわたります。このようにゲームの形態や種類は多種多様ですが、どのゲームも映像(視覚情報)のみならず、音(聴覚情報)が重要なはたらきをしています。

もちろん、音を鳴らさないようにしてもゲームはプレイできるものの、無音だとやはり臨場感や迫力に欠けますね。特にプレイヤーが置かれている状況を音で知らせるタイプのゲームでは敵の攻撃や危険を回避する情報が得られなくなるので、操作の面で困難になることもあるでしょう。また、ゲームのオープニングや各シーンで流れる音楽は、そのゲームのストーリー性をより強く印象づけるはたらきがあります。

このように、ゲームにおける音の役割は非常に大きいわけですが、映画やアニメと異なり、ゲームはプレイヤーの操作を介したインタラクティブ性が「音の現れ方」に少なからず影響する点を考慮する必要があります。今後のテクノロジーの発達とともに、映像や操作性だけでなく、サウンド面でも新たな技術や表現手法が生み出されることでしょう。ゲームの将来を展望しつつ、ゲームサウンドに興味をもつ学生が本プロジェクトでは年々増えており、ますます活気を帯びています。

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タイで開催された国際会議AFGSにおいて、2つの研究発表

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The 10th Asian Forum on Graphic Science (AFGS2015) が2015年8月4日から7日までタイ、バンコクで開催されました。この国際会議は、名前の通りアジア地域の国の研究者が集まって、Graphic Science(図学)に関連する研究交流をすることを目的としています。

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私たちの研究プロジェクトでは、コンテンツ制作に関する研究全般を扱っており、次のような研究題目で口頭発表とポスター発表をしました。
(1)Ryuta MOTEGI, Shota TSUJI, Yoshihisa KANEMATSU, Koji MIKAMI, and Kunio KONDO, ROBOT CHARACTER DESIGN SIMULATION SYSTEM USING 3D PARTS MODELS,The 10th Asian Forum on Graphic Science (AFGS2015) ,Article No.F28, 2015 (口頭発表)
本研究では,既存アニメに登場するロボットの各部位を調査し,部位ごとに共通部分を見つけてパーツの分類・パターン化を行いました.その結果を基にパーツの3D化を行い,パーツの入れ替えや,変形,移動を行う人型ロボットのデザイのシミュレーションシステムを開発しました.これを用いて簡単かつ短時間でロボットデザイン原案を作成できるようになりました。

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大学院に行く価値は「自由」にあり

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今回は、大学院進学について書こうと思います。

東京工科大に限らず、理系寄りの大学では大抵、学生に大学院進学を勧めます。その理由を商売として考えると身もふたもないのですが、我々教員は心の底から大学院に進学した方が良い人生が送れると信じています。

しかし、学生にとってみると就職せずに2年間をさらに研究に費やすという行為が、一体どんなメリットを人生にもたらしてくれるのかは今ひとつ想像がつかない人も多いと思います。数ヶ月前に twitter 上で数人の学生と大学院について雑談をしたのですが、「大学は大学院で学費が安くなるとか就職にいいとか言うけど、それでは結局大学院の何がいいのかよくわからない」と言われてなるほどと思いました。それをきっかけに、大学院に行くメリットについて、自分なりに考えてみました。

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インドネシア、バンドン工科大学芸術学部のAlfonzo先生がメディア学部の教育研究の調査のために来学(国際交流)

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インドネシア、バンドン工科大学芸術学部のAlfonzo先生が8月18日から9月21日まで本学メディア学部に滞在しています。バンドン工科大学の芸術学部はメディア学部と提携しており、大学院生を受け入れて指導したこともあります。
Alfozo先生はメディア学部の教育研究を調査するほか、関東地区の芸術関係の学部を見学したり、学会などに参加したりする予定です。
メディア学部に訪問して最初にメディア学部長相川清明先生にご挨拶をしました。今後の交流をより深めることを確認しました。

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                メディア学部長 相川先生と一緒に

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                  本学の日本庭園をバックに

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祭りとコミュニティ

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夏も終わりに近づきましたが、盆踊りやお祭りに参加された方もいらっしゃるのではないでしょうか?沢山の提灯が飾られるとどきどきされるかたもいらっしゃるでしょう。

お盆は、暑さの盛りで人が休む季節でもありますが、故郷に帰り家族と時間を過ごす季節でもあります。
祭りは、自動的に誰かが準備しているものではありません。会費を集め、
時間を決め、場所を決めて、それに多くの人が参加しなければ祭りと
なりません。準備をして参加することを通じて、地域にいるいろいろな人を
知ることが出来ます。
このように人が集まることは、コミュニティというものの一つの形です。
祭りに参加することは、コミュニティに参加することでもあります。
旧来のコミュニティに参加することは敷居が高くても、ふらっと立ち寄れば、新たな人間関係を築いたり、コミュニティに参加することが出来るのです。
まだ夏の最後のお祭りがあるかもしれません。みなさんも機会があれば参加してみてください。
山崎 晶子Floweryatsude

「福島GameJam2015」に東京工科大学サテライトとして参加!

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 メディア学部教員の岸本 好弘です。

 8月22日(土)~23日(日)の2日間、NPO法人IGDA日本主催の「東北ITコンセプト 福島GameJam2015」が開催されました。福島県郡山市をメイン会場とし、国内12会場と海外6会場(台湾、スイス、アメリカ、チリ)を結んで、参加者総数557名の大規模なイベントとなりました。
 本学キャンパスも「東京工科大学サテライト会場」として、42名の社会人・学生が参加し、プロアマ混合即席チームを組んで、30時間という制限時間内でのゲーム制作にチャレンジしました。
 
 

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▲制作スタート掛け声!

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CEDEC2015開催

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メディア学部の三上です

明日からCESA(一般社団法人コンピュータエンタテインメントソフトウェア協会)が主催する,ゲーム業界における国内最大の最大の技術カンファレンス「CEDEC2015」が開催されます.昨年は6,500人を超える,ゲーム業界のプロフェッショナルや,研究機関の研究者,学生が集まったカンファレンスです.

今年も,学生の研究成果の発表や,運営委員として円滑な運営のために参加します.

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タイ、キンモンクット大学トンブリKMUTTを訪問(国際交流)

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2015年8月3日午前10時にKMUTT(Bangmod main campus、Faculty of Industrial Education and Technology)を訪問しました。ちょうど、この日が新学期ということで新しい制服を着て、名札を下げた学生がいっぱいでした。

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今回の訪問では、今までお会いした方とともに、学部長のKitidech santichaianant先生や研究顧問をしている関先生にもお会いでいました。提携した後に交流してきた皆さんとは、共同研究のほか、インターン学生や博士課程進学などについて議論しました。

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学科の図書館には、日本の漫画や世界の映画やアニメーションなどのDVDも用意されていました。また、遠隔講義も可能で、少人数での議論もできるような教室も見学しました。

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大きさはどこまでわかる?

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『天の光は全て星』という題名の小説(フレドリック・ブラウン著 ハヤカワSF文庫)がありましたが、夜空に目を向けると天空にはいろいろな光点が存在します。良くあるSF映画の緒作でも宇宙空間には星々が発する様々な光点が画面狭しと描かれていますが、ふと、考えたことはあるでしょうか。 空に散らばる数多の星はあっちが大きい、こっちが大きいという感覚があんまりないのは、なぜなのだろうか…」、と。



 

わたしたちが感じる〝大きさ〟は、その対象の実際の大きさではなく、観察者の位置からどのくらいの大きさに見えるか、という尺度です。実際に大きなものでも、その対象が観察者から遠くにあれば、小さく見えることになります。その場合の〝見た目の大きさ〟を表すときは、対象が視野の中でどのくらいの〝角度〟を占めているかという量=〝視角〟で表します。

例えば同じ対象でも、それが遠くに位置するほど、その像が視野の中に占める割合は小さくなるので、その角度は〝小さく〟なるわけです。

 

どこまで小さいものが見分けられるかを測っているのが、いわゆる『視力検査』です。ランドルト環というCの字みたいな円形の記号の一方向が欠けていて、どちらの方向が欠けているかを指し示す、というのは、みなさんも健康診断などで経験していると思います。この視力検査は前述の〝角度=視角〟の幅をどこまで認識できるかという検査です。

  視力1.0は視角でいうと1/60度=1分の間隔が見分けられる能力を示します。視力2.0であればその半分の角度=1/2分=30秒の角度です。(角度の単位は1度が60分、1分が60秒という時間単位の様な構成になっています。)

下の図は視力1.0の人が対象からどのくらいの距離を離れると、そのモノの〝大きさや間隔〟が〝認識できなくなるか?〟という尺度を簡易的に示したものです。634mの高さのスカイツリーも視力1.0の人が2113km離れて見ると(もろもろの困難を排して肉眼で見えるのであれば)点にしか見えない、ということです。


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図1.どこまで離れると大きさが分からなくなるか?(視力1.0のとき、角度1分の大きさが認識できるとして計算。例えば、1.8mの人は6km離れると点にしか見えなくなる。)


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オープンキャンパスにおける有意義な意見交換

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89日のオープンキャンパスでいくつかの卒業研究紹介がありました。「プロダクトデザイン」もそのうちのひとつです。現卒研生の4名が自分たちの卒研ポスターや作業の様子を紹介しながら高校生や保護者のみなさんと有意義な意見交換を行いました。

卒業研究は通年で行われますが「プロダクトデザイン」の前学期では対象製品の存在意義や問題点およびニーズを踏まえたコンセプトをたて、アイデア展開(手作業)の開始が認められた時点で単位認定となります。今回のオープンキャンパスでは主に前学期の内容をポスターで紹介しました。

後学期はアイデアを集約後、3DCG3Dプリンタ(PC作業)で提案物の正確な形状や使用シーンを表現しますが、これらを説明するために今年の3月に卒業されたみなさんのポスターも紹介しました。

 

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高校生や保護者のみなさんは前学期と後学期のポスターを前に現卒研生4名と意見交換され、卒業研究「プロダクトデザイン」を理解して下さったようです。今回の説明スタッフに協力してくれた4名にとっても貴重な意見交換の場になったようです。訪問してくださった高校生と保護者のみなさん、ありがとうございました。

文章 萩原祐志

チュラロンコン大学とインターン学生の交換、大学院のdual degreeの打ち合わせを実施(国際交流)

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2015年8月7日にメディア学部と提携しているチュラロンコン大学工学部を訪問しました。

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バンコクで開催されていた国際会議に参加する機会に、昨年打ち合わせをした大学院のdual degreeのこと、共同研究のこと、4年前から受け入れているインターンのことなどを議論することを目的として、メディア学部三上浩司先生、兼任講師の伊藤彰教先生とともに訪問しました。

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                   工学部の中心である3号館

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           高い建物の4号館に Computer Engineering学科があります。

今回の打ち合わせは、ランチミーティングとして行われました。食事をしながらの話し合いは和気あいあいとしたもので、Head of Computer EngineeringのNatawut Nupairoj先生も参加され、dual degreeなどの議論に参加していただきました。

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                      打ち合わせ風景

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                お土産に、時計を頂きました。
また、昨年と今年にインターンとしてメディア学部に来ていた学生もわざわざ時間を作って、あいさつに来てくれました。

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おもしろメディア学 第90話 メディア、コンテンツの中心地としての東京

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みなさん、こんにちわ、メディア学部の進藤です。
東京工科大学は(あたりまえですが)東京にあります。
これは、メディアやコンテンツを学ぶ上では大変なメリットがあります。
東京にいれば、世界中から、さまざまなアーティストやメディアが、向こうからきてくれて、最高の芸術や作品をみせてくれるからです。
このように恵まれた場所は世界でもそれほど多くはありません。
たとえば、この夏、「世界バレエフェスティバル」が東京で開かれました。
この催しは、国際的なトップダンサーを集めて開かれる、世界最高のバレエ・ガラ・パフォーマンスです。このようなイベントが身近な場所で見られるのはとてもすばらしいことです。
高校生のみなさんは、もし、東京工科大学におはいりになって、東京においでになったなら、ぜひ、こうした、音楽、舞台、絵画などの世界水準のコンテンツ、メディアを楽しんでいただきたいと思います。

2015年8月22日オープンキャンパス

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 2015年8月22日(土)にオープンキャンパスを開催します。


 メディア学部からも10以上の研究室による研究紹介のブースが出展予定です。是非、オープンキャンパスに参加し、メディア学部を肌で感じてもらいたいと思います。


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3年生による学生相談もあります。

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研究室の研究紹介では、メディア学部の3つのコースから3つから4つの研究紹介が行われます。

 メディアコンテンツコースからは、3DCDアニメーション研究や東京ゲームショウに対する本学部の取り組みなどを紹介します。2015年度より着任した鶴田助教は、折り紙の形をコンピュータで設計するという研究の紹介があります。詳しい内容を見てみましょう。

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コンピュータ上で設計した形を現実の物体として作り出すこと、そのためのデバイスや環境を含めたデジタルファブリケーションという言葉が普及してきました。メディア学部にも3Dプリンタや工作機械を使用できる設備があります。
この研究紹介では、紙を用いたファブリケーション、特に「折り紙」についての研究を紹介します。紙は安価で身近な素材であり、誰でもすぐに使えるという利点があります。
折り紙の形をコンピュータ上で設計するためには、折りに関する数学を駆使して、形を正確にモデリングする必要があります。実際に折り紙を折って、紙を折る操作と数学の関係に触れてみましょう!
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 メディア技術コースからは、音声対話や音響信号処理などの取り組みを紹介します。寺岡研究室からは言語処理に関連する研究の紹介があります。詳しく紹介しましょう。


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コンピュータは、私たち人間が手に負えない程の膨大なデータを瞬時に処理できる一方で、私たちが扱う言葉の意味を正確に捉えることにはまだまだ課題があります。というのも、私たちが普段何気なく使用している言葉には比喩表現や省略表現など様々なレトリックが含まれていることが、その理由の一つとして挙げられます。
 本研究では、人間の言葉に関する連想の情報をコンピュータに利用させることで、言語理解の精度向上を図っています。ここでは、コンピュータが言語を理解するために必要となる基本的な処理を一通り概説した上で、省略語の推定や比喩表現の検出などの研究事例を紹介します。
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メディア社会コースからは、メディア技術やコンテンツを社会貢献や国際貢献に活用する取り組みやテレビコンテンツを開発する研究室がブースを出します。宇佐美研究室の出展内容を見てみましょう。


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「あなたにぴったりの研究室はここだ!
   〜卒業研究室からのビデオメッセージ」宇佐美亘研究室(@TVラボ)
「卒業論文のテーマは何にしますか?」
 高校生のみなさんに、こんな質問は早すぎるでしょうか。
 でも、大学生活の4年間はあっという間に過ぎてゆきます。それよりも、「大学でこんなことを学ぶんだ」という目標があったほうが、ずっと楽しくなります。そんな方のお役に立ちたい、という展示の紹介をしましょう。
 卒業論文のテーマを選ぶということは、卒業研究室を選ぶということに直結します。それは「卒業研究室申告」というイベントとなって、3年生の前期に行われます。
 「ネット時代の映像メディア」をテーマとする宇佐美亘研究室(@TVラボ)では今年、映像とWebを組み合わせて「卒研室選択支援プロジェクト」をスタートさせました。3年生のために、各研究室の指導教員に1分の動画で「研究室の魅力」を語ってもらったのです。14の研究室の紹介をスマホサイトに掲載し、申告期間中に200回以上の動画再生がありました。実際に、3年生の選択に役立ったと思っています。
 そこで、メディア学部を目指す高校生のみなさんにも、教員自らが語る「研究室の魅力」を見ていただいて、「大学で学ぶ夢」を少しでも具体化してもらいたいと願ったのです。
 例えば、アクションカメラやドローンを使った映像作り、いろいろなゲームイベントに展示できるゲーム開発など、20以上の研究室が多様なテーマを持っています。
 もちろん、各研究室の研究テーマだけ並んでいても、ピンとこないのではないかと思います。みなさんの興味はどんなところにあるのか、簡単な質問をいくつか繰り返して、「あなたにぴったりの研究室にたどり着くように仕掛けを考えました。
 タブレットに触って質問に答えるだけで、「ぴったりの研究室」の紹介ビデオにたどり着きます。そのビデオを繰り返し見られるよう、あなたのためにスマホサイトのQRコードもお渡しします。ぜひ、ご家族ともども、「東京工科大学メディア学部」のバラエティ豊かな研究テーマを聞いてみてください。
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是非、8月22日に東京工科大学のオープンキャンパスに参加して、メディア学部の授業内容や研究内容に触れて見てください!

SIGGRAPH2015の「コース」(技術セミナー)で講演

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前回の記事で、先週ロサンゼルスで開催されたSIGGRAPH(シーグラフ)の紹介をしました。今回私がSIGGRAPHに参加したのは見学のためだけではなく、自分の発表もあったためです。さまざまなイベントのうちの「コース」と呼ばれる技術セミナーの企画提案が採択され、三人の発表者の一人として3時間強のセッションの一部を担当しました。

Real-time rendering of optical effects in theory and practice(光学効果の実時間レンダリングにおける理論と実践)というタイトルのテーマで、おもにゲームプログラマーを対象にしてCG描画(レンダリング)技術を紹介する内容です。3D CGのゲームに、本物のカメラで撮影したかのように見える特殊な効果や、明るい光によって生じるまぶしさ(グレア)の効果を与えるための理論やプログラミングの話をしました。

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地図力を使った演習を行っています!

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メディア社会コースの基礎演習II、という2年生の必修科目ではグローバルな課題と国内の課題について調査し、その解決方法についてデザイン思考を活用して提案する授業を行っています。 グループでGoogle Earthや Google Mapを使って、世界の課題について調べます。その様子がこちらです。
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みんなでディスカションして資料を作成します。
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グループでこのようなポスターを作成します。
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8月7日に授業の様子について、学会発表で行ってきました。以下がそのタイトルです。

飯沼瑞穂、松橋崇史、中村太戯留、千代倉弘明〝オープンデータを利用した地図力育成とICTを使った協調学修”平成27年度 ICT利用による教育改善研究発表 

今後も面白い授業づくりを進めたいと思っています。
分責:飯沼瑞穂、松橋崇史、千代倉弘明

マレーシアMSUの客員教授である近藤が講義を実施(国際交流)

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2015年8月10-11日にマレーシアのManagement& Science Universityを訪問しました。メディア学部との提携は2008年から始まっており、2014年にはメディア学部の柿本先生、三上先生と一緒に3名の教員がMSU(Faculty of Information Sciences and Engineering)の客員教授となっています。

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今回の訪問では、Shukri(シュクリ)学長、Vice ChancellorのDr. Junainah Abd. Hamid、Faculty of Information Sciences and Engineeringの学部長Nordin Othman先生、学科長、先生方の皆さんにご挨拶ができました。また、いろいろな学生交流や博士取得に関することも話ができました。

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主な目的は、MSUの学生に客員教授として講義をすることであり、コンピュータグラフィックに関係する内容としてゲームに関するCGとメディアサイエンスに関連すCGについて解説しました。
10日は、まず、Department of Media Science and Graphicの学生4名が、制作したアプリやグラフィックデザイン例を紹介してくれました。

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また、ゲーム産業におけるコンピュータグラフィックスという題目で90分ほど講義をしました。日本のゲーム会社やゲームのことはMSUの学生もよく知っており、私が紹介する企業やゲームのことに良く反応していました。予想通りです。準備したスライドは、1980年代からの先端的な研究紹介をしながら、現在のゲームとCG研究の関係を紹介する構成です。大学における研究の大切さを知ってもらいたかったからです。実はこの講義の依頼は5日のメールによるものでしたので、参加していた国際会議の合間に一緒に参加していた三上先生にも意見を聞いたり、研究室の発表資料を頂いたりして準備しました。今までの研究成果をゲーム技術との関係で整理できたいい機会になりました。

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学生らが日本デジタルゲーム夏季研究発表大会で発表!

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 メディア学部 教員の岸本です。

 8月1日(土)、日本大学津田沼キャンパスで開催された日本デジタルゲーム学会(DiGRA JAPAN) 夏季研究発表大会にて、次世代ゲーミフィケーション研究室(NGF)の3名がインタラクティブセッション発表を行いました。

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▲参加者全員での集合写真

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「夏休み子どもいちょう塾」で3年連続「学習ゲーム特別授業」を開講しました!

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 メディア学部教員の岸本 好弘です。

 大学コンソーシアム八王子主催の「夏休み子どもいちょう塾」(会場:八王子市学園都市センター)において、今年も学習ゲームの特別授業を行いました。今年のテーマは『ゲームで学ぼう インターネットの安全な使い方!』。小学4~6年生を対象とした授業です。7月26日(日)午前午後2回の授業で、14名の小学生と9名の保護者の方々に「ゲームを使った学び」を体験していただきました。
 

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▲終了後の記念撮影

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世界最大のCG技術発表会・展示会SIGGRAPH2015

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今週、ロサンゼルスでSIGGRAPH(シーグラフ)2015が開催されています。コンピュータグラフィックス技術に関する世界最大の学会・展示会で、今年で42年目です。会場となるコンベンションセンターをすべて使い、日本でいうと幕張メッセを全部使って行うぐらいの感じで盛り上がっています。

日曜から木曜までの5日間で各種イベントが行われ、世界中から約2万人が集まりました。技術論文セッション・コース(セミナー)・トーク(技術発表)・パネル討論など、登壇発表形式のセッション数だけでも100ぐらいあります。

1つのセッションで4~5人程度の人が発表しますから、檀上で発表する人の数だけでも400~500人です。セッションによって違いますが、小さいものでも聴衆は100人は集まりますし、大きな部屋のセッションだと1000人近く集まります。

その中でも一番エキサイティングなのは、技術論文(Technical Paper)セッションです。1月の論文応募締切から2か月で審査が行われ、採択されるのは5件に1件という高い競争率です。CGの研究者としてSIGGRAPHで研究発表するのは、たとえて言えば、サッカー選手としてワールドカップに出場するぐらいの価値があります。

そのように選ばれた研究発表だけに、どれも素晴らしいものです。何が素晴らしいかというと、今までできなかったことを初めて実現したという要素が必ず入っているからです。新規性は研究の必要条件ですから当然です。

研究発表を聴いていると、違う分野の内容なのに、自分の普段行っている研究のアイディアも触発されてきます。不思議なことですが、本当に刺激になります。自分もあそこに立って発表できるようにならないと、というあせりも感じます。

個別の発表を紹介するときりがないので、以下の3分ほどの動画を覗いてみてください。

https://youtu.be/XrYkEhs2FdA

この動画では、一部の研究発表の結果のほんのさわりだけを紹介しています。何だかわからないのものが多いかもしれませんが、CG研究の世界最先端であることは間違いありません。最後の方では紹介された映像の発表者名が流れます。日本人の発表も結構あります。彼らがサッカーでいうとワールドカップ出場選手ということです。

発表者は大学教員や研究所の研究員が多いですが、大学院生もかなりいます。日本からももっと学生の発表者が出てもいいはずです。アイディアと努力しだいで、卒論のテーマからSIGGRAPH論文につながる可能性だってあります。私の研究室からもいつかはSIGGRAPHで研究発表する学生を出したいものです。

メディア学部 柿本正憲

おもしろメディア学 第89話 一番大きい数を探す数式

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みなさん、こんにちは、

 
1,3,2のうち、一番大きい数は?というと、みなさんは3だとすぐ答えられます。人間は大変優れた力を持っているので、見ただけで一番大きい数を見つけられるわけですが、もし、機械に求めさせるとすると、どうすればいいでしょう?
例えば、こんなことをすれば求まります。
① 1番目の数1と2番目の数3を比較して、大きい方の3を残す
② 残った3と3番目の数2を比較して大きい方の3を残す
これで、一番大きい数が見つかります。
一種のプログラムですね。コンピュータプログラム言語には、この手順を行ってくれる機能が用意されていることがあります。例えばscilabという数値演算処理ツールでは
max( [ 1 , 3 , 2 ] )
と書くことにより、最大値3が求まります。
実は、これを1発で求めてくれる数式があるのです。以下の式がそれです。

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上に書いた例では、x1が1、x2が3、x3が2で、それぞれp乗して全体の和をとったあと、p分の1乗するというものです。こんなことで、最大の数が求まるのでしょうか?
 

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今年も!オープンキャンパスにて来場者参加型模擬授業を実施!

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 毎日暑いですね。メディア学部教員の岸本好弘です。

 7月19日(日)のオープンキャンパスにて、来場者参加型の「ゲームデザイン模擬授業」を行いました。「ゲームデザイン」とは、ゲームのアイデアを企画書にまとめ、プレゼンテーションするまでの流れを演習として学ぶ授業です。今回のテーマは『ゲームで学ぼう!高校生の苦手教科』。1,2年生6名が4教科の企画に取り組みました。高校生や保護者の皆さんには「審査員」としてプレゼンを聴いていただき、「たしかに、このやり方なら楽しく学べそう!」と思う企画に投票していただきました。
 

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▲発表の様子

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情報処理学会全国大会学生奨励賞受賞研究の紹介(5): 新しい体験価値を提供するコミュニティサービス

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この春の情報処理学会全国大会でのメディア学部・メディアサイエンス専攻の学生の活躍は以前にもお知らせしましたが、ここでは受賞した研究発表内容を順次紹介したいと思います。今回は、第5弾として、肉声の音声情報を共有して新しい体験価値を提供するコミュニティサービスの研究紹介です。研究の担い手は宇賀 景哉君(当時学部4年生)です。

学生セッション :「コミュニケーション支援 」2Z-04z

・発表題目:『コエニティ:位置情報と連動した音声情報で場所への印象に付加価値をつけるコミュニティサービス』

・発表者: ○宇賀景哉(東京工科大)岡崎博樹(手仕事工房)上林憲行(東京工科大)

にて発表し学生奨励賞を受賞しました。




  受賞本人の発表直後の感想は次の通りです。

『受賞の決め手は、ユニークさと発展性でした。私の研究では、音声共有サービスを開発を行いました。音声に位置情報と時間を関 連付け、投稿者が見ていたものと同じものを、画像や動画などの記憶メディアではなく、直接肉眼で共有して見ることができるという新規性を持ったものです。このサービスは「コエニティ」というニックネームで、位置情報と連動した音声情報を用いて場所への印象に付加価値をつけるサービスです。今回も発表に先立ち京都の観光地を実際に訪れ、その場所で声を録音して投稿し、京都の街でコエニティを使った時に聴ける声を実演して発表のデモに使いました。プラットフォームとして活用することで今後様々な発展性を持っています。

 全ての発表が終わり、学生奨励賞受賞者発表の段階で、座長の方が「発表者番号4番、」と仰った時の達成感は清々しいものがありました。いろい ろな方にテストユーザーとなっていただき、数多くいただいたフィードバックを着実に反映してきた結果だと思いました。この先も、本研究で開発 したコエニティを少しずつ発展させていこうと考えています。新しいサービスや、アプリを開発するときも、これまでの楽しさ、経験を忘れずに次 へつなげていきたいです。』


 元々、プログラミングやウェブの知識や実装力に長けていた宇賀君ですが、最初に提案してきたアイディアに固執せず、もっとユニークでワクワクするサービスを合言葉に議論を重ね創り上げました。実装力も卓越しているので、発表会場の京都や京都大学を舞台にした提案するサービスの体験価値デモを行うなど研究アピールについても創意工夫に溢れていました。


 今まで、6回にわたり、本学メディア学部4年生及び大学院2年生あわせて6人のこの春の情報処理学会全国大会での学生奨励賞受賞という活躍や健闘をお伝えしました。

 いずれも、選考されたセッションの座長からは、受賞理由として、ユニークな研究であるという評価がなされています。ユニークという意味は、一意である、面白いなどの多義的な意味を持ちますが、人がやっていない独創的で面白い可能性を秘めているということで、学生当人にとっても励みになる最高の褒め言葉だと思います。

 また、学会などの学術的で専門的なコミュニティで自分が取り組んだ研究成果が評価されたことは社会に巣立つ卒業生にとって大きな自信と可能性を得たと思います。

(MS 上林憲行)

先生の夏休み?

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みなさんこんにちは。
メディア学部助手の濱村です。

このブログを読んでいるみなさんも,もう夏休みでしょうか?
東京工科大学では今年から前期の定期試験の時期を早めて,8月の初めから夏休みが始まるようになりました。

これは,就職活動に向けて企業で実際に仕事を経験する「インターンシップ」に3年生が参加しやすくするための取り組みです。大学生の夏休みは約2ヶ月と長いので,色々なことが経験できます。大学生活の中の大きな楽しみでもありますね。

最近の学生さんは夏休みをどう過ごしているのかな?と思い,私の授業を手伝ってくれていたTA, SAと呼ばれるアシスタントの学生さんに尋ねてみたところ「先生って学生が夏休みの間はなにをしてるんですか?」と逆に質問をもらいました。

確かに,夏休みの2ヶ月間は授業もないので,先生たちは何をしているのか,気になりますね。試験の採点など,もちろん授業に関するお仕事もしていますが,私は「研究だね!」と答えました。

夏休みの時期には国際学会や,国内学会の全国大会と呼ばれる大きな研究発表会が多く行われます。これは,日本に限らず世界的に夏は大学がお休みで,先生たちが学会のために出張しやすく,学会の会場となる大学の教室などを使いやすいからではないかと私は考えています。

実際に私も,8月は以前の記事 で紹介した研究分野の中でも騒音・振動分野の国際学会であるinter-noise2015 に参加してきます。この学会はアメリカのサンフランシスコで行われます。次回のブログではこの学会の参加報告をしたいと思いますので,どうぞお楽しみに。

9月には日本騒音制御工学会日本音響学会日本心理学会 と国内の学会で発表してきます。これらの学会についてもブログで参加報告をする予定ですが,興味のある方は学会に来て,いろんな方の発表を見てみるのもいいかもしれません。

みなさんも卒業研究を頑張ればたくさんの学会で発表できます。研究の成果が認められれば表彰されることもあります!ぜひ,大学でなにを学ぼうか?なにを研究しようか?などを夏休みの時間を使って考えてみてくださいね。

濱村

おもしろメディア学 第88話 オムニチャネルコマース

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 オムニチャネルコマースとは、この数年、流通の世界で広く使われるようになた言葉です。Omni-(すべての)という言葉が示すのは、普通のお店はもちろん、インターネットも活用して、よりよい買い物をお客様にしていただこうというコンセプトです。店舗からインターネットへの送客はもちろん、さまざまな媒体や場の活用を含んで、総合的にお客様の満足をはかることをめざしています。

 日本では特にコンビニエンスストア業界でのとりくみがめだちます。コンビニエンスストア業界は好調で、2013年のコンビニエンスストアの商品販売額及びサービス売上高の合計は98724億円、前年比4.2%と15年連続の増加となっ手いることが背景にあり、よりよいサービスをめざしているのです。
 セブン&アイ・ネットメディア代表取締役社長の鈴木康弘氏は「モバイル&ソーシャルWEEK 2014」の基調講演で、鈴木氏は、コンビニエンスストア、スーパーマーケット、百貨店、レストラン、銀行とさまざまな業態を融合させた独自のオムニチャネルをめざすと語っています。今後の発展が楽しみですね。

1年生のTUT探索隊が学食を調査(デザート編)!

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 メディア学部教員の岸本好弘です。

 メディア学部とは「情報を受け取る側から、情報を発信する側になる」ことを学ぶ学部だと私は考えています。この「情報を発信する」取り組みに1年生の有志が挑んでくれた「学食紹介シリーズ」も第3回となりました。今回は「学食デザート編」です。

↓↓ここから

 皆さん、こんにちは!!TUT探索隊です!!「TUT探索隊」は、高校生の皆さんに「東京工科大学についてもっと知ってもらおう!」ということで結成したグループです。

これまで「スパゲティ編」「カレー編」と、学食の人気のメニューを紹介してきました。今回は、女子も男子も気になっているでしょう!「デザート編」です。1番人気は「2階ローズキッチンのワッフル」! 女子部のアユ、のぎっち、マッキーの3人が紹介します。

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夏休み

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夏休みですね。みなさん楽しんでいますか?

20年以上も研究を続けてきた中で、大勢の研究者に出会いました。その中で私が発見したのはこんなことです。

一流の研究者は、遊び上手で超多趣味か、あるいは全くの無趣味である。

数学や理論物理などの分野では、無趣味な人の比率が高いようです。食事中でもお風呂の中でも、とにかく頭の中が数式だけで占められているような感じでしょうか。いっぽう、メディア処理やユーザーインターフェースの分野では、遊び上手な人の比率が高いような気がします。遊びも含めて視野を広く持ち、そのなかで新しいアイディアを見つけていくことが多いのでしょう。

みなさんも、授業期間中は忙しかったでしょうが、夏休みこそは思いっきり羽を伸ばして下さい。大切なことは、一所懸命に遊ぶこと、そして常に「もっと楽しくなるためにはどうしたらいいか?」と工夫することです。旅行先では、慣れない場所ならではの不便がいろいろあって、「こうすれば便利なのに」と思うことも多いでしょう。ライブイベントでは、舞台効果や音響などについて、自分なりに思いつくことがあるかもしれません。家にこもってゲームばかりしている人も、どうせならとことん突き詰めて、オリジナルのゲームのアイディアでも考えてみて下さい。別に「研究のアイディアを探さなくちゃ」なんて思い詰める必要はありません。本当に一所懸命になって遊んでいれば、アイディアなんて自然に湧いて出てくるものです。

メディア学部は、そういう「遊びの中から出てきたアイディア」を研究に変えていくのにとても適した場所です。この夏どれだけ一所懸命に遊んだかで、この後の学生生活の充実度が変わってくるかもしれませんよ。

(大淵 康成)

8月9日(日)オープンキャンパス情報:コンテンツデザインって,何をやっているの?

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メディア学部准教授  菊池 司  です.

本日の記事では,8月9日(日)に開催されるオープンキャンパスで私が担当する「コンテンツデザインに関する研究紹介」について,ちょっとだけ紹介したいと思います.

「コンテンツデザインに関する研究」では,コンテンツ制作において「デザイン知識」とその知識を用いる「デザイン行為」を応用する試みについて研究を行っています.

「デザイン知識」は,科学的知識や人類共通の概念・感性などの「客観的知識」と,個人,集団,あるいは地域などに特有の知識で一般性がない「主観的知識」で構成されます.これらを理論的に分析・体系化し,「デザイン行為」を通してコンテンツを実装しようという試みが,「コンテンツデザインに関する研究」です.

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図.コンテンツデザインに関する研究の成果画像例

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計算報道学って何? メディアサイエンス専攻特別講義

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こんにちは。メディアコンテンツコースの竹島です。

今回は、2015年7月17日の「メディアサイエンス特別講義I」において、慶應義塾大学の藤代一成教授に「計算報道学とその周辺-CG/可視化の新たな可能性-」についてご講演いただいた内容を紹介します。藤代先生は私の大学時代からの恩師で、学生時代から今までたくさんの共同研究をさせていただいています。

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「計算報道学(Computational Journalism)」という言葉は、聞きなれないかもしれませんが、新たな事実伝達の方法論や枠組みの確立を目指す、新しいメディア情報学の領域です。
報道学、すなわち、ジャーナリズムの本質としては、事実を伝達すること、そして、その内容から他人の恣意が入った一義的な見方だけではなくいろいろな解釈ができること、そして、得られた情報の内容をきちんと説明する責任があるということが挙げられます。

これを「計算報道学」に置き換えて考えてみます。
まず、事実を伝達するということは、計算によって得られた結果を人に伝えるということになります。計算結果を人に伝える有効な方法の1つとして可視化があります。たとえば、地震の予測シミュレーションや風洞内の風の流れのシミュレーションなどの、数値データを画像に変換することで、より直感的に計算結果を理解することができます。
次に、内容が多様に解釈できるということは、ユーザ自身が独自で計算結果を解釈できる必要があるということになります。しかし、可視化の場合は、ユーザが1から可視化結果を作り上げるのは容易ではないため、良質な初期状態を提示するという研究がなされています。たとえば、物体の遮蔽が一番少なくなる位置に、最適な視点位置を設定するなどです。一般的に、最初に見たものの印象が強く残ってしまうので、最初から、ある程度、良質な可視化結果を提示してあげることで、その後のユーザ独自の解析を効率的に行えるようにします。
最後に、説明責任ですが、これは計算の場合は、その計算の出自を管理するということに置き換えられます。すなわち、どのようなパラメタを用いて、どういう計算がなされ、その結果として得られた可視化画像ではどのような手法が用いられ、どのような可視化パラメタ値が利用されているのか、などといった情報をすべて保存しておきます。

CGや可視化は、視覚を用いて物事を伝達することができます。その表現方法や利用法について改めて考えさせられる講義でした。
最後に藤代先生はこう述べています。
『「報道学」を情「報」に通じる「道」を極める「学」問と考え、「計算」は、それを加速する現代の「利器」である。』

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 CGアーティスト 河口洋一郎先生による「8K超高精細CGの応用 ~自然・数理と表現~」 (メディアサイエンス専攻 大学院特別講義)

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東京大学大学院情報学環教授であり、 世界的なである河口洋一郎先生に「8K超高精細CGの応用 ~自然・数理と表現~」というタイトルで、特別講義をお願いしました。

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                 鹿児島の県の鳥に関係した作品

種子島生まれの先生は、自然を見て育ったので、巻貝の美しさなどをいつも見ていており、それらを表現に使うことは、自然に成り行きであったようです。

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                4Kと8Kの画像サイズの違いと表現の可能性

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チュラロンコン大学のインターン学生の「研究発表会」報告(国際交流)

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タイのチュラロンコン大学から、6月1日から7月31日までインターン学生として、メディア学部に来ていた3名の学生が来ていました。

7月29日にインターン期間に学んだことを中心に発表をしました。2か月間いろいろなところを訪問したり、研究論文を読んでまとめたり、研究テーマを決めて、それに取り組んだりと、とても充実したときをすごしたようです。これから4年生として研究を進めることになりますが、その前に、英語でこれだけの内容をきちんと話ができることはすばらしいです。

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インターン学生とその研究テーマはつぎのようです。カッコ内はニックネームです。氏名の発音が大変難しいので、私たちはいつもニックネームで呼んでいます。

1. Teerapat Vongsuteera(Pond):

   テーマ FreeRADIUS with Captive Portal

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正確な図とわかりやすい図

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コンテンツ制作においては、ゲームのデザイン案やキャラクターの設定画など様々な図に触れる機会があります。(すべて一人で作るなら話は別ですが、)もし図をいい加減に描いていると、開発メンバーの間で認識が違ってしまい、イメージ通りの作品は作れなくなってしまうでしょう。したがって正確に図を書くことは非常に重要と言えます。

ただし必ずしも正確な図がわかりやすいとは限りません。時には、「わかりやすく伝える」、あるいは「表現を強調する」ために意図的に誇張することがあります。

折り紙の「折り図」はまさに「正確でない、わかりやすい図」の好例です。図1は縦横に半分に折る手順を示しています。このように前後の手順が描いてあれば、最後の図で紙が折り重なっていることが理解できます。ただし最後の図だけを見た場合は、どのように折ったか、そもそも折ってあるのかどうかすら、わからなくなってしまいます。

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図1 半分に2回だけ折りたたむ



そこで折り図の多くはわざと紙をずらして重なりを示した表現を用いています。図2は紙のずれを加えた図ですが、元の形を無視して変形しているので幾何的には正確ではありません。でも、どちらが理解しやすいでしょうか。

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図2 正確な図と紙のずれ表現を加えた図



図を描くときには何の目的で誰のために描くのかを意識して、適切な表現方法を用いることができるといいですね。

鶴田直也

『盲点』を見てみよう

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スティーヴン・バクスターの「タイム・シップ」(ハヤカワ文庫SF)というSF小説を読んでいたら、主人公が人間の体の束縛から離れる、という描写があって、「今までの視界はせまいのぞき穴から見た世界だった」、と気づく場面があります。
これは、眼窩に眼球がはめ込まれていたので視界に制限があった、と言う話。
 
実際問題、私達の眼は水晶体というレンズを通して外界の光情報を取り入れているわけですから、機械的な光の経路に関連してそこにはいくつかの制約があります。
 

 
私達の視界の中には実は常に見えない部分が存在し、これを『盲点』と言います。
視覚上にぽっかりと穴のあいた『見えない』箇所があるわけですが、脳がうまくその部分を補間してしまうので普段意識することは少ないはずです。これは視界に常に入っているのに無視される『鼻』のような存在ともまたちょっと違います(多分、皆さんは普段、鼻が見えていることを忘れてると思います)。
 
網膜の神経細胞で発生した信号を脳に送る神経ケーブルを束ねている個所が眼球の中にあって、そこを視神経乳頭(盲点)といいます。この箇所には光に反応する神経細胞を配置できないので、当然そこは光が来ても『見えない』場所になります。
 
下図の断面図で説明すると、丁度☆印に位置する部分の『映像』が、『反応する神経が無い』ために『無視』されるわけです。眼球の中の位置としては網膜の中央に位置する中心窩(ちゅうしんか)から鼻側に15度ずれた個所に存在し、視角として約5度の範囲を占めています。

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 図1 眼球の構造
 
実際に自分の眼の盲点の確認をしてみましょう。
 
下は右目用の図です。左目を隠すか、つぶるかして右目だけで図の+の部分を見つめて下さい。見つめたままディスプレイとの距離を変えてみましょう。するとどこかで右にある☆が見えなくなるはずです。
これは『盲点』の位置に光が到達したことを示しています。元の絵の右半面は緑色に塗っていて、☆の背景は黄色の丸になっていますが、それらも『消え』てしまい、あたかも緑一色で塗りつぶされているように見えるのでないでしょうか。
 
本来そこにあるものが見えずに、周りから推測される情報でその『空白』部分が埋められるているわけです。

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図2 盲点の確認

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