正確な図とわかりやすい図
2015年8月 2日 (日) 投稿者: メディアコンテンツコース
コンテンツ制作においては、ゲームのデザイン案やキャラクターの設定画など様々な図に触れる機会があります。(すべて一人で作るなら話は別ですが、)もし図をいい加減に描いていると、開発メンバーの間で認識が違ってしまい、イメージ通りの作品は作れなくなってしまうでしょう。したがって正確に図を書くことは非常に重要と言えます。
ただし必ずしも正確な図がわかりやすいとは限りません。時には、「わかりやすく伝える」、あるいは「表現を強調する」ために意図的に誇張することがあります。
折り紙の「折り図」はまさに「正確でない、わかりやすい図」の好例です。図1は縦横に半分に折る手順を示しています。このように前後の手順が描いてあれば、最後の図で紙が折り重なっていることが理解できます。ただし最後の図だけを見た場合は、どのように折ったか、そもそも折ってあるのかどうかすら、わからなくなってしまいます。
図1 半分に2回だけ折りたたむ
そこで折り図の多くはわざと紙をずらして重なりを示した表現を用いています。図2は紙のずれを加えた図ですが、元の形を無視して変形しているので幾何的には正確ではありません。でも、どちらが理解しやすいでしょうか。
図2 正確な図と紙のずれ表現を加えた図
図を描くときには何の目的で誰のために描くのかを意識して、適切な表現方法を用いることができるといいですね。
(鶴田直也)
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