SIGGRAPH2015の「コース」(技術セミナー)で講演
2015年8月19日 (水) 投稿者: メディア技術コース
前回の記事で、先週ロサンゼルスで開催されたSIGGRAPH(シーグラフ)の紹介をしました。今回私がSIGGRAPHに参加したのは見学のためだけではなく、自分の発表もあったためです。さまざまなイベントのうちの「コース」と呼ばれる技術セミナーの企画提案が採択され、三人の発表者の一人として3時間強のセッションの一部を担当しました。
Real-time rendering of optical effects in theory and practice(光学効果の実時間レンダリングにおける理論と実践)というタイトルのテーマで、おもにゲームプログラマーを対象にしてCG描画(レンダリング)技術を紹介する内容です。3D CGのゲームに、本物のカメラで撮影したかのように見える特殊な効果や、明るい光によって生じるまぶしさ(グレア)の効果を与えるための理論やプログラミングの話をしました。
今回一緒にコースのセッションを行ったのは、トライエースの社長の五反田義治さん(企画者)とシリコンスタジオのリードプログラマー川瀬正樹さんです。日本のゲームプログラマーの間では有名な二人と一緒に講演ができるのは名誉なことです。私はCG研究者として以前グレア効果の研究を行っていたことから、グレアに関する理論・実践と、光学の導入部分を担当しました。
150人ほどの部屋が満員で立ち見の人がたくさん出て盛況でした。終了後は多くの人が質問にきて30分以上もいろんな人と話ができました。CG制作関連のプログラマーだけでなく、ドイツの有名なレンズメーカーの技術者からも高い評価をもらいました。非常にマニアックな内容だったのですが、そのぐらいの方がSIGGRAPHではウケるということを改めて認識しました。
SIGGRAPHには、日本からもたくさんのCG研究者・制作関係者が訪れます。会場で知人と会うこともしばしばです。そのとき多くの人からコース講演よかったですね、と言ってもらえて本当にやってよかったと思いました。日本人がコースをやることはあまりないので、その点でも評価されたようです。
メディア学部 柿本正憲
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