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40パーセントの努力と60パーセントの才能

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タイトルにある言葉は、2012年に亡くなったモーリス・アンドレというトランペット奏者が、インタビューにて自身の成功の理由について述べたものです。彼は大変偉大なトランペット奏者だったのですが、こんなことを言われると「凡人はいくら努力をしてもダメなんだろうか」などと思ってしまいますね。

この対極的な名言としてよく引用されるのが、発明家エジソンの「天才は99パーセントの努力と1パーセントのひらめき」という言葉です。この言葉はよく努力の大事さを語る文脈で引用されるのですが、実際にはエジソンが言いたかった真意は真逆だったそうです。つまり、「99パーセントの努力をしても、ひらめきが1パーセントもないようでは努力は無駄」という意味です。この二人は、もう「トップレベル」などという形容を超え、歴史に名を残すレベルにある人物達ですので、一般人には参考にならない発言に思えるかもしれません。

しかし、大学で教えている立場として、ここ数年くらいでこのお二人の発言になんとなく共感する面もあります。
最近の学生は、私の学生時代や、教員になったばかりの十数年前と比べて、とても真面目になったと感じています。授業への出席率はとても良いですし、大学の授業のみならず様々な外部の勉強会などへの参加意欲も高いです。私は大学でゲーム制作の教育を担当していますが、ゲーム業界を志望する学生の気質は随分変化しました。一昔前は、特に何もスキルを持たない学生が「自分にもできるかも」とゲームの企画職を志望するというパターンがかなり多く見受けられたのですが、今はほとんどそういう学生は居ません。

これはとても良い傾向ではあるのですが、その一方で気になることもあります。それは、「せっかくの努力や経験が生かされてない」と感じることも多くなってきたからです。単純に、学習や経験は積むのですが、それを生かして成長しているかというと、それはまた別問題です。勉強はするのですが、残念なことに実力は上がらない。そんな学生が次第に増えてきているように思えます。 なんとなくですが、「勉強している」という事実だけで満足している、安心しているのではなかろうかと危惧してしまうのです。

先ほど紹介したモーリス・アンドレは、「ひたすら他人に習って練習したところで、その先生以上のレベルには達しない。自分は常に様々なことから自分を向上させるヒントを探していた。だから誰よりも抜きんでることができた。」という言葉も述べています。真面目に取り組んでいる学生にこのような助言は酷かもしれませんが、単に学ぶという行為に満足するのではなく、それによってどうやって自分の欠点を改善できるか、自分がより向上できるのかを意識してほしいと感じる今日この頃です。

などと偉そうなことを言っていますが、実は巨大なブーメランを投げたような気分になってきました。私も頑張らないと...


(メディア学部 渡辺大地)

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