CG界のノーベル賞と言われるクーンズ賞の受賞者James D. Foley先生による特別講義
2015年10月20日 (火) 投稿者: メディア技術コース
10月1日にJames D. Foley先生(ジョージア工科大学)による特別講義が行われました。
Foley先生はコンピュータグラフィックスに関する著名な教科書をいくつも書かれています。この業績により、CG研究分野最大の学会であるACM SIGGRAPHからクーンズ賞(Steven A. Coons Award)を受賞されています。クーンズ賞は2年に一人だけ選ばれ、CG界のノーベル賞とも言われています。
Foley先生の特別講義のタイトルは”How Real is Real Enough?”で、CG映像のリアリティに関する講演でした。講演概要文はこちらの記事で紹介しています。
今回の特別講義は、私の担当講義科目「3次元コンピュータグラフィックス論」(学部2年次生向け)の授業時間に公開講義の形で開催しました。この科目にとってFoley先生は最高の招待講演者です。
講演後の質疑の際には、何人かの参加者から英語での質問があり、Foley先生からのていねいな説明がありました。授業終了後にも先生と直接話したい人たちが集まっていました。
以下は、2年生の学生(約140名)のレポートからの感想の抜粋です。
― とても楽しい授業でした。リアルか作り物かの二択クイズはしっかり騙されてしまいました。ありがとうございました。
― 「リアル」ということを要素に分け、正しく理解するすべを非常に丁寧に講義している内容で、非常に面白かった。
― VRを、高所恐怖症のような心理的に何かしらの障害を抱えている人への疑似体験治療に用いることが出来るということが興味深かった。
― ファインディングニモのリアルな魚の動きはモーションキャプチャーを使用していたということが興味深かったです。
― 幼い頃に見たあるCG作品に登場するリアルな赤ちゃんに違和感と恐怖感を覚え、その作品が見られなくなってしまった経験があります。”不気味の谷”は初めて聞いた言葉ですが、過去にこのような経験をしていたため、この現象を身をもって理解することができました。
― 将来的にゲーム制作に携わることを目標にしている自分にとってレンダリングの手間およびその効果のバランスは非常に重要かつ興味深い事例であるため、具体的なライティングの名前と合わせて示された実験は非常に興味深く、楽しめた内容でした。
― 私は英語が苦手なので講演の半分程理解できませんでしたが、ほとんどのスライドに画像を挿入していたので多少なりとも理解出来ました。気遣いのある講演で、Foley先生の人柄の良さが滲み出ていました。
メディア学部 柿本正憲
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