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共同体〈心体知〉の集団学習:伐採場面の収録

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下の写真は何をしている場面か分かりますか?
Bassai

答え:山の中で木を伐っているシーンです。

場所は長野県にある野沢温泉村の裏手の山の中です。中央で白いヘルメットをかぶっている方が木樵りさんで、木を伐っています。先週の日曜日(9月28日)に撮影してきました。

この野沢温泉村では毎年1月15日に「道祖神祭り」が行われ、その準備作業を厄年(数えで42歳)の男性たちが行います。道祖神祭りでは、社殿と呼ばれるお社を建て(下図中央)、村人たちがそれに火をつけようとするのを厄年の人々が守るという攻防が行われます。

Syaden

この社殿を作るために、毎年この時期(9月の末から10月中旬)に山から木を伐り出してくるという作業が行われます。そして木を社殿のどの部位に使うかに応じて裁断し、翌年の1月にはそれを釘を使わず縄だけで組み上げます。この作業を本厄の人と来年本厄になる一つ年下の見習いさんがペアになって行うことによって伝統的な技法や作法が伝承されていきます。

私達の研究グループはこの作業場面をビデオで収録し、『共同体〈心体知〉』が下の世代に伝承されていくかを研究しています。『共同体〈心体知〉』とは、私達が作った造語なのですが、次のようなものです。

心: その共同体の人たちがもつ価値観や見識、信頼感といった心持ち(例: 他社への気配り、自己犠牲の精神)

体: 複数人で力や身体位置の配分が必要な協働活動技法(例: 唄のリズムと木や縄の操作との同調)

知: 祭具の名称や用法、祭りのしきたりといった共有知識(例: 社殿各部位の木材や縄結びの呼称)

見習いさんたちが約1年におよぶお祭りの準備作業を通じてこれらを互いに学習していく様子を明らかにしていく、というのが私達が取り組んでいる研究課題です。

どんな研究を行っているのかはまた次回紹介したいと思います。

2015.10.1 榎本 美香

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