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紅華祭で卒研生が研究発表

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メディア学部の伊藤です。

10月11日(日)と12日(月・祝)に行われた紅華祭に「ミュージック・アナリシス&クリエイション」プロジェクトの卒研生(4年生)14名が研究発表を行いました。

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本プロジェクトはメディア学部における音楽関連の研究を広く一般の方々にアピールしようと昨年から紅華祭に参加し、今回が2回目となります。また、メディア学部の卒研では7月下旬に「中間発表」、2月上旬に「最終発表」を行うのですが、紅華祭は時期的にちょうどその間にあるため、中間発表後、夏休み中に取り組んだ研究の成果を発表する絶好の機会です。紅華祭での発表の経験を通して研究内容のさらなる充実を図り、最終発表に向けて準備を進めていきます。

今回発表した14名の研究テーマは次のとおりです。

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  1)阿部 桂太:「ゲームサウンド技術の変遷からみる「SaGa Frontier II」の音楽的挑戦」

  2)川島 千佳:「音楽ランキングからみる流行とデジタル時代の音楽メディアとの関連性」

  3)清川 隼矢:「Das N -EDOs Klavier 〜n平均律による作曲技法の構築〜」

  4)栗本 賢太:「L’Arc~en~Cielのギター・パートの研究
          〜開放弦で半音の響きを作り出す奏法に着目して〜」

  5)斎藤 竜介:「中田ヤスタカの楽曲における共通点
          〜リズムセクションとメロディパートの関係性に着目して〜」

  6)佐川 裕也:「ディズニーアニメーション映画の楽曲の研究
          〜劇中歌とシーンの関連および推移に着目して〜」

  7)鈴木 凱:「YMOを中心に見るテクノポップの自動演奏手法の研究」

  8)高倉 賢太郎:「インタラクティブサスペンスの演出における音楽と音響の役割」

  9)崔 秀彬:「映画における映像とサウンドトラックの関係性に関する研究
         〜ハンス・ジマーを題材にして〜」

 10)原田 知輝:「ゲームキャラクターに付随する専用BGMの音楽的差異に関する研究
          ~モンスターハンターシリーズを題材に~」

 11)宮崎 菜摘:「音楽ゲーム「SOUND VOLTEX」採用楽曲の傾向 〜KACコンテストを通して〜」

 12)森重 美帆:「楽曲分析による「アーティストらしさ」の明確化 〜ナイトメアの音楽を通して〜」

 13)山口 遼真:「恋愛ゲーム原作の帯アニメにおける
          アンダースコアの配置構造と楽曲分析 〜CLANNADを中心に〜」

 14)山本 廉:「映像内の架空の事象に対する
         サウンドデザイン手法の知的基盤構築 〜事例収集および分類手法の検討〜」

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下の写真は当日の発表会場の様子です。テーブルの周りに各卒研生の研究ポスターを展示しています。テーブルの上に置かれているのは、本プロジェクトの1期(2002年度)から今年3月に卒業した13期の卒研生・大学院生約160名の卒業論文と修士論文です。

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発表した卒研生のコメントを一部ご紹介しましょう。

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【阿部君】本プロジェクトの発表全体の取りまとめということで色々と作業しました。なかなか大変でした。紅華祭当日がたいしたトラブルもなく終わったことに安堵しています。自分以外の研究を説明する際に、うまく説明できず、理解が足りないなと感じました。

【川島さん】メディア学部の学生の保護者の方や、音楽に興味のある学生や年配の方など、老若男女さまざまな方がいらっしゃったので、誰にでもわかりやすい説明が出来るようになるというのも、今後の課題だと思いました。

【清川君】学会発表が難しい研究が、多くの来場者に興味をもたれた点で、有意義な研究発表の場であったと感じています。

【栗本君】入口までいらっしゃった方々に対して声をかけて研究室に入っていただけたことに手応えを感じました。ただ、入っていただいたお客様への案内に至れず、悔いの残る対応となってしまったという反省もあります。

【斎藤君】来場された方々とお話しすることで、研究を進める上で、自分では思いつかなかったユニークな発想や思考が得られました。

【鈴木君】ポピュラー系の研究内容などについて興味深く見ていかれる方が多いと感じました。今回は発表者の名前順にポスターを並べましたが、研究ジャンルが近い内容ごとにまとめて展示する方法も良いように思いました。

【高倉君】今回、何人かの方からご指摘をいただき、自分のポスターがあまり目を引かない理由がわかりました。それは、全ての文字・図表が同じぐらいの大きさであるため、視覚的な緩急がつかず、どこが重要なのかはっきりしないという点です。研究成果を誇示することに固執して「見易さ」をおろそかにしてしまったゆえにこうなったのだと思います。最終発表ではもっと、観る側に立ったレイアウトを心がけたいと思いました。研究室にいらした来場者の方を見ていると、若い方はゲーム関係の研究に興味をもっていることが多いように見えました。また、外部で発表を行っている研究では向こうから興味をもって来てくださることもあり、やはり学会発表を行うことで研究の知名度は飛躍的に向上するのだなと感じました。実際に今回の発表では、事前に私の研究内容をある程度理解して興味をもって来てくれた方がおられ、ありがたいと思いました。

【原田君】アピールできる研究成果が不足気味だったのが悔しかったです。でも、ゲームにおける音楽を研究対象として、新しい学術分野を切り開こうとしている姿勢はアピールできたと思います。

【山口君】2日目午前、来場されたご年配の方と音響・音楽について40分ほど語り、自分の知識はまだまだ足りないと痛感しました。また音楽以外にもさまざまなお話を伺うことができて、とても有意義な機会となりました。過去に制作した作品が聴きたいという方がいらしたので、今後は試聴できる準備があると良いように思いました。

【山本君】あまり音楽について詳しくない来場者の方もいらっしゃいましたが、むしろそういった方から純粋な疑問や質問をいただくことができたのは、今後の研究を進める上で大変参考になりました。

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そのほかの卒研生たちも、それぞれ自身の研究を一生懸命に説明していました。足を運んでくださった来場者の皆さま、ありがとうございました。来年の紅華祭でも多くの方々に発表を見ていただけるよう、プロジェクトの教員・学生一同、取り組んでまいります。

今後は最終発表を目指して研究を進めることになるのですが、1月中旬の卒業論文の提出も卒研生にとって大きな山場です。

本プロジェクトでは論文の内容や書式を特に重視し、徹底した添削を行います。その理由は、音楽を研究対象としていることから学生の文章は感覚的・主観的な表現に陥りやすく、それを論理的・客観的な思考を通して、誰もが理解できる(論述されている研究方法や研究結果の賛否は別として)論文にすることがまずは重要と考えるからです。

毎年十数名の論文添削にかかる時間を考慮して、プロジェクト独自に11月末を卒論草稿の提出締め切りとしているのですが、それでも順番が最後のほうの学生は添削完了が年明けになってしまうため、今年から10月末を締め切りとしました。現時点で本プロジェクトの卒研生のほとんどが7割ほど書き上げており、得られたデータや分析結果のまとめと考察・結論の執筆に専念しています。

これらの卒業論文や最終発表については、またの機会にご紹介しましょう。


(執筆:伊藤 謙一郎)

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