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大学院生が国際学術大会(韓国・光州)で「音楽の自動生成」に関する研究を発表

2015年11月21日 (土) 投稿者: メディアコンテンツコース

メディア学部の伊藤です。

このブログで何度か紹介している大学院1年の黒田元気君が、韓国・光州(クヮンジュ)で開かれた国際学術大会で発表を行いました。
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今回は、「2015 International Design Congress」の一環として開催された「2015 ADADA国際学術大会」(10月17日〜18日)でのポスター発表で、タイトルは「Generating Musical Phrases Including Non-Chord Tones on Mobile Devices」と題するものです。

黒田君は学部生のときから「ユーザの操作によって自動生成される音楽」をテーマに研究を続けていますが、今回は「機能和声にもとづく和音進行」や「非和声音」といった、ハーモニーとメロディの面での音楽理論を開発中のシステムに大幅に組み込んだことが特長です。システム構築にあたっては、学部時代に履修したプロジェクト演習「和声」での、非和声音を含む和声課題の実施を通して得たハーモニーの知識が大いに役立ちました。今後は、リズムの変化をプログラミングによって実現する作業に入ります。例えば、基本の拍節構造から逸脱する要素(シンコペーションなど)をメロディに含ませることで音楽の流れに「安定」と「不安定」の様相を醸し出し、より起伏に富んだ表現の実現を目指します。

さて、私の話はこれくらいにして、ここからは黒田君にバトンタッチして韓国遠征記を語ってもらいましょう。ちなみに、黒田君は今回が海外旅行が初めて(もちろん、国際線の飛行機に乗るのも韓国の地を踏むのも初めて)で、ハングルも読めない中、一人で韓国内を移動して無事にミッションを果たしてきました。では黒田君の韓国遠征記をご覧ください。

■黒田元気(大学院メディアサイエンス専攻1年)

黒田です。このたび、デザインに関する国際学術大会「International Design Congress」にて研究発表を行うため、韓国に行ってきました。

成田空港を出発した飛行機は、2時間20分ほどで仁川(インチョン)国際空港に到着します。大会の会場である全南(チョンナム)大学校は、韓国の南方、光州広域市にあり、国際線が到着する仁川国際空港から直線距離でも200km以上離れています。まずは空港から高速バスで、ソウルの龍山(ヨンサン)駅を目指します。バスに乗ったところまではよかったのですが、いざバスに乗ると、日本のバスのような行き先表示がどこにもありません! 停留所の名前は、運転手さんの口から韓国語で一度告げられるだけです。なんとか正しいバス停で降りることができましたが、生きた心地がしませんでした。下の写真は龍山駅の構内です。

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龍山駅からはKTX(韓国の新幹線)で移動です。ここからも長旅になるので、しっかり腹ごしらえをしておきます。

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駅からはタクシーに乗って、なんとか宿に到着です。着いたのが夜中の何時だったかは思い出したくありません…。

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一休みしたら、今度はバスに乗って会場に向かいます。韓国のバスはスピードが速く、停車している車と車の間をするすると抜けていくので、乗っているととても爽快です(それが良いことかどうかは気にしないでおきます)。

1日目は口頭発表を聴講しました。一番聴きたかった「Sound Design」のセッションでは、発表のあとのディスカッションに参加したほか、チェアの方ともお話しました。セッションの合間に、学会の総会なども行われていました。

続く2日目は、私が発表を行うポスターセッションが午前に行われます。

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スタッフの方にポスターを渡し、ドリンクスタンドでカフェラテ(学会参加者に無料で提供されます!)をいただき、持ち込んだデモ機材の最終調整を行います。

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今回の発表時間は、他に参加した学会に比べて短めの20分でしたが、時間を目一杯つかって有意義なディスカッションを行うことができました。

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音楽が動的に変化するデモは楽しんでいただけたようですが、「この研究が目指すところはどこなのか?」という質問は多くお受けしました。これからはその点をより明確にし、デモにも反映させていきたいと思います。

 

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次の日には大学に戻らないと行けないので、発表が終わったらすぐに会場を発ち、その日の夜中に帰国しました。道中で食べたこの麺料理がおいしかった…(でも辛い。水を10杯以上飲みました)。

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行き当たりばったりの韓国遠征でしたが、たくさんの収穫がありました。次はいつになるかわかりませんが、また訪れてみたいものです。(黒田 記)


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(執筆:伊藤 謙一郎)

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