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世界最高峰の学会Siggraph Asiaでゲーム教育に関する論文を発表

2015年11月25日 (水) 投稿者: メディアコンテンツコース

メディア学部の三上です.
今回は,メディア学部の特徴的な教育手法を論文として発表した事例を紹介します.

 

Siggraph Asiaは2008年からスタートした,国際会議で世界最高のCG国際会議のACM Siggraphのアジア開催として始まりました.すぐに国際会議のレベルが上がり,今ではこの分野の最高峰の国際会議のひとつとなりました.

 

その中で,主にCGやコンテンツの教育手法や教育システムなどに関するシンポジウムとして「Symposium on Education」が開催され,東京工科大学で進めている,3年次後期のプロジェクト演習,「インタラクティブゲーム制作<GGJ>」の取り組みを紹介しました.

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今回発表したカリキュラムは2010年度に文部科学省から助成を受けたカリキュラムの成果です.ちょうどGame EngineのUnityが普及しはじめ,Global Game Jamが盛り上がりはじめたじきでもあり,短期間である程度のゲームを開発できる環境が整い始めていました.

とはいえ,ゲーム開発に必要な企画やグラフィック,プログラム,サウンドなどの要素技術を学ぶのは大変時間がかかります.これらを学びながらゲームを完成させるのは実に大変です.また,個々のスキルだけでなく,実際にモノを作ることは実に重要です.自分の能力を駆使して制作を経験し,その評価を得ることで,自分のスキルを評価したり,自分に足りないものを発見したりすることができます.しかし,大事なのはそれを知った後に改善することにあります.大学の授業のように一学期が終わって評価を得られたとしても,その後改善のチャンスがなければ,せっかくの評価も気付きも中途半端になってしまいます.

そこで,一学期の中で短いスパンのGame Jam的なゲーム開発を3回繰り返す方法を考えました.これにより,学生が得た気づきをすぐに改善したり試したりできるようにしました.
また,チームメンバーを毎回入れ替えることで,一部の学生の能力に依存するようなこともなく個々の力に気づくチャンスも増えます.

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実際にこのカリキュラムを活用することで,自分の得手不得手をよく理解して,得意な点を伸ばしたり弱点を補うなど自分なりの学習計画もたつようになりました.結果,ゲーム業界への就職率が向上した上に,就職した学生の良い評判も業界の方から多く寄せられています.

このように,コンテンツ制作の研究開発だけでなく,教育手法の研究開発も実施して,産業界だけでなく教育界もリードするのが,元祖メディア学部の特徴のひとつだと思います.

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三上

<関連Blog>

IGDAが主催する世界同時ゲーム開発イベントGlobal Game Jam2012がスタート
http://blog.media.teu.ac.jp/2012/01/igdaglobal-game.html

Global Game Jam(『文部科学省助成の「ゲーム開発教育プロジェクト」続編』)
http://blog.media.teu.ac.jp/2011/01/global-game-jam.html

48時間でゲーム制作!世界的なイベント実施中
http://blog.media.teu.ac.jp/2011/01/48-c8b0.html

文部科学省助成の「ゲーム開発教育プロジェクト」
http://blog.media.teu.ac.jp/2010/11/post-86e6.html

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