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世界最高峰の学会Siggraph AsiaのAnimation Festivalで目玉セッション「CG in Anime」をコーディネート

2015年11月26日 (木) 投稿者: メディアコンテンツコース

メディア学部の三上です.

世界最高峰の学会Siggraph Asiaには,CG映像作品のフィルムショーなどを行うAnimation Festivalがあります.この中の目玉セッションとして,世界的にも特徴のある日本の「アニメ」における「CG」の活用技術を題材にした,「CG in Anime」というパネルディスカッションをコーディネートしました.
当日は会場があふれるほどの満席となりたいへん盛況でした.

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<経緯>

過去にも手描きアニメの撮影,仕上げのディジタル化や背景美術のディジタル化などについてこのBlogでも紹介してきました.また,3DCGを利用したアニメ制作についても1999年のメディア学部開設のころからの研究や,最近のヒット作の流れなどを含めて紹介してきました.

メディア学部の設立時のメンバーでもあり,私の師匠でもあった金子満先生は,日本でアニメにCGを最初に用いた人物の一人です.そうした経緯もあって,いかにアニメ制作にCGを生かすかというのは,私のライフテーマのひとつにもなっています.

今回は,世界最高峰のCG関連の学会であるSiggraph Asiaが日本で開催されるということもあり,CG-ARTS協会が中心となって,日本の特徴的なCGプロダクションを集め,AnimeのなかでどのようにCGが使われているのか?また,CGを使っていかにAnimeを再現しているのかを題材に「CG in Anime」セッションを開催するに至りました.そして,この分野を古くから研究していて,制作会社とも懇意にしている三上がコーディネータとなりました.

<メンバー>

何といってもこのセッションはメンバーが豪華です.

細田守監督作品「サマーウォーズ」,「おおかみこどもの雨と雪」,「バケモノの子」のCGを手掛ける「デジタルフロンティア」からは,代表の豊嶋さんと堀部さん.「楽園追放」を手掛けた東映アニメーションの野口プロデューサにグラフィニカの吉岡さん.「ジョジョの奇妙な冒険」のオープニングや「ドラゴンクエスト8」のムービーなどで著名な神風動画代表の水崎さんに清水さん,ハリウッドのテレビシリーズで数多くの賞を受賞し,国内でも「シドニアの騎士」を制作しているポリゴンピクチュアズの宮川さん,「蒼き鋼のアルペジオ」のサンジゲンの代表松浦さん.そして映画「STAND BY MEどらえもん」の監督である白組の八木さんという超豪華メンバーでした.

デジタルフロンティア Ryo Horibe, Digital Frontier Inc.
デジタルフロンティア Yusaku Toyoshima, Digital Frontier Inc
グラフィニカ Hiroki Yoshioka, Graphinica, Inc.
東映アニメーション Koichi Noguchi, Toei Animation
神風動画 Junpei Mizusaki, Kamikazedouga Co., Ltd.
神風動画 Kumi Shimizu, Kamikazedouga Co., Ltd.
ポリゴンピクチャーズ Daisuke Miyagawa, Polygon Pictures Inc.
サンジゲン Hiroaki Matsuura, SANZIGEN Inc.
白組 Ryuichi Yagi , SHIROGUMI INC.

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<ディスカッション>
ディスカッションでは,世界中から聴衆が集まっていたこともあり,会場からの質疑を受け,適切なパネラーに回答いただきながら議論するというスタイルをとりました.
会場からは,日本独特のセル画風のキャラクタと水彩風の背景の組み合わせの話や近年,CGでは一般的になった物理シミュレーションに対する考え方など鋭い質問が相次ぎました.また,留学生の雇用やインターンシップの採用など海外の若い制作者から就業に関する質問も届いていました.
日本を代表するCGプロダクションの方々と実に楽しいセッションを過ごさせていただきました.
三上 浩司
<関連Blog>

STAND BY ME ドラえもん」のヒットの裏にあるフル3DCG映画の15
http://blog.media.teu.ac.jp/2014/10/stand-by-me-3dc.html

研究紹介 三上浩司(ゲーム・アニメ・映像制作の高度化)
http://blog.media.teu.ac.jp/2014/07/post-fb05.html

おもしろメディア学 第52 映画やアニメのCG制作の「水平統合」と「垂直統合」
http://blog.media.teu.ac.jp/2014/11/52-cg-a5fc.html

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