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繰り返せないコンピュータ芸術:煤によるジェネラティブアート生成

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メディア学部の羽田です。
3日ほど前、25日のブログに書いた、昨年11月のNicographで発表した研究の詳細について本日はお話ししましょう。

今回ご紹介するのは Sootoid という研究で、ろうそくの煤を利用して絵を描くシステムです。
まず、動画がありますのでこちらを見てください。

Sootoid: Generative Art Drawing by Flame of Candle from Hisakazu Hada on Vimeo.

このシステムはろうそくの炎をキャンバスにかざしたときに出る煤をつかってキャンバスに絵を描くものです。絵を描いている途中のろうそくの炎を見ているだけでもとても美しいものなのですが、最大の特徴はコンピュータが書く絵というある意味プリンタなのに、同じ絵を二度と描けないところにあります。
この装置を用いるとプログラムでまったく同じに装置が動いてもその時のちょっとした空気の動きの違いで、まったく異なった絵が描かれることになるのです。

Wind

この2つの写真はまったく同じプログラムを使い、Sootoidで風のある時ない時の2種類の条件で描画をしたものです。
コンピュータで作るアートというとCGが代表例として思い浮かびますが、画面上のCGはまったく同じものを何度も作り出せる再現可能な芸術です。それに対してこのシステムはソフトウェアやハードウェアは再現可能なのに、現在のコンピュータ技術ではシミュレートが難しい炎の動きが関与するため、何度やっても唯一無二の結果を得ることができるシステムです。
この研究は前回のブログにも書きましたが昨年度の卒業研究として行われたものであり、装置の制作からビデオ編集までほとんどの作業を卒研生たちが行いました。そしてその成果は国内のみならず海外の学会でも展示を行ったりと世界的に発表されています。
我々の研究室ではこのような、自然現象とコンピュータ技術を融合し、新しいメディア表現を作り出すことを大きな柱として活動しています。このブログの読者の中からもこんな研究を一緒にやってみようという人が出てくれると良いと思っています。

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