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ネットワークテーマの学会発表

2016年3月31日 (木) 投稿者: メディア技術コース

こんにちは。

メディア学部の寺澤です。

私の研究室は「ネットワークメディア研究室」と言います。コンピュータネットワーク、インターネットに関連した様々な研究を行っています。インターネットは現代社会ではインフラと考えてよいほど普及し、その上で様々なサービスが提供されています。皆さんが毎日使っているスマートフォンもインターネットがなければできることが激減します。SNSもYouTubeもすべてインターネットの土台の上で機能しているのです。

インターネットの技術は日々進化しています。私たちはそのような技術に関する研究も行う一方で、新しいサービスやソフトウェア、アプリの開発なども行っています。人の生活を便利にするものや、教育支援、より個人のニーズに合ったサービス、エンターテインメント分野のアプリなども研究しています。

今回は卒業研究と修士の研究の成果を学会発表してきたので、それを紹介いたします。3月15日から18日にかけて九州大学伊都キャンパス(福岡市)で電子情報通信学会総合大会が開催されました。私の研究室からは2名がポスター発表をしてきました。

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会場はとても広いキャンパスでした。

ポスターセッションは15日に行われ、建物一階の広いスペースにボードが設置されてそこにポスターを貼って発表が行われました。

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写真左は修士1年の小出君です。写真右の中央でスーツを着ているのが4年生の堀君です。実は2人のスペースは隣り合っていました。

小出君のテーマは「CGNのポート制限を緩和するインターネットゲートウェイの提案」というもので、現在のインターネットの問題の一つであるIPアドレス不足に対応するためのCarrier Grade NAT(CGN)という技術に関するものです。この技術により、アドレス不足の問題はある程度解決できるのですが、ユーザーがインターネットを利用する際に別の制限が生じてしまいます。それを解決する方法を考案し、そのアイディアを発表しました。これから実際にソフトウェアを作成して有効性を検証する作業を行っていきます。

堀君のテーマは「複数のコントローラに接続する SDN支援ツールの検討」です。SDNとはSoftware-Defined Network、すなわち、ソフトウェアによりネットワークを実現する技術です。SDNの概念は広く、実際には様々な技術が含まれます。今回はその中のOpenFlowという技術に対応したソフトウェアを開発しました。OpenFlowではコントローラと呼ばれるソフトウェアにより通信機器の機能を制御します。この様子を可視化し、操作を容易にするソフトウェアを開発したのですが、コントローラにはいくつかの種類があり、それらに対応して統一的に扱えるようにするように工夫をしました。

卒業研究の成果でも学会発表を行えます。これから新4年生の卒業研究が始まりますが、今年もユニークなテーマで発表を目指したいと思います。

(メディア学部 寺澤卓也)

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