東野圭吾のすすめ
2016年5月19日 (木) 投稿者: メディア技術コース
東野圭吾さんの新刊や文庫本が発売されると、書店には必ず平積みで大量に並びます。映画化・ドラマ化された作品が30はある超人気作家です。私は歳が近い上に、ウィンタースポーツ好き、工学部の電気出身、メーカー研究所勤務経験あり、と共通項が多く、個人的にも親近感を持っています。
文章が平易で読みやすく、それでいて描写に味があります。陳腐な文学的表現がない点も私は好きです。ミステリー中心ですが、社会問題への深い洞察のある作品も多いです。
おすすめの理由はどの作品も面白いということです。それだけの理由でここに書くのは気が引けるので、メディア学部ブログらしいおすすめポイントを書いてみます。
レポートなどでいい文章を書きたい、と思う人はぜひ東野作品を読んでください。だったらお前はどうだ、と言われそうですが、少なくとも平易で短い文を書くことは習得できました。
ビジネス文書やメールでの事務的やり取りにも役立ちます。技術文書を書く人にとっても彼の小説がプラスになるでしょう。私はプログラミングも教えていますが、東野さんがプログラマーならきわめてすぐれたコードを書くと思っています。
あと、映像制作に興味がある人にもおすすめです。東野さんご自身が、作品はまず先に映像を思い描いて、あとはそれを単純に描写するだけ、とおっしゃっています。これは興味深いです。確かに、読むと映像が思い浮かびやすい場面が多いです。
さて、個人的なおすすめ作品ですが、小説を読みなれている人向けには「天空の蜂」がイチおしです。文庫で600ページを超える長編で、登場人物数はたぶん最多の大作です。膨大な取材量です。原作の20年後の昨年ようやく映画化されました。原発に対する深い考察も印象的です。私は丸一日か二日かけ、テンションが高いまま一気に読みました。
メディア学部の学生には「虹を操る少年」がおすすめです。CGや画像の技術を研究している者としても興味深かったです。私がメーカー勤務の頃、技術報告書に「演奏するCG」という妄想を書いたことがあります。「虹を操る少年」を読み始めた最初は、やられた、と思いました。読み進めると、さすが東野圭吾、全然レベルが違ってました。でも私も似たような発想をしていたことはささやかな誇りです。
メディア学部 柿本正憲
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