視線追跡で好みを判定する研究
2016年11月15日 (火) 投稿者: メディア技術コース
先日富山大学で開催されたNIGOGRAPH2016のポスター発表で、視線追跡装置でゲームプレイヤーの好みのキャラクターを判定する実験の報告を行いました。現4年生が取り組んでいる卒業研究です。
ゲームでの高画質なCG表示は、事前に動画データを作っておくプリレンダリングが主流でした。しかし、ハードウェア性能やリアルタイムレンダリング技術が向上し、3次元のシーンに複数のキャラクターが登場するような場面でも、その場で画質の良いCG映像を作成できるようになっています。カメラアングル設定の自由度が高まります。
多くの個性あるキャラクターが設定された良質なゲームでは、ユーザーによって好みのキャラクターが分かれます。プレイ中にそのような好みを反映し、3DCGのカメラアングルをカスタマイズすることで、作品の魅力が高まることが期待できます。
ユーザーがゲームの世界に没入した状態で好みのキャラクターを検出するために、ユーザーの視線追跡を行う実験をしました。キャラクターをどのような頻度や時間で見ているかを計測し好みを判定します。
現状では7割程度の正解率で好みのキャラクターを判定できています。今後は正解率を高めるとともに、視線情報の活用法についても研究を進展させる予定です。
参考文献:
加藤木, 藤堂, 柿本, リアルタイムゲームにおける視線追跡を利用した映像分岐, NICOGRAPH 2016 ポスター発表, pp. 153-154.
メディア学部 柿本正憲
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