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先端メディア「先端 Procedural Animation」紹介:流体アニメーション編

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本ブログをご覧の皆様,こんにちは.

メディア学部准教授 菊池 です.

本日のブログでは,メディア学部が開講している「先端メディア学・ゼミナール」という科目のなかで,私が担当している「先端 Procedural Animation」に関して紹介したいと思います.

「先端 Procedural Animation」は,CG 映像のなかでも「ビジュアルエフェクト( VFX )」分野で用いられる様々なシミュレーション手法に関して,基本的なアルゴリズムの解説,および SIGGRAPH などのトップカンファレンスに採録されている論文を輪講しながら学び,理解を深めます.
その後,Side Effects Software 社が開発・販売している「Houdini」を利用し,学んだアルゴリズムがどのように実装可能なのか,どのようなシミュレーション結果になるのか,さらにどのような映像表現が可能なのかを実際にノードを組みながら実装していきます.

授業内容の詳細に関しては,こちらのシラバスをご覧ください.

今回は,この「先端 Procedural Animation」で最初に取り組む「流体シミュレーション」に関して紹介します.

CG での流体シミュレーションは,大きく分けると「グリッドベース」と「パーティクルベース」の 2 つのアプローチに分類することができます.

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図.パーティクルベース(左)とグリッドベース(右)

パーティクルベース(上図左)では,流体を「粒子」の集合体と仮定して,各粒子の振る舞いを追跡することで流体全体の振る舞いを求めます.
グリッドベース(上図右)では,空間を格子状に分割し,各格子内の物理量の変化(たとえば,速度の向きと大きさなど)を設定された時間間隔ごとに求めます.
たとえて言うなら,川の流れを観察するために,パーティクルベースでは川の上流から木の葉をたくさん流して動きを追跡し,グリッドベースでは川のほとりで流量を定点観測するというような違いです.

そして,近年流体シミュレーションで用いられる代表的な手法である「FLIP( Fluid Implicit Particle )」は,これら 2 つの手法を併用する「ハイブリッド」な手法となっています.

上記「流体シミュレーション」のアルゴリズムは,以下のリンク先で紹介していますので参照してください.

「先端 Procedural Animation」では,まず「パーティクルベース」の代表的な手法である「SPH( Smoothed Particle Hydrodynamic s)」と「MPS( Moving Particle Semi-implicit )」のアルゴリズムに関して解説し,その後「 FLIP 」に関する解説と論文輪講を行います.
そして,アルゴリズムへの理解を深めた上で Houdini による演習を行います.

Houdini による演習において,受講生が作成したシミュレーション例が次の動画になります.

動画 1.FLIP による流体シミュレーション

動画 2.FLIP による流体シミュレーションと剛体の干渉シミュレーション

2つ目の動画では,FLIP による流体と剛体の干渉シミュレーションを行っています.シミュレーションの”精度”としてはまだまだ詰めなければいけない部分も見受けられますが,アルゴリズムを理解し,さらに自分の手でそのアルゴリズムを実装していくことが体験できます.

「先端 Procedural Animation」では,流体シミュレーションのほかにも Fur(毛)や Cloth(布)に関するシミュレーションも取り上げておりますので,また次回のブログで紹介したいと思います.

なお,私が責任教員の「プロジェクト演習:Procedural Animation Basic(演習講師:宮下善成氏)」では Houdini によるプロシージャルモデリングとアニメーションの基礎を,「プロジェクト演習:Procedural Animation Advance(演習講師:瀬賀誠一氏)」ではさらに踏み込んで Houdini による”絵作り”に関して学習しています.
こちらも,別の機会に紹介したいと思います.

文責:菊池 司

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