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日常生活の役に立たない?

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想像して下さい。あなたの前に、見たところ70代ぐらいの頑固そうなおじいさんがいます。そしてあなたに向かってこう言いました。

最近みんなスマホとかいうのを使っとるが、あんなものは何の役にも立たんぞ。

さてあなたは何と反論しますか。もちろんスマホは便利なものだと思いますよね? LINEやTwitterやFacebookの楽しさについて説明しましょうか。それともGoogle検索やGoogle Mapの便利さとか、カメラの高機能ぶりを教えますか? でも、そんなふうに説明すると、おじいさんはこんなふうに言うのです。

おまえの言うことは難しくてよくわからんな。とにかく、私のこれまでの人生の中で、スマホが役に立ったことなど一度も無いんじゃ。そんなものの使い方など覚えても無駄じゃ。

あなたはきっと頭を抱えることでしょう。こんなに便利なもののことを知らないまま、ずっと生きていくなんて…。


さてここで、上のお話に出てくる「スマホ」を「数学」に変えてみましょう。あなたのまわりにも、「これまでの人生の中で、数学が役に立ったことなど一度もないぞ」と訳知り顔で言う大人が、きっと大勢いると思います。でもその大人たちは、上の話のおじいさんと同じです(残念ながら、小中高の10年間で数学を使いこなせるぐらいまで身に付けた人は、それほど多くありません)。使ったことが無いのだから、何の役に立つのかも知らないのだから、人生で役に立ったことが無いのは当たり前です。そんな人の言うことを信じてはいけません。

数学が役に立つかどうかを知りたかったら、使い方を良く知っている人に聞きにいきましょう。「三角関数や微分積分や確率統計は、LINEやTwitterやFacebookと同じくらい人生を豊かにしてくれるのに…」と説明したくてウズウズしている人は、探せばきっと見つかるはずです。そしてもちろん、そんな人を探すのに最も適した場所が、大学であることは言うまでもありません。

(大淵 康成)

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