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映画アングリーバードなどの制作にかかわったメディア学部OB若杉氏の講演(その1講演内容)

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メディア学部3年生の講義「コンテンツディベロッピング論」の最後の時間にソニーピクチャーズイメージワークスでアニメータとして働くメディア学部OBの若杉 遼 氏に講演をしていただきました.
講演題目: 海外3Dアニメーション映画スタジオで働く
日時:2017年1月23日 10:45‐12:15
場所:片柳研究所2階KE202

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講演では,海外の3Dアニメーション映画スタジオにおけるアニメ制作・仕事の様子や、海外で働くこととはどういうことなのかアニメーターとしてアメリカ、カナダで働いている自身の経験からつぎのことを紹介してもらいました.
(1)Character Animationとは
   海外の制作は分業制であること,アニメーターはキャラクターを動かすマジシャンである.とても人気のあるポジションで海外では競争率が高い.


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(2)海外の分業制の中でのアニメーターの位置づけ
   アニメーションを作るためには,モデリング,リギングを経てアニメーションという工程になる.モデリングは3Dで造形することであり,リギングは骨組みを作ることである.アニメーションはこの3つの工程において一番楽しい工程である.
ただし仕事量は大変多く,映画では1秒につき24枚が必要であり,8秒程度でも192枚の画像が必要になる.若杉氏の場合,1週間で2~3秒程度を制作している.

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(3)CGアニメーションに興味を持ったきっかけ
 小さいころから映画のCGが好きで,「好きを仕事にしたい」と考えた.海外で活躍する日本人がいることを知り,やるなら世界一のスタジオで勝負したかった.

(4)海外映画スタジオの仕事の流れ
 ディレクターからスーパーバイザー,リードアニメーター,アニメーターという構成である.ラフなアイデアをディレクターに見せて,スーパーバイザー,リードアニメーターからフォローしてもらう.この中で大切なことはコミュニケーション能力である.

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(5)スタジオにおけるアニメーターの業務
  1.制作するキャラクターの心情変化,キャラクターがどのようにストーリーを伝えるかのアイデア,制作するショットのおおよそのイメージを制作
  2.アクションの動きのリサーチのために動画の観察や自分たちの演技による動画をチェック
  3.CGソフトによるアニメ制作
  4.キャラクターのアクション,演技制作
  5.スーパーバイザーやリードアニメーターに見せて,修正.3,4回はチェックを受けて完成を目指す
(6)海外で働くこと,
  海外で働くチャンスはどこでもある.日本で働くこともいいが,日本”にしか”いることができないというのは不利である.英語を身につけることは大切であるが,何とかなるので,仕事の能力を高めるといい.
いろいろな国の人がいるので,日本の常識は通用しない.
(7)働いてよかったこと
世界レベルで勝負できるような場に立てる.世界に友達ができるので,この先の仕事の可能性が広がる.
(8)海外で生き残る!
技術が高い,人柄がいい,締め切りを守る,この3つのうち,2つがあれば,仕事ができるようになる.自己アピールを日本の学生はもっとしたほうがいい.実力主義であるので,高い評価を得るようにしないといけない.
その評価基準は「また一緒に仕事をしたいかどうか」である.
(9)学生の皆さんへ
 卒業生として在校生へ次のようなメッセージをいただいた.

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このあと,CGアニメーション制作に特に今日にのある学生らにもいろいろな話をしてもらいました.特に,いつでもどこでもスケッチブックにデッサンを書いているという話からそのスケッチブックを見せてもらっったりしていました.

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若杉氏略歴: 2010年に東京工科大学を卒業後、サンフランシスコの美術大学院に進学。その後、PixarAnimationStudiosにてアニメーターとしてキャリアを始める。2015年よりアメリカサンフランシスコからバンクーバーに移り、現在はSony Pictures Imageworksに所属。
若杉氏のTwitterアカウント:@Ryowaks
これまでに関わった作品は、「映画アングリーバード」、「コウノトリ大作戦!」「Smurfs: The Lost Village(2017)」など。
昨年の講演記事:
海外で活躍するメディア学部OBの若杉遼さんの講演(メディア学部ブログ) 2016.02.01
メディア学部 近藤邦雄

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