「泡のCG」と「ストレス・コーピングAR」の研究を発表:平成28年度芸術科学会東北支部大会にて
2017年2月 6日 (月) 投稿者: メディアコンテンツコース
本ブログをご覧の皆様,こんにちは.
メディア学部准教授 菊池 です.
本日のブログでは,平成29年1月28日(土)に岩手県盛岡市「いわて県民情報交流センター(アイーナ)」で開催された「平成28年度芸術科学会東北支部大会」にて,私の研究室の大学院修士 1 年生の 2 名が研究成果を発表しましたので,その様子を紹介したいと思います.
図.「平成28年度芸術科学会東北支部大会」Webサイトより転載
1 つ目の発表は,森 崇圭君による「水中気泡のプロシージャルアニメーション」です.
本研究では,水中に物体が落下した際に生じる物体後流によって水面付近から取り込まれる気体をモデル化し,さらに物体にあらかじめ付着していた気体が水面との衝突と水中での抗力,および浮力により分離することで気泡が生成する様子を CG により再現しました.
図.水中気泡のプロシージャルアニメーションによるシミュレーション例
2 つ目の発表は,浦野三貴君による「入院患児のためのARを用いたストレス・コーピングコンテンツの提案」です.
本研究では,入院患児の抱えるストレスの軽減を目的とし,ストレス・コーピングを中心とした遊びを織り交ぜた AR コンテンツを提案しました.そして,実際に児童に遊んでもらいながら評価実験を行い,結果を考察しました.
なお,本研究は新潟大学医学部・住吉智子准教授と,拓殖大学工学部・岡崎章教授との共同研究として研究を進めております.
図.入院患児に実際に遊んでもらいながら,コンテンツの評価を行います.
図.座長にサポートしてもらいながら,開発した AR コンテンツのデモを行う菊池研大学院修士 1 年の浦野三貴君(左)
支部大会の発表後の質疑では,今後のさらなる研究の発展のための多くのアドバイスもいただき,大変有意義な学会参加・発表となりました.
「学術研究」の目的は,もちろん「学問の発展のため」や「人類の豊かな生活や幸福のため」というものがあるかと思いますが,私はもっと根本には「自分の知的好奇心を満足させるため」や「知的興奮を味わうため」というものがあると思います.
大学 4 年間,さらには大学院に進学し研究活動を続け,研究成果を学会で発表し学術論文としてまとめて学会に投稿することは,まさに「自分の知的好奇心を満足させ,知的興奮を味わう」ことにほかなりません.
多くの若者に,この「知的興奮」を是非味わってほしいと思います.
文責:菊池 司
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