フィジカル・コンピューティングとメディア
2017年6月28日 (水) 投稿者: media_staff
メディア学部の羽田です.
「コンピュータを使う」と言われたときに普通の人が思いつくのは,キーボード,マウス,画面を使った操作です.人によってはペンタブレットや音といったものもあるかもしれません.
最近ではコンピュータの入出力を画面やキーボード,マウスに頼るのではなく,もっとさまざまな方法での入出力が考えられるようになっています.
そこで,このような新しい入出力を考案するために,センサやアクチュエータといった電子部品,とマイクロコントローラと呼ばれる小さなコンピュータをつなぎ合わせたものを作る,このような分野をフィジカル・コンピューティングといいます.
メディア学部においてもこのような新しいインタラクションやデバイスを考えるというのは重要なテーマになってきています.
フィジカル・コンピューティングでは電子回路の設計や工作とプログラミングのほか,外装のデザインなども行う必要があります.一つ一つは単純なものであっても,組み合わせることにより,回路だけ,プログラミングだけ,工作だけではなしえないような面白い作品を作る事ができるようになります.
このように広範囲の知識が必要となるフィジカル・コンピューティングですが,最近ではツールが充実してきており,試しやすくなってきています.
専門演習「タンジブル・インタラクション・デザイン」ではこのフィジカル・コンピューティングをテーマとしており,Arduinoというマイコンボードを使った作品の制作を行っています.
Arduinoはこのような基板です.PCとUSBで接続することで,電子回路とPCの間での情報のやりとりを行えるようになるハードウェアです.
春学期の演習もあと僅かなので,8月にはつくられた作品を紹介できることかとおもいますのでご期待ください.
(羽田久一)