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大学院メディアサイエンス専攻講義紹介「音楽産業特論」

2017年7月 3日 (月) 投稿者: メディア社会コース

レコード産業から音楽配信サービスへと進化している音楽産業において、メディアの変容が大きく影響しています。この授業では、音楽ビジネスの変遷、レコード会社やプロダクションなど音楽関連企業の役割、著作権や原盤権といった音楽制作者の権利、音楽配信や着信音などのコンテンツ配信技術について学びます。
以下の図をご覧ください。


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初回授業で使用しているスライドです。この授業で扱うのはレコード産業が生まれてから、これまでの音楽産業です。しかし、人間と音楽の関係はとても深いことはご存じでしょう。世界最古であるとされる動物の骨でできた笛は、3万6千年前の地層から見つかっています。人間が楽器を使って音楽を奏でるようになってからの歴史に比べれば、レコード産業はほんの最近のことです。

CDが売れなくなり、音楽産業の最盛期は21世紀になる前に終わりました。しかしながら、近年になって、Spotifyのような新しいビジネスモデルがようやく成果を出しています。音楽と人間の関わり方を再考する時期に来ているのでしょう。

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この授業の詳細は以下の通りです。

第1回:音楽産業とは
第2回:音楽業界の構造(産業構造、トライアングル体制、ビジネスモデル)
第3回:音楽著作権(知的財産権、著作権使用料、契約)
第4回:著作権管理事業者の役割(JASRAC、信託契約、著作権利用料徴収)
第5回:原盤権とその利用(著作隣接権、実演家、二次利用)
第6回:テクノロジーの進化と音楽制作環境の変容(マルチトラックレコーディング、ディジタル化、シンセサイザー)
第7回:メディアと音楽産業(ラジオ、テレビ、ソーシャルメディア)
第8回:音楽配信サービスの変遷(ナプスター、音楽ダウンロード、サブスクリプション型音楽配信サービス)
レコード産業が成功し、そして失敗し、さらに這い上がろうとしている今、そこから学び応用できる要素がたくさんあるでしょう。

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メディア学部 吉岡英樹

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