「CG数理の基礎」試験問題より
2017年9月 2日 (土) 投稿者: メディア技術コース
学生の皆さんが夏休みの8月、教員は「夏のサイテン」がありました。お祭りではなく前期期末試験の採点です。今は成績登録も確定し、そろそろ学生に成績表が開示される時期です。
今日は私の担当講義「CG数理の基礎」(シラバス)の試験問題を紹介します。この科目の試験は、大学講義の試験に多い記述式ではなく、選択式や数値を書かせる形式です。問題を工夫して作れば、本当に理解できている人が良い成績を取る試験が作れて、なおかつ採点がほぼ単純作業になります。
マークシート方式にしたいのですが、手で図形を描かせる問題も結構あるため、答案用紙に書かせる方式を続けています。
採点作業をしていると、図形の描き方を見ただけで、あるいは書かれた記号や数字を見ただけで、その人が高得点を取るか何となくわかるようになります。剣道や柔道の試合で相手と最初に組んだだけで強さがわかる、と言われているのと似ています。
さて今回の「CG数理の基礎」の第1問は「3次ベジエ曲線」を描かせる問題です。4つの制御点を結んだ3つの線分に重ねて曲線を描き込む問題が4問あります。ちゃんとベジエ曲線の特徴を理解しているかがよくわかります。
正解はこの図で太線で示した曲線です。
それに対し、こちらはある学生の解答です。よく一致しています。
この学生は、約100名の受験者のうちでただ一人100点満点を取りました。補助線を書き残しても良いという条件なので、薄く補助線が残っています。実はこの補助線を見ると間違って理解しているようにも思えるのですが、結果はよく合っているので正解としています。
補助線を描いた人たちの解答を見ると、正しく作図できている人は少なかったです。ここまで少ないと、それは教員側の責任だということを痛感します。次回以降の私の課題です。
メディア学部 柿本正憲
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