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卒業研究の紹介(コム・メディア・デザイン研究室)ー なでると透明になる壁

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当研究室で現在行っている卒業研究テーマについて紹介いたします。今回は、手でなぞった部分が透明になって隣の部屋の様子が見え、会話ができる壁です。

家や大学の研究室などで、隣の部屋の様子を覗いたりそこに居る人にちょっと声をかけたいということはないでしょうか?そんなときに壁が一時的に透明になったら便利だと思いませんか?
ずっと透明だと部屋に分かれている意味がないですから、必要なときだけ透明になってその後はまた元に戻るのがいいですね。そこで、下の一連の図のように、壁の一部をてでなぞるとその部分が透明になって隣の部屋を見ることができるようになり、しばらくすると勝手に元の壁に戻るような仕掛けを創ることを試してみました。

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実際に壁が物理的に透明になるようにすることは難しいですから、そのように感じることができる「体験」を創り出すことを試みます。仕組みは、隣の部屋の映像をカメラで転送して、手でなぞった部分だけに、リアルタイムでその映像が映し出されるように加工します。一定時間が経過すると、その映像が消えていくようにもします。こうした工夫で、壁が一時的にだけ透明になるような効果を創ります。

さて、隣室の様子を見るだけならSkypeなどの動画コミュニケーションツールを使えばいいではないかとか、連絡をとるならLineでいいじゃないかという意見もあるかと思います。機能的にはそれで充分目的を果たすことができるでしょう。かつて電子メールが現れたときにも、連絡するには電話をすれば済むことで、メールなんてわざわざ使う必要は無いという意見が強くありました。しかし、現在ではメール無しには考えられないほど生活に浸透しています。連絡するという「機能」は同じでも、それを実現する方法が違えば全く違う使い勝手を生むことがあるのです。

この研究は単に隣室とのコミュニケーションを実現する方法を考えようとしたものではありません。未来の社会において、デジタル機能が日常の生活環境のなかにこのように統合されるようなありかたを模索しようとする試みなのです。

本研究は、11月4日に札幌で開催された第4回 ADADA Japan 学術大会において学生が発表いたしました。

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太田高志

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