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先端メディアゼミナールの成果を学会発表

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皆さん、こんにちは。
メディア学部の寺澤です。

2017年11月4日(土)に東京理科大学葛飾キャンパスで開催された The 14th IEEE Transdisciplinary-Oriented Workshop for Emerging Researchers (TOWERS) で3年の荒木君がポスター発表をしました。TOWERSはIEEEという学会の学生組織が主催するポスター発表会で様々な分野の研究をしている学生が一堂に会して行われます。審査委員がポスターを見て発表者の話を聞いて回って審査を行い、最後に表彰を行います。

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荒木君は本年度前期に「先端メディアゼミナールII」の寺澤担当の「IoTシステム実践」テーマを履修しました。今回の発表はその成果をポスター発表したものです。先端メディアゼミナールという科目についてはこちらの記事で紹介しています。

荒木君の発表テーマは「キーボードの揺れから個人を判別する認証システムの検討」というものです。IoTシステム実践の授業では、Raspberry Pi(ではなくても良いのですが)という小型コンピュータにセンサーを接続したものを使用してデータを収集し、それを元に処理を行うシステムを教員のガイドを受けながら自力で実現します。どんなセンサーを用いてどんなデータをとって何をするのか、テーマを決めるところから教員と相談して進めます。

荒木君は3軸加速度センサーをキーボードに取り付けることで、キーボード入力の際の振動のデータを取ることにしました。タッチタイピングでキーボード入力できる人の場合、同じ文面をタイプしても、個々の人のタイピングの「癖」があるため、キーボードの振動の仕方には違いがあると想定しました。予備的に数人のデータをとってみたところ、確かに人によって違いがあること、同じ人が同じ文面を同じ条件で入力すると毎回あまり違いが出ないことが分かりました。そこで、そのことを利用して、「今タイピングしている人は誰か」を判定できるのではないか、そしてそれは認証に使えるのではないかと考えました。

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今回、荒木君は「k近傍法」という機械学習の手法を用いて、5人のうち任意の2人のデータを見分けられるかをすべての組み合わせで検証しました。結果としては、最も良い場合で80%、平均して60%の確率で見分けられることができました。この精度はあまり高いとは言えませんが、さらに学習データの量を増やし、別の機械学習手法も用いれば、判別はできそうな見通しが得られました。

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中央奥で説明をしているのが荒木君です。彼は学部3年生ですが、発表者の多くは大学院生で、審査員は社会人です。機械学習に詳しい人もたくさんいて、様々なアドバイスを頂くことが出来ました。来年から始まる卒業研究では、荒木君は私の研究室に所属することになっています。卒研に向けても大変良い経験ができたと思います。

TOWERSではもう一人、4年生の藤島君も発表しました。別の記事で紹介いたします。

(メディア学部 寺澤卓也)

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