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プロダクトデザインとAIについての昔話

2017年12月 9日 (土) 投稿者: メディアコンテンツコース

最近、AIartificial intelligence:人工知能)という言葉が日常生活でも使われるようになりました。ロボット開発などとリンクしながらどんどん進歩しているようですね。

数十年前の大昔のことですが、私は何とかインハウスデザイナーとして就職でき、ひよっ子デザイナーとしての悪戦苦闘が始まりました。デザイナーとしての資質不足を補うためにはデザインの仕事に集中しなければいけないのに、何故か、AIの研究に少し心惹かれていました。

そんなわけで、好奇心のみで研究力などは完全無視し、AIに関連する技術・手法の基本だけでも知りたくて、私は週末によく大型書店へ行き、専門書コーナーで高価なAI関連の専門書を立ち読みしていました(本屋さんごめんなさい)。

専門的なところは理解できるわけありませんが、初歩的知識を得た時点で(自己流、独学)、パラメトリックデザイン(parametric design)にAIに関係する技術・手法が活かせると感じるようになりました。

プロダクトデザインにおいては、ほぼ基本形態が成熟化したモノであれば、適切なパラメータを用いて基本形態をパラメトリックモデリングし、パラメータに与える値をコントロールすることで新規性のある形と色のバリエーションを獲得できる可能性があります。そこで、AIに関連する手法として、ファジィ推論(fuzzy inference)、ニューラルネットワーク(neural network)、進化的計算(evolutionary computation)などでパラメータに与える値を算出し、形と色をコントロールするシステムの構築を試みました。

そのシステムは汎用CADに内蔵された言語でプログラミングし(これも自己流、独学)、CAD上にて目的に応じた形状の事例を獲得できるシステムです。実装に用いたCADのバージョンアップに伴い、やや不具合は出るものの、今でも一応、動きます。あの頃はCGも急速に普及しはじめたので、遊び心でメタボール(metaball)にこの考え方を適用したこともあります。

昔の論文の抜き刷りをながめながら、公式ブログの場で雑文を書いてしまいました。恐縮です。

メディア学部 萩原祐志

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