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TV業界で働きたいあなたに(番組制作編)

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 学生に人気のTV番組といえば「バラエティ番組」という話は、昨年の1123日付の「メディア学部ブログ」に掲載した。それでは、そのTV業界で働くためにはどんな準備が必要なのか、という話題を今回は取り上げよう。

 

 準備といっても多方面にわたるので、まずTV番組を制作するディレクターはどんな会社に属しているのかについて、「TV番組制作会社業界の構造」という視点から眺めてみたい。

 TV番組は、TV局の中の人=ディレクター・プロデューサーだけが作っているわけではないということは、とうにみなさんはご存知であろう。では、TV番組は誰が誰に発注し、納入され、放送されているのか。

 一番わかりやすい調べ方は、番組の最後に画面下などに流れている「エンドロールのクレジット」を見ることである。そこから、制作会社間にある一定の法則が見えてくる。

 ある特定のチャンネル(キー局系列と考えよう)には、頻出する制作会社名がある。NHKでは、NHKエンタープライズ。日テレでは、AXON。テレ朝では、ViViA。フジテレビでは、共同テレビ、等々。これらは各放送局の関連会社(子会社)の中でも基幹的な会社であり、番組制作をはじめその関連会社グループの中心的な役割を担っている。では、クレジットがある番組全てをその会社内で作っているのかというと、そういうわけでもない。そこからさらに、局関連会社ではない(独立系の)制作会社に委託されていることも多く、そこにも多くのディレクター・プロデューサーが存在するし、クレジットの表記もある。

 つまり、局関連会社である基幹制作会社を第一階層とすれば、そこから直接仕事を依頼される制作会社が第二階層となりここが大手制作会社という位置付けになる。NHKエンタープライズに所属していた私の体験などでは、テレビマンユニオン・テレコムスタッフ・エキスプレスなどがここに位置する(他にも多数ある)。これらの会社は、実際には放送局から直接番組制作を発注されることもある。例えば、日テレ→テレビマンユニオン「遠くへゆきたい」、テレ朝→テレコムスタッフ「世界の車窓から」(放送終了)、など。

 ところで、大手制作会社内で全ての制作が行われているわけでもなく、さらにそこから中堅制作会社(当然そこにもディレクターはいる)に委託されたり、あるいはフリーのディレクターが参加したりする。ここが第三階層以降の構成員となるわけだ。(以上の説明は私の体験から一般化したものであり、キー局系列ごとにそれぞれ特徴があります)

 各階層を通じて、これらの会社はそれぞれに得意分野・強みを持つ出演者などを抱えており、大変な競争をしながら日々番組を制作している。そこで働く若いディレクター志願者は、ADから始めてやがて一本立ちのディレクターになることを夢見て、現場で駆けずり回っているのである。

 大学の2年生以下、あるいは高校生のみなさんは、就活はまだまだ先の話だとお思いかもしれない。でも、業界の雰囲気は早い目に知っておいた方がよいのではないかというわけで、上記の一から三の階層にある制作会社の多くが加盟しているATP=全日本テレビ番組製作会社連盟のホームページをのぞいて見ることをお勧めする。インターンシップや「合同就職フェス」、さらに個別の制作会社の採用情報を見ることができる。

 それよりすぐにできることは、自分の好きな番組(バラエティでもドラマでも報道でも)のエンドロールのクレジットから、その番組に関わる制作会社名を記憶しておくことかもしれない。番組は、最後の最後までよく見ましょうね。

 (宇佐美 亘)

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