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「散点透視映像生成のためのカメラ制御手法」(三上研芸術科学フォーラム学生発表その3)

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メディア学部の三上です.

少し間が空いてしまいましたが,今年の3月に私が会長を務める芸術科学会のほか,4団体が合同で開催する,映像表現・芸術科学フォーラムにおいて,創成課題学生1名,卒業研究8件,大学院生2件が発表しました.

今回紹介するのは,水墨画や絵巻などで使われる,消失点が複数ある描画方法を静止画ではなく動画で表現するための手法に関する研究です.

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 この研究は木村君が卒業研究として進めました.

 「散点透視」とはすでに研究室の先輩(大学院生)が生み出した造語です.絵画の空間の描画には,廊下などを撮影したときに奥行方向に収束するようになる「一点透視」,物体を平行に眺めた時に左右に就職していく「二点透視」,高さ方向の遠近も加わった「三点透視」などがあります.「三点透視」はこうした物理的な法則とは別に,絵画やイラストなどで,一枚の紙面の中で複数の技法を使う例があります.水墨画や巻物などの絵がまさにそれにあたります.
 これらの現実とは異なる現象をCGで表現するのは実は大変なのです.すでに,大学院の先輩が静止画像を生み出す手法を提案していましたが,木村君はそれを映像化することに着目し,特に肝になる奥行方向の移動におけるカメラワークについて研究しました.

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 基準となるカメラの動きを生成し,その後多数の視点を生み出すために設定している別のカメラを,基準カメラの動きに沿って破綻なく自動で制御するアルゴリズムを検討し実装しました.

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 木村君は卒業後にCG制作会社に羽ばたいていきました.CGのソフトウェアに実装されている表現方法だけでなく,新しい表現方法のために自分でツールまで作れる能力はこれからのCG制作にとって重要です.期待しています!

文責:三上

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