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AIの時代こそメディア学部

2018年8月 1日 (水) 投稿者: メディア技術コース

 人工知能(AI)は単なる話題ではなく、長期的にも社会に根付いていく技術になりそうです。しかし、多くの受験生やその保護者の方にとっては、AIというと何となく漠然としていてつかみどころがない、というのが現実です。
 とはいえ、AIに置き換わるので人間の仕事がなくなっていく、と言われると無視するわけにもいきません。AIの時代に大学で何を学べばよいのか、真剣に考える必要があります。
 コンピューターや情報通信技術分野(ICT)の専門を学ぶというのも一つです。それもいいですが、私がむしろ重要と思うのは、AIを活用する能力を身につけることです。
 かつて80年代から90年代初めにかけてコンピューターの普及が始まったとき、プログラマーの需要がとても大きくなると言われました。ただ、実際にコンピューターが急激に普及した90年代後半から2000年代前半にかけて起こったことは少し違っていました。プログラマーの需要よりも「アプリケーションエンジニア」と呼ばれる職種の需要が圧倒的に大きかったのです。
 アプリケーションエンジニアは、業務用ソフトウェアを各顧客のビジネスに合わせて設定したりカスタマイズしたりして、本当に活用できるようにする技術者です。活用の能力に長けていれば必ずしもプログラムが書けない人でも十分活躍できました。
 ソフトウェアのプログラムを書くプログラマーの数よりも、ソフトウェアを使う顧客企業の数の方が多いことは明らかです。業界全体で必要なプログラマーの数よりも、必要なアプリケーションエンジニアの数の方がはるかに多かったわけです。給料も後者の方が多いケースが日本ではほとんどでした(アメリカのシリコンバレーのプログラマーはその頃も今も高給です)。
 これから起こるAI技術の普及でも類似のことが起こると考えています。求人が多くなるのはAI技術の専門家ではなくAI活用の専門家です。ICTを学ぶにあたっても、現実の問題に適用するスキルや、最終的に活用できて価値があるというマインドを身につけることが重要です。
 東京工科大学メディア学部では、ICT活用の素養を身につけます。ゲーム制作、映像制作、広告制作、社会問題解決などでのICT適用を通じ、具体的な目標に向けてICTを活用するスキルとマインドを徹底的に自分のものにするカリキュラムになっています。
 AIの時代こそ、志の高い受験生の方にはメディア学部に来てほしいと思います。
メディア学部 柿本正憲

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